
小泉農相 “備蓄米 購入申請は19事業者 29日にも引き渡しへ” NHK 2025年5月27日 17時10分
小泉農林水産大臣は27日の閣議のあとの会見で、政府の備蓄米の随意契約による売り渡しについて、27日午前9時までに19の事業者から購入の申請があったことを明らかにしました。
27日か28日にも契約を完了し、早ければ29日にも備蓄米を引き渡す見通しだとしています。
農林水産省は26日、備蓄米の随意契約での売り渡しについて、大手の小売業者を対象として令和3年と4年に収穫されたあわせて30万トンを放出するなど詳細を公表し、希望する事業者からの購入の申請が始まっています。
これについて小泉農林水産大臣は、27日の閣議のあとの会見で、27日午前9時までに、19の事業者から購入の申請があったことを明らかにしました。
申請があった量は放出を予定している量の3割程度にあたる、9万824トンだとしています。
そのうえで「われわれとしてはいま速やかな手続きを進めていて、早い事業者とはきょう、もしくはあす、随意契約を完了し、そして、あさってにも備蓄米を引き渡し、6月の1週目に店頭に並ぶめどが見えてきた」と述べ、早ければ29日にも備蓄米を事業者に引き渡すという見通しを示しました。
一方で「これからも大手小売業者で名乗りをあげるところが出てくると思うが、町のコメ販売店や小さなスーパーなどにきめ細かくどう届けるか、次にやらなければいけない。1週間を待たずに随意契約の形を変えることも含めて考えようと思う」と述べ、随意契約の方法を柔軟に検討していく考えを示しました。
小泉農相 “事業者の契約作業時間かけずにできる”
小泉大臣は27日午前、農林水産省に登庁した際、随意契約による備蓄米の契約時期について「いま担当者がスピード感をもってやっているので、きのう申し込みをした事業者の契約作業はそんなに時間をかけずにできると思う」と述べました。
小泉農相 “精米 酒造組合から申し出も”
小泉大臣は27日の閣議のあとの会見で、随意契約で売り渡す備蓄米を流通させる際の課題と指摘されている精米作業について「精米は酒造組合の一部などから『精米工場が空いている』という申し出が来ている。今後、契約した小売業者から『精米できるところはないか』という問い合わせもくると思うのでマッチングしていきたい」と述べました。
同じく課題とされている運送会社のドライバー不足については「今回、国が経費負担し、指定のところに運んでいくが物流面の課題も出てくる可能性があり、中野国土交通大臣にも協力してほしいと話している。政府の総力を活用して課題を乗り越えていきたい」と述べました。
注目
購入申請した19事業者は
農林水産省は随意契約による備蓄米について、27日午前9時までに購入を申請した19の事業者をホームページで公表しました。
購入を申請したのは多い順に
▽大手ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」などを運営する
「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」が1万5000トン
▽ドラッグストア大手の「サンドラッグ」が1万2866トン
▽スーパーの「オーケー」が1万500トン
▽大手生活用品メーカー「アイリスオーヤマ」のグループ会社の
「アイリスアグリイノベーション」が1万トン
▽「楽天グループ」が1万トン
▽コメの卸売業者でネット販売も手がける「諸長」が6000トン
▽食品スーパーの「肉のハナマサ」などを展開する
「JMホールディングス」が6000トン
▽ホームセンター大手の「カインズ」が5000トン
▽ディスカウントストアの「ミスターマックス」が5000トン
▽全国の中小スーパーなどが加盟する「シジシージャパン」が5000トン
▽スーパーの「マルアイ」が2600トン
▽牛丼チェーンの「すき家」などを展開する
「ゼンショーホールディングス」が1200トン
▽スーパーの「ベルク」が1200トン
▽スーパーの「三和」が300トンなどとなっていて、
あわせて9万824トンになります。
ファミマ 小分け販売で1キロ400円も
流通大手のイオンは、6月初旬以降、全国の店舗であわせておよそ2万トンを順次、販売する方針を発表しました。
価格は税抜きで5キロあたり2000円程度とする予定で、27日、購入の申請を行ったということです。
また、大手スーパーのイトーヨーカ堂も、申請を行ったことを明らかにしました。
さらに、大手コンビニのファミリーマートも、6月上旬の販売に向けて、27日、申請を行いました。会社によりますと、1キロごとに小分けして販売する計画で、税抜きの価格を400円とする方針だということです。
申請業者は準備を加速 “来週前半にも販売始めたい”
大手生活用品メーカーの「アイリスオーヤマ」は、26日、グループ会社を通じて随意契約による備蓄米の売り渡しで1万トンを購入したいと申請しました。
会社には27日昼ごろ、国側から契約に関する連絡がメールで届き、初回分として29日、宮城県内にある自社の精米工場でトラック1台分にあたる12トン余りを引き渡すなどの内容だったということです。
内容を確認した担当者はさっそく代金の支払いなどについて社内で打ち合わせをしていました。
会社では6月2日から店舗やオンラインで備蓄米の販売を始めたいとしていて、販売にあたっては現在、ブレンド米向けとして使っている袋を活用するほか、消費者が備蓄米と分かるシールを貼ることを検討しているということです。
田中伸生 管理本部長は「備蓄米の保管業者との連携が大事なのでどのぐらいの量をどのタイミングで受け取るか打ち合わせをしながら進めたい」と話していました。
小泉農相とアイリスオーヤマ社長が意見交換
小泉大臣は27日午後、大手生活用品メーカー「アイリスオーヤマ」の大山晃弘 社長と面会しました。
面会の中で小泉大臣は「今後どのようなイメージで備蓄米が店頭などに並んでいくのか話を聞かせてほしい」と述べました。
これに対して大山社長は「いまの予定では、6月2日に5キロ税抜き2000円で販売を計画している。ネット通販やホームセンターでの販売をしていきたい」などと応じ、6月2日にも店頭やオンラインで備蓄米の販売を始められるよう、準備を進めていく考えを示しました。
面会のあと大山社長は記者団に対し「このたび1万トンを契約させてもらい2か月程度で販売していこうと考えている。コメの価格が高騰して非常に困っている人が多いのでできるだけ早く解消したい」と述べました。
小泉農林水産大臣は27日の閣議のあとの会見で、政府の備蓄米の随意契約による売り渡しについて、27日午前9時までに19の事業者から購入の申請があったことを明らかにしました。
27日か28日にも契約を完了し、早ければ29日にも備蓄米を引き渡す見通しだとしています。
農林水産省は26日、備蓄米の随意契約での売り渡しについて、大手の小売業者を対象として令和3年と4年に収穫されたあわせて30万トンを放出するなど詳細を公表し、希望する事業者からの購入の申請が始まっています。
これについて小泉農林水産大臣は、27日の閣議のあとの会見で、27日午前9時までに、19の事業者から購入の申請があったことを明らかにしました。
申請があった量は放出を予定している量の3割程度にあたる、9万824トンだとしています。
そのうえで「われわれとしてはいま速やかな手続きを進めていて、早い事業者とはきょう、もしくはあす、随意契約を完了し、そして、あさってにも備蓄米を引き渡し、6月の1週目に店頭に並ぶめどが見えてきた」と述べ、早ければ29日にも備蓄米を事業者に引き渡すという見通しを示しました。
一方で「これからも大手小売業者で名乗りをあげるところが出てくると思うが、町のコメ販売店や小さなスーパーなどにきめ細かくどう届けるか、次にやらなければいけない。1週間を待たずに随意契約の形を変えることも含めて考えようと思う」と述べ、随意契約の方法を柔軟に検討していく考えを示しました。
小泉農相 “事業者の契約作業時間かけずにできる”
小泉大臣は27日午前、農林水産省に登庁した際、随意契約による備蓄米の契約時期について「いま担当者がスピード感をもってやっているので、きのう申し込みをした事業者の契約作業はそんなに時間をかけずにできると思う」と述べました。
小泉農相 “精米 酒造組合から申し出も”
小泉大臣は27日の閣議のあとの会見で、随意契約で売り渡す備蓄米を流通させる際の課題と指摘されている精米作業について「精米は酒造組合の一部などから『精米工場が空いている』という申し出が来ている。今後、契約した小売業者から『精米できるところはないか』という問い合わせもくると思うのでマッチングしていきたい」と述べました。
同じく課題とされている運送会社のドライバー不足については「今回、国が経費負担し、指定のところに運んでいくが物流面の課題も出てくる可能性があり、中野国土交通大臣にも協力してほしいと話している。政府の総力を活用して課題を乗り越えていきたい」と述べました。
注目
購入申請した19事業者は
農林水産省は随意契約による備蓄米について、27日午前9時までに購入を申請した19の事業者をホームページで公表しました。
購入を申請したのは多い順に
▽大手ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」などを運営する
「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」が1万5000トン
▽ドラッグストア大手の「サンドラッグ」が1万2866トン
▽スーパーの「オーケー」が1万500トン
▽大手生活用品メーカー「アイリスオーヤマ」のグループ会社の
「アイリスアグリイノベーション」が1万トン
▽「楽天グループ」が1万トン
▽コメの卸売業者でネット販売も手がける「諸長」が6000トン
▽食品スーパーの「肉のハナマサ」などを展開する
「JMホールディングス」が6000トン
▽ホームセンター大手の「カインズ」が5000トン
▽ディスカウントストアの「ミスターマックス」が5000トン
▽全国の中小スーパーなどが加盟する「シジシージャパン」が5000トン
▽スーパーの「マルアイ」が2600トン
▽牛丼チェーンの「すき家」などを展開する
「ゼンショーホールディングス」が1200トン
▽スーパーの「ベルク」が1200トン
▽スーパーの「三和」が300トンなどとなっていて、
あわせて9万824トンになります。
ファミマ 小分け販売で1キロ400円も
流通大手のイオンは、6月初旬以降、全国の店舗であわせておよそ2万トンを順次、販売する方針を発表しました。
価格は税抜きで5キロあたり2000円程度とする予定で、27日、購入の申請を行ったということです。
また、大手スーパーのイトーヨーカ堂も、申請を行ったことを明らかにしました。
さらに、大手コンビニのファミリーマートも、6月上旬の販売に向けて、27日、申請を行いました。会社によりますと、1キロごとに小分けして販売する計画で、税抜きの価格を400円とする方針だということです。
申請業者は準備を加速 “来週前半にも販売始めたい”
大手生活用品メーカーの「アイリスオーヤマ」は、26日、グループ会社を通じて随意契約による備蓄米の売り渡しで1万トンを購入したいと申請しました。
会社には27日昼ごろ、国側から契約に関する連絡がメールで届き、初回分として29日、宮城県内にある自社の精米工場でトラック1台分にあたる12トン余りを引き渡すなどの内容だったということです。
内容を確認した担当者はさっそく代金の支払いなどについて社内で打ち合わせをしていました。
会社では6月2日から店舗やオンラインで備蓄米の販売を始めたいとしていて、販売にあたっては現在、ブレンド米向けとして使っている袋を活用するほか、消費者が備蓄米と分かるシールを貼ることを検討しているということです。
田中伸生 管理本部長は「備蓄米の保管業者との連携が大事なのでどのぐらいの量をどのタイミングで受け取るか打ち合わせをしながら進めたい」と話していました。
小泉農相とアイリスオーヤマ社長が意見交換
小泉大臣は27日午後、大手生活用品メーカー「アイリスオーヤマ」の大山晃弘 社長と面会しました。
面会の中で小泉大臣は「今後どのようなイメージで備蓄米が店頭などに並んでいくのか話を聞かせてほしい」と述べました。
これに対して大山社長は「いまの予定では、6月2日に5キロ税抜き2000円で販売を計画している。ネット通販やホームセンターでの販売をしていきたい」などと応じ、6月2日にも店頭やオンラインで備蓄米の販売を始められるよう、準備を進めていく考えを示しました。
面会のあと大山社長は記者団に対し「このたび1万トンを契約させてもらい2か月程度で販売していこうと考えている。コメの価格が高騰して非常に困っている人が多いのでできるだけ早く解消したい」と述べました。