「慈久庵 」(じきゆうあん)常陸太田市天下野町2162
営業時間11:30~14:30 水曜・木曜定休


旧水府村(常陸太田市)は蕎麦の名産地として知られる。
古くは葉タバコの産地で、葉タバコ収穫後の裏作として蕎麦が栽培された。と聞いたことがある。茨城県の北部は山が多く、肥沃な土地ではない。
そんな土地の作物として適したのが、コンニャクイモ、葉タバコ、蕎麦などのようだ。
それらは地元で消費される以上に生産できるので、国内の各地に移出された。
信州蕎麦の一部は茨城産の時代も有ったらしい。
水府村出身の小川宣夫さんは東京の荻窪の「本むら庵」で修業する。
独立し、阿佐ヶ谷に「慈久庵(じきゆうあん)」を開業した。
故郷「水府」産のそば粉を使用し評判を得た・
2002年02月に水府村に移転し「慈久庵」を再開した。
繁盛しているのに、あえて出身地に戻る決心をしたのは、旧水府村の村長をしていた同級生の勧誘もあったが、里山を守りたいとの願いから強かったからだ。
当初は農家から蕎麦を仕入れていたが、自分で栽培しようとの気持ちは強かった。
現在地に開業した当時店を訪ねたが、隣接した畑に天ぷら用の野菜などを栽培していたが、「その内、ソバの栽培までしてみたい」と云う張り紙が在ったように覚えている。
そのご、7月に草を刈り8月に畑を焼き、その後に種を蒔く、「焼き畑農業」を習得。近隣の生産協力農家が約30軒に達した。
「水府秋蕎麦」国内に移出できる様になった。
店内の低温倉庫にモミで保存し、毎日、自家製粉する。
石臼で粗挽きするが、粗挽き粉はまとまりが悪く技術を要する。
蕎麦粉95に対して、つなぎの小麦が5.
伸ばしに熟練の技術が必要とされる。
そばつゆは、カツオの本枯れ節とみりん醬油の返し。それを寝かせる。
蕎麦粉を捏ね・延ばし・切り・茹で・配膳まですべて一人でこなす。
どれ一つとしておろそかにできないから、との信念だ。

割り箸も、口にあたる部分を一本づつ、小判形に削りなおす。
それだけ手間を掛けるので週に2日(水・木)は休日。
営業時間は11:30~14:00まで。
予約も取らない。


辺鄙な場所での短時間の営業にも関わらず、開店前からお客は並ぶ。
久し振りに訪ねた日も開店前の11:25に到着したが先客が3組。
一組(テーブル)毎に順次供される。
お水はセルフサービスだが、そんなことは気にならない。
この水が柔らかく美味しい。
水府は水の里、鉱泉があちこちから湧き出している。
常日頃、如何にまずい水を飲んでいるのだろう。
慈久庵コース(4品・5品・7品がある)。
こんにゃく・そばがき・せいろ・デザートを選択。


こんにゃくの刺身は生玉だろうが、今まで食べたものより柔らかめで、ゼリーのような食感、地元産のワサビが香りが良い。
醬油次も昔ながらガラス製。

蕎麦掻も、今までにない食感。通常は捏ねてフワットした感じ、或いは餅のようであるとか、店や作り手によって異なるが、ここは糊状で柔らか目。
葱と味噌が付いてくるが、何もつけなくても充分。

麺は薄く細く、ツヤツヤして喉越しが良い。
殻の黒いツブツブがそば粉に程よく混じっている。
殻まで粗挽きされた蕎麦粉は香りも強い。
蕎麦ツユは濃厚で辛めだが、さほど辛くはない。

デザートは「柿のうんてろ」=熟した柿のシャーベット。
注文取り、配膳、会計など全ての接客を一人で仕切るから時間はかかるが、さほど気になる間合いではない。
有名店にありがちな慇懃な対応でなく。愛想が悪いわけでなく、あくまでも自然体。
凄いことを凄いと見せず思わせずの名人芸の蕎麦屋さんだと再認識した。

(行く前に観た慈久庵のHP,[ 2009年7月19日放送 テレビ東京 日曜ビッグバラエティ 真のプロ列伝・ http://www.jikyuan.co.jp/)を参考にしてあります。
営業時間11:30~14:30 水曜・木曜定休


旧水府村(常陸太田市)は蕎麦の名産地として知られる。
古くは葉タバコの産地で、葉タバコ収穫後の裏作として蕎麦が栽培された。と聞いたことがある。茨城県の北部は山が多く、肥沃な土地ではない。
そんな土地の作物として適したのが、コンニャクイモ、葉タバコ、蕎麦などのようだ。
それらは地元で消費される以上に生産できるので、国内の各地に移出された。
信州蕎麦の一部は茨城産の時代も有ったらしい。
水府村出身の小川宣夫さんは東京の荻窪の「本むら庵」で修業する。
独立し、阿佐ヶ谷に「慈久庵(じきゆうあん)」を開業した。
故郷「水府」産のそば粉を使用し評判を得た・
2002年02月に水府村に移転し「慈久庵」を再開した。
繁盛しているのに、あえて出身地に戻る決心をしたのは、旧水府村の村長をしていた同級生の勧誘もあったが、里山を守りたいとの願いから強かったからだ。
当初は農家から蕎麦を仕入れていたが、自分で栽培しようとの気持ちは強かった。
現在地に開業した当時店を訪ねたが、隣接した畑に天ぷら用の野菜などを栽培していたが、「その内、ソバの栽培までしてみたい」と云う張り紙が在ったように覚えている。
そのご、7月に草を刈り8月に畑を焼き、その後に種を蒔く、「焼き畑農業」を習得。近隣の生産協力農家が約30軒に達した。
「水府秋蕎麦」国内に移出できる様になった。
店内の低温倉庫にモミで保存し、毎日、自家製粉する。
石臼で粗挽きするが、粗挽き粉はまとまりが悪く技術を要する。
蕎麦粉95に対して、つなぎの小麦が5.
伸ばしに熟練の技術が必要とされる。
そばつゆは、カツオの本枯れ節とみりん醬油の返し。それを寝かせる。
蕎麦粉を捏ね・延ばし・切り・茹で・配膳まですべて一人でこなす。
どれ一つとしておろそかにできないから、との信念だ。

割り箸も、口にあたる部分を一本づつ、小判形に削りなおす。
それだけ手間を掛けるので週に2日(水・木)は休日。
営業時間は11:30~14:00まで。
予約も取らない。


辺鄙な場所での短時間の営業にも関わらず、開店前からお客は並ぶ。
久し振りに訪ねた日も開店前の11:25に到着したが先客が3組。
一組(テーブル)毎に順次供される。
お水はセルフサービスだが、そんなことは気にならない。
この水が柔らかく美味しい。
水府は水の里、鉱泉があちこちから湧き出している。
常日頃、如何にまずい水を飲んでいるのだろう。
慈久庵コース(4品・5品・7品がある)。
こんにゃく・そばがき・せいろ・デザートを選択。


こんにゃくの刺身は生玉だろうが、今まで食べたものより柔らかめで、ゼリーのような食感、地元産のワサビが香りが良い。
醬油次も昔ながらガラス製。

蕎麦掻も、今までにない食感。通常は捏ねてフワットした感じ、或いは餅のようであるとか、店や作り手によって異なるが、ここは糊状で柔らか目。
葱と味噌が付いてくるが、何もつけなくても充分。

麺は薄く細く、ツヤツヤして喉越しが良い。
殻の黒いツブツブがそば粉に程よく混じっている。
殻まで粗挽きされた蕎麦粉は香りも強い。
蕎麦ツユは濃厚で辛めだが、さほど辛くはない。

デザートは「柿のうんてろ」=熟した柿のシャーベット。
注文取り、配膳、会計など全ての接客を一人で仕切るから時間はかかるが、さほど気になる間合いではない。
有名店にありがちな慇懃な対応でなく。愛想が悪いわけでなく、あくまでも自然体。
凄いことを凄いと見せず思わせずの名人芸の蕎麦屋さんだと再認識した。

(行く前に観た慈久庵のHP,[ 2009年7月19日放送 テレビ東京 日曜ビッグバラエティ 真のプロ列伝・ http://www.jikyuan.co.jp/)を参考にしてあります。