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公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

北海道から九州まで国内に40楽団あるプロフェッショナル・オーケストラ。東京と大阪に18楽団が拠点を置くが、それ以外の地方にも22の楽団が活動する。

2025-05-11 07:56:23 | その他
Ⓒ読売新聞



地方オケは「心のレストラン」…能登の被災者「ジーンときた」 読売新聞 2025/05/11 05:00

 北海道から九州まで国内に40楽団あるプロフェッショナル・オーケストラ。東京と大阪に18楽団が拠点を置くが、それ以外の地方にも22の楽団が活動する。今年は1945年に群馬県で「地方楽団第1号」が誕生して80年。大都市に比べて集客力に不利な面はあるが、音楽で地域に彩りを与えている。

能登地震 慰問やチャリティー公演
 石川県珠洲市のホールで4月6日、「オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)」による特別公演「復興応援コンサート」が開催された。無料で招待された市民ら約400人は、ベートーベンの交響曲第7番などの演奏に聴き入っていた。

 金沢市に拠点を置くOEKは昨年の能登半島地震以降、被災者の慰問公演や、寄付を募るチャリティー公演を全国で70回以上開催してきた。珠洲市内でフルメンバーが演奏するのは地震後初で、市内の仮設住宅で暮らす和嶋周一郎さん(77)は「会場全体に一体感があって、ジーンときた」と笑顔を見せた。

活動収入 高い公的支援割合
 オーケストラは18世紀、ヨーロッパで誕生した。国内では西欧の音楽が入った明治期の1911年(明治44年)、名古屋市の「いとう呉服店」(後の松坂屋)が新店舗のイベント用に少年音楽隊を結成した。これが現在の東京フィルハーモニー交響楽団で、民間オーケストラの草分け的存在とされる。

 地方では、45年創設の高崎市民オーケストラ(現・群馬交響楽団、群馬県高崎市)が最も古い。文化を通じた戦後復興の推進が設立目的だった。

 日本オーケストラ連盟には、正会員と準会員合わせて全国の40楽団が加盟する。同連盟によると、全楽団の事業活動収入は約283億円。54%は「演奏収入」だが、その半分以上は東京都内の11楽団によるものだ。地方の楽団は演奏収入が少なく、自治体などからの「公的支援」の割合が高い傾向にある。

 海外の楽団はどうか。バッハやブラームスら大作曲家を輩出したドイツには約130の楽団があるが、公的資金が主な収入の柱。一方、アメリカでは民間から寄付を募るのが主流だ。

 日本の各楽団はコロナ禍に演奏会の中止が相次ぎ、苦境に立たされた。同連盟によると、2020年度の公演数は約2300回で、コロナ前の18年度から計約1600回減。演奏収入は同年度から63億円も減り、国の雇用調整助成金を受給する楽団もあった。

 オーケストラの経営に詳しい近藤宏一・立命館大教授は、持続的な運営に向けて「複数の自治体と提携して多様な資金源を持つことや、小口の支援を広げることも重要だ」と指摘する。

独自色打ち出す
 地方のオーケストラは、その地域ならではの活動に力を入れている。

 群馬交響楽団は、野外コンサート「森とオーケストラ」を1978年から約半世紀続ける。高崎市内の公園を会場に、家族連れらがレジャーシートを広げて、くつろぎながら演奏を聴くスタイルが定番となっている。

 OEKでは、指揮者の広上淳一さん(67)が 鍵盤けんばん ハーモニカを片手に飲み屋を巡って演奏を披露するなど、個々の団員がそれぞれの形でPR活動にいそしむ。オーケストラは難しい印象があるが、「OEKを気軽に立ち寄れる『心のレストラン』にしたい」と広上さんは語る。

 昨年6月に同連盟の正会員に承認された富士山静岡交響楽団(静岡市)は、地元の学校訪問に力を入れる。前田衛事務局長(81)は「小さい頃の感動が20年後(の支援)につながると期待している」と話す。

 近藤教授は「多くの人の文化的欲求を満たす」と、オーケストラの生演奏の魅力を語る。地域に根差すオーケストラの演奏会に、ぜひ足を運びたい。

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