イスラエル軍 UNRWAが運営する学校を空爆
【随時更新】イスラエル パレスチナ 中東情勢(8月22日) NHK 2024年8月22日 19時02分
イスラエル軍はガザ地区への激しい攻撃を続けていて、地元メディアは22日、北部で住宅が爆撃され子どもを含む11人が死亡したと伝えています。
停戦に向けた協議ではガザ地区からのイスラエル軍の撤退をめぐりイスラエルとイスラム組織ハマスが歩み寄る兆しはなく、進展は見通せない状況です。
※中東情勢に関する日本時間8月22日の動きを随時更新してお伝えします。
ガザ地区 激しい攻撃で11人死亡 停戦協議の進展見通せず
イスラエル軍は22日もガザ地区での攻撃を続けていて、パレスチナのメディアは北部のベイトラヒヤで住宅が爆撃され、子どもや女性など11人が死亡したと伝えています。
また、ロイター通信によりますと中部のデルバラハでは、21日にイスラエル軍が一部の地域の住民たちに退避通告を出した後、すぐに戦車による砲撃や銃撃が行われ、少なくとも1人が死亡したということです。
一方、ガザ地区での停戦や人質の解放に向けた協議が、22日にも仲介国エジプトで行われると伝えられていますが、これまでのところ協議が始まったとの情報はありません。
ハマス側はアメリカが提示した新たな提案にイスラエルに有利な条件が追加されていると反発し、受け入れを拒否する姿勢を明確にしています。
アメリカのバイデン大統領は21日にもイスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談して、合意の実現を働きかけました。
ネタニヤフ首相はガザ地区南部のエジプトとの境界地帯などでの部隊の駐留を主張し続けているのに対し、ハマスは、イスラエル軍の完全撤退を求めていて、双方が歩み寄る兆しはなく、協議の進展は依然、見通せない状況です。
中東地域担当する米中央軍 原子力空母到着を発表
先月、ハマスの当時のハニーヤ最高幹部が訪問先のイランで殺害され、イランがイスラエルによる攻撃だとして報復を宣言するなか、中東地域を担当するアメリカ中央軍は、21日、原子力空母「エイブラハム・リンカーン」が管轄地域に到着したと発表しました。
アメリカとしてはイスラエルを防衛する態勢を強化するとともに、イランをけん制するねらいがあるものとみられます。
停戦に向けた協議は難航か
ガザ地区の保健当局は、21日までに4万223人が死亡したと発表しています。
犠牲者の増加に歯止めがかからないなか、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けた協議が仲介国のエジプトで22日と23日に行われると報じられています。
ただ、AP通信はエジプト当局者の話として、アメリカが提示した新たな提案はイスラエル軍のガザ地区からの撤退について不明瞭な点があり、「これではエジプトもハマスも受け入れることはできない」という懐疑的な声があがっていると伝えていて、協議は難航が予想されます。
避難民のテントがイスラエル軍に空爆される
南部ハンユニスでは避難民のテントがイスラエル軍に空爆され複数の死者が出ていると伝えられていて、NHKガザ事務所が撮影した映像にはけが人が病院に運び込まれる様子や遺体を前に涙を流す人々の姿が写されています。
イスラエル軍 UNRWAが運営する学校を空爆
イスラエル軍は21日、ガザ地区北部のガザ市にあるUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関が運営する学校を空爆したと発表しました。
ハマスが拠点として使い、戦闘員が潜伏していたことを理由にあげ、民間人の被害を減らす措置をとったなどと主張しています。
地元メディアなどによりますと空爆によってこれまでに学校に避難していた住民少なくとも5人が死亡し、けが人もでているということです。