大阪での毎日

整形外科の仕事&「職」ではなく「食」へのこだわり

薬の進歩

2014年10月06日 | 仕事
整形外科分野では、リウマチの薬と骨粗鬆の薬がどんどん進化していて
新薬についていくのに一苦労です

関節リウマチの治療薬は、炎症を抑えて痛みや腫れを軽くする「抗炎症薬」と
免疫に働きかけ病気の進行を抑える「抗リウマチ薬(DMARDs)」
新しい抗リウマチ薬として注目されている「生物学的製剤」の3つに分けられます。

私が医者になったころは「抗炎症薬」と「抗リウマチ薬」の組み合わせしかなかったんですが
効果が出るまで数か月かかることと、効かない人もまあまあいて、そういった人たちの
リウマチによる関節の変形はどんどん進んでいたんですが

生物によって作られるタンパク質などを利用した新しいタイプの薬(注射薬)である
「生物学的製剤」は、効果は数週間で現れて、痛み、腫れ、こわばりを改善し、
さらに関節の破壊を止めるということで、画期的な薬なんですよね

この薬が出てから、いわゆるリウマチの人のひどい指の変形とかは見なくなりましたよね~

でも重症感染症などの副作用もある上に、お薬代がべらぼうに高い。

骨粗しょう症も今までは内服だけだったのに、重症骨粗しょう症に効果のある
注射薬が発売されるようになりました。

一つの薬に一つの会社だけが製造するなら、簡単なんですが、それぞれの製薬会社が
それぞれ改良して商品を出してくるので、この違いを勉強するのに必死です。

親が昔よく子供の頃の私に「今勉強しておけば将来、楽できるから~」といううたい文句で
私に勉強させようとしてましたが、「勉強すればすればするほど将来、勉強が待ってるから~
が正解じゃないでしょうか?母上様。

患者さんに対し責任ある仕事だけに、苦手でも「マスト」な勉強です