降りしきる雨の中の運動会
7月の西日本豪雨災害、9月に入って台風21号の災害、そして北海道を襲った震度7の地震災害。
このところの日本列島は、何かに呪われたのではないかと思わせるような、重大災害が続いている。
どれをとっても、人知の及ばない自然の威力であり、気を付けようにも何をどうするのか、途方にくれるばかりである。
そんな中でもここ岩国地方は、雨乞いをしたくなるほどのお天気が続いた。
ところが二学期が始まって1週間。運動会の季節を迎える頃になってちょいちょい雨の日が多くなった。
あれほど乾ききりそうなお天気が続いたというのに、肝心なこの時季になって雨続きという皮肉な現象はいったいどういうことだろう。
孫次男坊のカー君は、高校生になって初めて迎えた「ワクワクする」運動会であった。
昨夜からの雨は朝になっても上がらず、学校側も、開催か中止か、かなりの迷いがあったようだ。延期した場合来週の火曜日となる。結局延期による数々のデメリットを考慮し、雨中の開催に踏み切った。グラウンドには生徒たちの影が映るほどの水浸し。
開始を1時間遅らせ、プログラムも大幅に変更。しかも午前中で終了となった。
閉会式の校長先生講評が面白かった。
「この雨の中を生徒の皆さんはよく頑張った。今日までに練習を重ねた競技やパフォーマンスを全て発揮することは出来なかったことは非常に残念に思います。しかし、これから皆さんの歩む長い人生の中で、計画を立て準備をしたつもりでも、全てが順調に進むとは限らない。今日のように雨に見舞われることもある。それでも、仲間と力を合わせ運動会を盛り上げようと努力したことは、決して無駄にはなりません。
来賓や保護者の皆様にも雨の中を最期までご声援頂き感謝します。雨にも負けない皆様の声は、完全燃焼できなかった生徒たちの心に十分届いたものと思います。これからも色んな場面で、温かく見守ってやってください。」というような内容だったと思う。
まさしくその通り。全てのことが予定通りに運べば幸せではあろうが、不運に立ち向かう辛抱強さには欠けることにならないだろうか。
そんなことをふと感じた雨の運動会であった。