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「再生二期作」・・・1度刈り取った株を再び育て、新たに出た芽から2度目の収穫ができる

2024-09-05 02:46:16 | 政治経済問題
コメの品薄 解消されるか NHK 2024年9月4日 17時57分

最近、コメを求めてスーパーを回ったという人も多いのではないでしょうか。店頭では新米が出回り始めましたが、まだ品薄の解消には至っていないようです。コメの流通の最新動向と今後の見通しをまとめました。

(経済部記者 野中夕加)

品薄続く 県越えてコメ求める人も
8月下旬、都内のスーパーを訪れると売り場からコメがなくなっていました。
お盆明けくらいから、店頭に出してもすぐに売り切れてしまうといいます。

仕入れ先から送られてきたリストには、どの銘柄のコメも「品薄 出荷調整」の文字が。

このスーパーではふだん多いときで10種類ほどを扱っていますが、この日並べられたのは1種類16袋のみ。
「1家族1点まで」と購入できる数に制限を設けざるをえませんでした。
コメを求める人々の行く先は意外な場所にありました。

それは首都圏近郊の道の駅です。
茨城県古河市にある道の駅では、毎朝農家がコメを納品し販売しています。

お盆明けから「コメを探している」といった問い合わせが連日寄せられ、多い日は10件以上あるということです。

この日は、5キロ入りのコメを3袋まとめて買う人もいました。
お隣の埼玉県から買いに来たという30代の女性は「近所の店には全くコメが売っていない。もう家にはほとんど残っておらず、幼い子どもが食べられないのはかわいそうなので買いに来た」と話していました。
期待される新米の作柄は
品薄が続くなか、期待されるのがことしの新米です。

コメの生産量全国一の新潟県では去年、記録的な暑さなどで米粒が白く濁る被害が拡大しました。
精米の際に割れてしまうコメが多くなったことから、ことしのコメの流通量が少ない原因の1つと指摘されています。

ことしの生育はどうなっているのか。

新潟県によりますと、県全体でおおむね順調だということです。

さらに県が開発した暑さに強い品種「新之助」の作付けが増えていて、安定的な生産や出荷につなげようとしています。

農林水産省によりますと、ことしのコメの作柄は8月15日時点で、新潟県が「平年並み」となるなど、43の都道府県で平年並み以上の見通しだということです。
5月以降に気温が高く、日照時間が長いことなど天候に恵まれたためだとしています。
新米を確保せよ 増産の取り組みも
こうしたなか流通の現場では、新米を確保しようという動きが相次いでいます。

全国におよそ250の店舗がある名古屋市の外食チェーンでは、これから新米の買い付けをめぐって企業どうしで競争が激しくなるとみています。
このためコメの買い付け先や銘柄を増やすことを検討していて、担当者が産地を訪れるなどして商談を進めているということです。

コメの大手卸売会社でも、産地に足を運ぶ回数を増やすなどして、仕入れに力を入れています。
木徳神糧 上町貞明 仕入業務部長(左)と生産者の臼井俊さん(右)
この日、仕入れの責任者が訪れたのは茨城県筑西市の田んぼ。

生産者の臼井俊さんによりますと、今のところ台風の影響もなく順調に育っていて、9月10日ごろには収穫できる見通しだということです。

この卸売会社では臼井さんと協力し、収穫量を増やす新たな取り組みを始めようとしています。

それは「再生二期作」という栽培方法です。
1度刈り取った株を再び育て、新たに出た芽から2度目の収穫ができるというものです。

9月に1度目の収穫をしたあと、11月ごろに2度目の収穫を行う見通しです。

一定の量が収穫できれば、農家の収入増にもつながります。

会社では、収穫量やコストなどを検証した上で、ほかの産地でも「再生二期作」を増やしたいとしています。

木徳神糧 上町貞明 仕入業務部長
「いまはスーパーなど店からコメがなくなっている状況なので、いち早く供給したいという思いだ。ことしは量もとれそうだし、品質もよさそうなので期待している。安定供給を第1に考えないといけないので、先を見据えた調達をしっかりやっていきたい」
価格どうなる その先は
9月以降、主要な産地の新米が本格的に出回り、品薄の状態は解消されていく見通しです。

こうしたなか大手スーパーの中には、新米の入荷が進み、これまで行っていた購入制限をやめたところもあります。ただ、まだ十分な量ではないため、購入制限を続けているところもあり、対応はわかれています。

一方、販売価格は例年より高くなりそうです。

コメ農家に農協が支払う「概算金」は、いずれも60キロあたりで、▽秋田県産のあきたこまちが去年より38%高い1万6800円、▽新潟県産のコシヒカリが去年より22%高い1万7000円、▽富山県産のコシヒカリが去年より23%高い1万6000円などとなっています。

こうした概算金の増額が販売価格にも影響するのではないかとみられています。
9月4日に農林水産省で開かれたコメの取り引きにかかわる事業者や団体の意見交換会では、販売価格が去年は5キロあたり1500円から2000円程度でしたが、ことしは3000円を超える高値となっているという報告が卸売業者からありました。

コメの価格上昇は農家にとっては収入が増えることを意味します。

ただ取材した卸売会社では、新米が店頭に並ぶようになったときの消費者の反応を心配しています。

これまでは小麦の輸入価格が上昇したことでパンやめん類が値上がりし、相対的に割安感のあるコメの需要が伸びていました。

コメの値上がりによってその構図が逆転し、「コメ離れ」が起きないか懸念しているのです。
コメ大手販売会社 上町貞明 仕入業務部長
「今回品薄になったのは買いだめが起きたことも影響しているので、今後その反動があると考えている。価格の上昇によって、比較的割安な外国産のコメが出回る可能性があり、そうなると国産のコメの需要が減りかねない」
新米の価格がどの程度上がるかは、家計はもちろんコメの需給バランスにも大きな影響を与えることになります。

新米が流通し品薄が解消されたとしてその先に何があるのか、今後も取材を続けます。

(8月27日「おはよう日本」などで放送)
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