( この写真は、池袋北口から線路沿いに大塚方面に向かって撮影したものです。右手の奥へ行けば『へい
わ通り』という少し淋しい商店街があり、その通りに面したマンションの一室に私が経営するマッサージ店
がありました・・・・・《 20011年5月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その54
《 漫画家アシスタントが・・・消費税をちょろまかすのか・・・!? 》
さて、100万円の札束が手に入ったところで、借金の話はおしまい。
それにしても、この章のテーマがタイマッサージ店( ※参照 )からブログの書籍化、さらに原
発爆発へ移り、次には借金問題と・・・・コロコロ変わるのですが・・・・・・
実は、この2007年という年は、私にとって最も変化に富んだ激しい年だったのです。そのた
め、テーマを一つに絞るどころか、いろいろな出来事や問題が重なり合いもつれ合い、同時
進行していました。
2006年にアメリカのサブプライムローンが破綻を始め、世界経済に暗い影がせまる状況で、
私には、拙ブログが書籍化するという幸運が訪れます。
しかし、不況下でお店の経営は低調なのにスタッフのケンカや他店からの大量引き抜きなど
で見通しは、真っ暗な状態でした。
そして、あのパロミス( ※参照 )の3期連続赤字報道から債務整理をした2007年に単行本が出
版され、TBSラジオにゲスト出演して、さらに二つの大学( ※参照 )から講師と講演のオファ
ーが来るという山と谷がゴチャ混ぜにやって来た様な・・・・そんなややこしい1年でした。
さて、開店から5年目に入ったマッサージ店自体が赤字だったのは、最初の半年間だけで、
それ以降はずっとトントン経営でした。
ただ、リーマンショック以降の不況は将来の赤字経営を予想させ、毎日、痩せる思いの日々
でした。
ところで・・・・・・
経営と言えば税金ですが、普通、経営状態が悪ければ納税は免除されます。しかし、消費税
は支払わなくてはなりません。
皆さんは、一般の商店や事業所で消費税をどうしているのか知らないと思いますので、ちょ
っと書いておきます。
普通は、お客さんが払った料金の中に消費税5%が含まれていますので、それをまとめて税
務署に提出します。( 年に一度まとめて払います )
しかし、消費税は開店から2年間はかかりません。その後は、売り上げの5%( 仮に年間2000
万円の売り上げがあれば100万円です )を税務署に収めるわけです。
実はこれが大変でした・・・・・・( 開業3年目だといって消費税分を値上げするなんて出来
ませんでした )
普通なら税務署に開業届を出してから2年経つと、消費税の支払い請求があるのですが・・・
・・・・それが無かったのです。
半年か1年ほどして・・・・おかしいと思った私は・・・・税金の処理を頼んでいた税理士さ
ん( ※参照 )に・・・・
「 消費税はどうなっているのでしょうか・・・・? 」
「 え? まだ連絡はないんですか? 」
連絡がなければ、知らぬふりをしてやり過ごせば年間でかなりの金額をちょろまかせる!
しかし、税理士は冷静に・・・・
「 どうしますか? こちらから問い合わせますか、それとも黙っていますか? 」
この時、もし私が「 忘れたふりをしましょう 」と言っていれば消費税分が丸々ポケットに
入っていたかもしれません・・・・つまり、まだ私はヌクヌクとマッサージ店のオヤジでい
たかもしれません。
でも、私は即座に・・・・
「 しょ~がないなァ・・・・、税務署へ連絡して下さい 」
なんて、良い子になっちゃって・・・・・・結局、2年後にお店を止める事になってしまうと
は・・・・・・・皮肉な話です。
ちなみに、1円の利益も無くお店を止めてもその年度の消費税は請求されます。止めたらゼロ
になるのではなくマイナスが残るのです。
「 漫画家アシスタント 第8章 その55」 へつづく・・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第8章 夏休み」へ戻る 】
【 ※参照 】
・タイマッサージ店・・・・・・池袋北口に開いたタイ式マッサージ店(04~09年)。2000年頃か
らのエスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心にポツリポツリと開店し始めた
施術院。(風俗店ではありませんが、盛り場辺りには、怪しげなお店も・・・)
・パロミス・・・・・・仮名。私の借金人生の中核をなすサラ金会社。「過払金返還」が始まる
までは、毎年、ここの社長が長者番付に顔を出していたと思います。
・二つの大学・・・・・・厚木の方にある美術系大学での講演依頼と都内にあるメディア系大
学での非常勤講師の依頼。現在でも、クビにならずに後者の大学で漫画背景を教えて
います。
・税理士さん・・・・私は帳簿を付けるだけで精一杯だったので、税務上の事は、この税理
士さんに全て任せていました。年間の手数料は5万円ほどだったと思います。
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【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
これはびっくりです。
10パーに値上げするなんて、野田市が言っていましたが、そうなったら、200万円も払わなくてはならない---大赤字になってしまいますね。
よく商店街に「消費税完納商店組合」とか横断幕がはってありますが、小売店のかなり多くが消費税を消費者から受け取りながら国に納めていないという調べもあるそうです。
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2009/sozei_taino/index.htm
>この時、もし私が「 忘れたふりをしましょう 」と言っていれば消費税分が丸々ポケット
なのですが、これって、脱税?とかに
ならないのでしょうか?
もちろん、あちらから連絡がないという
状況での話しですが。
あとからさかのぼって取られるとかってないんですか?
それとも、通知がなければ原則過ぎてても
払わなくてもいいのでしょうか?
あ、もしその辺が先の話に絡むようでしたら
内緒でかまいませんw
うーん。しかし、ほんと・・消費税ってすごいですね><。こりゃあ、お店してる人は大変だ・・
>海坊主さん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>10パーに値上げするなんて、野田市が言っていましたが、
>そうなったら、200万円も払わなくてはならない・・・・
あらかじめ、消費税を意識していても・・・・実際に1年分のまと
まったお金を収めるのは、本当に大変です。
私の知り合いの業者さんからも
「Yさん、毎日少しづつでも消費税は貯めておかないと年度
末に苦労しますよ」
などと注意されていました。
3年目から消費税が加算されるので、その時点で料金を値上げで
きるかというと・・・・ホントにこれが難しくて・・・・・・ただでさえ
景気が悪くてお客さんが少ないのに・・・・・・・値上げなんて出来そ
うもない・・・・・・・
・・・・・・と、難問を突き付けられます。(ちなみに、多くのマイナ
ー系のお店は税務署に届け出さえ出していないかも)
>ふじもんさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>消費税を消費者から受け取りながら国に納めていないとい
>う調べもあるそうです。
美味しい方法でもあるのなら、私もあやかりたかったところで
すが・・・・・
実際には、赤字経営の上に借金があるのに・・・・・消費税は絶対
に収めねばならず・・・・・売上金も、消費税分も同じお金なの
でつい一緒にしてしまいがちで・・・・・支払いの時についつい混
乱してしまうんです・・・・・・。
私もお店を止める時に、その後でガッチリと消費税を支払わ
ねばならないのには驚きました
実は、お店を止めたらもう関係ないだろう・・・・などと甘く考え
ていたのです・・・・・・。
>ラティさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もし、支払う義務があることを知っているのに払わなかったら
罪になります。
でも・・・・・
「はあ?・・・・・記憶にございません・・・・・」
などと完璧な受け答えができればセーフです。
>あとからさかのぼって取られるとかってないんですか?
もし、不正に支払わなければ当然そうなると思います。
ただ、請求されずに1年以上経過していれば通常は免責される
はずだと思います。
私の場合、こちらから何も言わなければ一切、消費税を支払わ
ずに済んだかも知れません。
つまり、税務署の方で私のお店の事を「漏らしていた」のです
・・・・・・たぶん完璧に。
私の場合は自分から連絡して支払い(その後3年間支払いまし
た)、その挙句に廃業ですから・・・・・・まさに・・・・・・
『 鳥も泣かずば撃たれまいに 』
という感じでしょうか。
嘘をつけないイエスどんは好きですよw
年間1000万を超える売上なんて
見込めないとこなんですが
パンを買ったらきちんと5%の消費税を
取られて驚いたのを思い出しました。
商売をする方としては毎日分けて月に一回専用の口座に入金しとかないといけないのでしょうね。
>幸田徹夜さん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>嘘をつけないイエスどんは・・・・・
幸田徹夜さん、私だってウソはつきます、タテだってつきます・・・
・・・・でも・・・・・・モチはつきません。
>よし坊さん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>商売をする方としては毎日分けて月に一回専用の口座に入金し
>とかないといけないのでしょうね。
はい。そう思います。
私の場合、どうしても消費税分を値上げできず・・・・中途半端な事
をやっていました。
アシスタントが本業で、お店の方は副業・・・・いつでも止められる
し・・・・・などという(今から思えば)いい加減な部分があったかもし
れません・・・・・・
http://knowhow.dreamgate.gr.jp/tax/id=1542
仕入れなど、経費にかかった消費税は、差し引けるようですね。
マッサージの場合、経費の主力は人件費と家賃でしょうが、この部分の支払い消費税は、どうなっているんでしょうか。
WIKIによると、
「川口ジャンクション(かわぐちジャンクション)は、埼玉県川口市にある東北自動車道と東京外環自動車道、首都高速道路川口線を接続するジャンクションである。東北自動車道の起点であり、本線上に首都高速川口線との境界がある。
三郷JCTとは違い、出入口が併設されていない。そのため、JCT下を通る国道298号を利用する場合、東北自動車道から通行する場合は浦和IC、首都高速川口線から通行する場合は新井宿出入口で出ないと、別料金が必要となる。」
と、記述されていて、よく読むと、何が何だかわかりません。
そこで実際に現場に行ってみると、ますます解りません。
目的は「首都高の料金700円で起点利用すること、すなわち外郭環状道路の500円を払わずに、首都高の起点である川口ICから乗ること」でした。
その理由ですが、川口西IC、川口東ICから乗る場合は、ほんの2キロ利用するだけで、プラス500円の1200円になってしまうので、これを避けるためです。
いろいろ試行錯誤して走り回った結果、プラス500円を払わずに入れる道は、外郭環状からかなり南にカーブして走り回ったところにありました。
川口西IC、川口東ICから乗る場合は、外郭環状下の一般道からそのまますんなりと乗れるのに対し、川口中央ICは、ピラミッドの王の部屋への入り口と同じように、危険な道、細い道、くねくねした道を走り回って、ようやく入れる所にあったのです。
この入り口は、衛星ナビを使っても見つかりません。
これは結局、環状道路という横串に金を払うという、いわば「お通し代500円」を払えば、お店の機嫌がよく、「お通し」なんかいらないという客には、冷たいという「お通し」理論によるものではないかと思うのです。
ETCの時代ですから、首都高も環状も東北道も、距離に応じた一定走行距離で、パックにして料金計算してもよさそうなものですが、3社が別々の会社であるため、このような料金になってしまうのではないかと、想像されます。
3社にすることによって、それぞれ天下り先を確保し、理事長、副理事長と役員のポストがたくさん確保できるという官僚の策謀ではないかと思うこのごろです。
>山のカラスさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>仕入れなど、経費にかかった消費税は、差し引けるようで
>すね。
その様ですね・・・・・・。(『起業時からの税務』をありがとござい
ました)
私はあまり詳しくはないのですが・・・・・・自分が払う必要経費の
消費税分は控除されるのですね。
ただ、私のお店の経費は、ほとんどが人件費で、あとはせいぜ
いタオル代金とか家賃代とか・・・・・・経費にかかる消費税とい
ってもごく少額でしたので、差し引いても少ししか戻らなかっ
たと思います。
>灰色ねずみさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「今週のお散歩」ありがとうございました。
>3社にすることによって、それぞれ天下り先を確保し・・・・
まったく、お役人の仕事ぶりがよく出ている感じなのでしょう
か・・・・・・
何をするにも第一に省益。その次は、上司の利益・・・・
震災復興も、予算の確保にばかり時間をかける始末・・・・具体的
な着工は、いったい何時になるやら・・・・
前にも書いたのですが、これは・・・・
池で溺れる子供を見ながら、助けた後の入院費や汚れた服の
クリーニング代を誰が払うか相談している様なもので、まっ
たく間抜けというより残酷な話だと思います。
省益にならない予算は組まないお役人(高級官僚)の低級ぶり
と反比例して手取りだけは高級なのは、なんとも納得がいき
ません。
スイスイと進む高速道路ではなく、ドロドロ、ノロノロ、の
低速道路で進退極まる気分です。