大阪での毎日

整形外科の仕事&「職」ではなく「食」へのこだわり

麻酔から覚めたとき

2011年11月29日 | 仕事
先日、患者さんが麻酔から覚めるかどうかのもうろうとした状態のときに、
「○○先生~ ○○先生~」と私を探すではないですか~

子供なら確実に「ママ~」と泣き叫ぶところに
私の人生2倍は生きたであろう このおじいちゃん患者さんは私を呼ぶのでした・・・

このおじいちゃん、病気になってこの2年間、本当に大変で、紹介されてきたときには
にっちもさっちもいかない状態。でも、根気よく治療し、長年受け入れることができなかった自分の病気も
なんとか受け入れることもできて、やっと「最後の手術」という日でした。

無口なおじいちゃんなので、普段はあまり病気の愚痴も言わず、不安を語るわけでもなく
一見、ひょうひょうとした感じなんですが、もうろうとした意識の中、私を探す、ということは
この手術が本人にとってもよほど不安やった、んやな~

医者と患者の関係に優劣はなくとも、患者さんがどんなに高齢で私と親以上に離れていたとしても、
患者さんにとって「医者」というのは精神的に頼ってこられる対象なんやな~
と考え深い1日でした。

まあ、ひょっとしたら、私を呼んだのは頼っているからではなく、
「手術うまくいったんやろな~」という疑心感?! いや、いや、ここはいいように考えときましょう

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