ロシアの通信障害が慢性化、ドローン対策で当局が妨害…スマホ使った支払いや検索など不具合 読売新聞 2025/08/24 06:08
ロシアでスマートフォンの通信障害が慢性化している。各地で相次ぐウクライナによる無人機(ドローン)攻撃への対処として露当局が通信を妨害しているためで、スマホを使った支払いやネット検索に不具合が生じるなど市民生活への影響が広がっている。
通信障害は、ウクライナが6月1日、無人機で露国内の複数の空軍基地を攻撃した「クモの巣」作戦を行った頃から激しくなったとされる。露メディアによると、ロシアの半数以上にあたる50地域で通信障害が確認されている。
無人機は制御信号などをモバイルネットワークで送受信して遠隔操作する。ロシア側がこれを妨害し、無人機を誤作動させる際に市民らのスマホにも通信障害が起きている。通常の通話は問題なくできる。
ロシア独立系メディア「メドゥーザ」によると、露西部ニジニーノブゴロド州ジェルジンスクでは6月末以降、スマホでネット接続ができない状態が続いている。現地には弾薬工場や、軍用機の緩衝材にも使われるポリウレタン工場があるとされる。今春頃から無人機の飛来が頻繁になり、夜間にスマホでネット接続ができなくなった。さらに、6月に州内の空軍基地周辺で無人機攻撃が起き、昼もつながらなくなった。
通信障害は州都ニジニーノブゴロドなどに広がり、州知事のSNSに1000件以上の苦情が寄せられた。
モスクワでも、スマホの通信障害は日常茶飯事だ。ネット検索がスムーズにできないことに加え、キャッシュレス決済ができずに店舗などで支払いができないケースも多発している。子どもが通学でバス運賃を払えなかったといった報道もある。
通信障害は、ルート検索アプリを使ったタクシーなどの利用にも影響を与えている。西シベリア・オムスクのタクシー運転手ウラジーミルさん(39)は約2か月前から、配車を注文した客が待つ正確な位置にたどり着けない事態が増えた。キャンセルされることもあり、収入は半減した。タクシー運転手をやめた同僚もいるという。「早く戦争を終わらせてほしい」。ウラジーミルさんはうんざりした様子で話した。
ロシアでスマートフォンの通信障害が慢性化している。各地で相次ぐウクライナによる無人機(ドローン)攻撃への対処として露当局が通信を妨害しているためで、スマホを使った支払いやネット検索に不具合が生じるなど市民生活への影響が広がっている。
通信障害は、ウクライナが6月1日、無人機で露国内の複数の空軍基地を攻撃した「クモの巣」作戦を行った頃から激しくなったとされる。露メディアによると、ロシアの半数以上にあたる50地域で通信障害が確認されている。
無人機は制御信号などをモバイルネットワークで送受信して遠隔操作する。ロシア側がこれを妨害し、無人機を誤作動させる際に市民らのスマホにも通信障害が起きている。通常の通話は問題なくできる。
ロシア独立系メディア「メドゥーザ」によると、露西部ニジニーノブゴロド州ジェルジンスクでは6月末以降、スマホでネット接続ができない状態が続いている。現地には弾薬工場や、軍用機の緩衝材にも使われるポリウレタン工場があるとされる。今春頃から無人機の飛来が頻繁になり、夜間にスマホでネット接続ができなくなった。さらに、6月に州内の空軍基地周辺で無人機攻撃が起き、昼もつながらなくなった。
通信障害は州都ニジニーノブゴロドなどに広がり、州知事のSNSに1000件以上の苦情が寄せられた。
モスクワでも、スマホの通信障害は日常茶飯事だ。ネット検索がスムーズにできないことに加え、キャッシュレス決済ができずに店舗などで支払いができないケースも多発している。子どもが通学でバス運賃を払えなかったといった報道もある。
通信障害は、ルート検索アプリを使ったタクシーなどの利用にも影響を与えている。西シベリア・オムスクのタクシー運転手ウラジーミルさん(39)は約2か月前から、配車を注文した客が待つ正確な位置にたどり着けない事態が増えた。キャンセルされることもあり、収入は半減した。タクシー運転手をやめた同僚もいるという。「早く戦争を終わらせてほしい」。ウラジーミルさんはうんざりした様子で話した。