漫画家アシスタント物語

漫画家アシスタントの馬鹿人生40年と、リタイア後のタイ移住生活。

漫画家アシスタント 第4章 その18

2006年09月28日 22時07分14秒 | アシスタント
 ( この写真は、東京練馬区江古田駅近く。1980年当時、この場所に江古田映画館がありました。
  江古田に越してきて、近所でたくさん映画が見られるぞ!と、思っていたら・・・あっという間に潰
  れてしまいました。《 2006年9月 撮影 》 )
    

 【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
 
 
 
              その18
 
 
アシスタントが漫画原稿を持っていざ出陣という時に酷評の矢に打ちひ
しがれていく姿を最初に見たのは1980年(昭和55年)の初冬でした・・・。
 
テラさん( 仮名:寺山 新一、博多出身、28歳 )は、18歳の時にJプロへ
入り10年目にして初めてストーリー漫画を完成させました。
 
私がJプロに入ってから2ヶ月ほどして、デビューし独立して行ったガン
さん( 仮名:羽賀 司郎、東京出身、29歳 )以来の緊張した空気が仕事場に
流れていました。
 
私は仕事中、テラさんの横に席があったものですから、テラさんには仕事
場の事や、背景制作について毎日お世話になっていました。ですから、完
成原稿を持って出陣前の武将の様な目になっているテラさんは、私からは
とても頼もしく見えたものです。
 
しかし・・・・
 
 テラさん「 Y君( 私 )、なんで今までこういう気持ちにならなかった
       んだろう・・・ 25歳の頃だったらもっと元気があった
       だろうに・・・・ 」
 
と、自信なさそうな事を言っていたのです・・・・・
 
作品は映画が大好きな少年を主人公にしていました。それは・・・少年が
見た映画のヒーローになりきってしまうという話を、ややギャグタッチな
絵柄とテラさんらしいアットホームな人柄に包まれたホンワカした世界で
表現されていました・・・・。( しかし、少年のお姉さんが風俗譲という
設定はイマイチだったかも・・・・・・ )
 
これでデビューするんだ、ここからが俺の漫画人生だ、今日から本当の男
になるんだ・・・・・・ たぶん、20代の青年の意気込みと不安がいっぱ
いの時期だったろうと思います・・・・。
 
しかし・・・・
 
自分が思うほどに作品を高く評価してくれる人はありせんでした・・・・・。
10年目の自信と野望が、風の前の灰の様に初冬の空に消えていきました・・
・・・・・・・・・・
 
実は、この挫折からこそが本当の「まんが道」なのですが・・・・・ ここ
からどうやって次の作品につなげていくか・・・・・ それこそがまさに、
苦しみの坂をはい登る様な「まんが道」なのですが・・・・・。
 
テラさんもこの坂道を登ります・・・・・ 出版関係者の意見、友人やJ先
生からのアドバイス・・・・・ 喫茶店でネームをねり、仕事の後で自宅の
机に一人で真っ白な原稿に向かう・・・・・・・
 
有名な漫画家の批評も、才能あふれる若い漫画家志望者のアドバイスも「救
い」にはならなかったのです。最後は自分一人で、孤独の中で突破して行く
しかなかったのです・・・・・・・・
 
すんなり新作が出てくる人から見れば、まるで便秘の重症患者ででもあるか
の様に作品が出てきません・・・・・
 
昨日も描けず、今日も描けず、明日も明後日も描けない・・・・・。
 
季節が変わるように心も変わって行きます・・・・ 心の痛みや後悔の念か
ら解放され、テレビのお笑い番組を見ながら腹の底から笑える自分に寒気を
感じはじめた時には、40歳を越えているのです・・・・・・・・。
   
   
          「 漫画家アシスタント 第4章 その19 」へつづく・・・
 
 
  追記 テラさんは、現在イラストレーターとして独立。 漫画とは全然
      違う才能を発揮しています・・・ 「テラさんの童画世界」
 


 ★前の記事へ戻る→ 「漫画家アシスタント第4章 その17」へ戻る 】

 
    

 
【 各章案内 】   「第1章 改訂版」  「第2章 改訂版」  「第3章 改訂版」
          「第4章 その1」  「第5章 その1」  「第6章 その1」
          「第7章 その1」  「第8章 その1」  「第9章 その1」
          「諦めま章 その1」   「古い話で章 その1」
          
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」






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26 コメント

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Unknown (かのう)
2006-09-24 23:44:58
最終的にこの連載、一冊にまとまったりはしない

のでしょうか?

凄く面白い本になると思います。ただ、

実名表記に近い内容ですし、いろいろ問題がある

でしょうか・・・出版がYesさんの本意ではない

となればなおのこと、ですが。



返信する
机に向かうという事。4 (ゆうじ)
2006-09-24 23:53:17
え~、始めにお聞かせしたいのは

「僕は漫画は読むのは大好き、描くのは大嫌い」

と言う事です。

デビューするまでは「好き」と勘違いしてたんですが、22歳でデビューしてから25歳に月間連載を持った時に大嫌いになりました!

あ、思い出した!なかなか連載が決まらなくて腐ってた23歳位の時、すでに「俺は漫画嫌いなんですよ」

と言って「嘘だろ?」なんて言われた事有るんでその頃から嫌いで~す。



さて、このブログを読んで「yesさんがこのブログで何を言いたいのか分からない」と言う様な意見が有りましたが、このブログはそもそも



「漫画家アシスタント物語」で有りまして、なおかつ



どーすりゃ漫画家に成れるのか、何で漫画家になれないのか?漫画家アシスタントの日常と苦悩!漫画大バカ人生劇場 



なんてサブタイトルまで付いてるのに理解出来ない人は読まなくていいんじゃないでしょうか?

(yesさん!勝手に断言して申し訳有りません!!)

ここはあくまで「舞台裏」である筈なんで、そんな「恥ずかしい」所をわざわざ「公開」して下さるなんて! しかも「作品」も載せて「漫画描き」に最も辛い「批評」も厭わない度量を見せ付けられて「意気」に感じない「感性」の持ち主は「わざわざ悪口を言いに来てる」としか思えません。



僕はyesさんに絶滅しかかってる「昭和のアニキ」を感じます!!!!!!



taroさんもラスさんも「本気」で応えても「誠意」が伝わらない人には伝わりません。それは自分がいくら「誠意」を込めて「読者」のために「力を尽くして」作品を書いても読み飛ばされる事と似ています。「商業誌」なら、無論「伝わらない」時点でプロとして失格なんですが、ここはそういう所じゃ無い気がします。

ここは「yesさんの”作品”」なんです。

勿論、お二方がyasさん同様、「誠実」過ぎるから心を込めて書いている事は僕には分かります!(これも”傷の舐め合い”ですか?いえ、「同じ作品に共感している者同士」の共鳴ですよ。



「映画館」で自分に合わない作品は付き合う必要は有りませんとyesさんは言っているじゃないですか、僕等が「楽しんで」るのにわざわざ「この映画つまんないよね?」と横から「無粋な」事を言って大事な「作品」を観る気分を壊すヒマが有ったらさっさと映画館を出れば良いんです。



僕はこの「作品」がこの先どうなるか楽しみで仕方有りません!「読むのは大好き」なんで。「テクニック」で「漫画らしき物」を「描き」、お小遣いを稼いでるチンケな自分には、とてもこんな、



「大河ドラマ」

は描けません!!!!!



yesさん、間違いなくこの「作品」はドキュメント、人生、教訓、血、汗、涙、感動、絶望、希望、そして何よりも



「どんなに傷ついても走って行く」

男が一番光る「みっともないくらいにカッコイイ」漢を描ききっていますよ!!!!!!!!!!!!!



あ、しかし「作品」はまだまだ続くんですよね?

「描ききっている」では無くこれからも「描き続ける」ですよね!?



明日締め切りなんで今日は「机に向かうこと」じゃなくてすいません。



返信する
視点として (taro)
2006-09-25 01:33:05
ゆうじさん、ボクはつまりさんはそんなにひどい人だとは思いません…。

ただ彼には、「他人を捻じ曲げる方法」での正義には無理があるという事だけは、分かって欲しい。



>僕等が「楽しんで」るのにわざわざ「この映画つまんないよね?」と横から――



こういう人、いますね。

でもどうしてそんな事を言うのかを考えてみれば、その人の事が何か分かるかもしれませんよ。





ボクは主観では「なんでこんな事言うんだ!」と思いながら、客観では「こういう人もいるのか」と思ってます。作品を創るときは、この主観と客観を混ぜ合わせるので、そういう意味では、つまりさんの存在は紛れもなくプラスなんです。



人間とは複雑怪奇。それを作品にするのは、並大抵の知識じゃ足りない…。
返信する
その通りですよね。 (ゆうじ)
2006-09-25 04:50:38
仰るとおりです。 お恥ずかしい。自分の事はともかく、僕がyesさんのこのブログに書き込んだ事がそもそもyesさんに「私に責任があります~」と言うような事を書かせてしまったのか! とついカッとなったことは否めません。「つまり」さんには多分に「経験」でなく、「知識」のみで語っていらっしゃる傾向が有ると思います。そこで出来るだけ今回のことを「肥やし」とするため「つまり」さんのご意見を考えてみたいと思います。



>思うに体が辛くて死にそうでも頭の中は豪華絢爛、HAPPYそのものはずです。



と言う意見は”はずです”と言う「想像」を根拠に言われています。想像で語られるのはかまわないんですが、(いや、全くの門外漢の意見をこそ本当は大事にしないといけないんですが。)想像で「全てが見えている」様な書き方をされている事が問題だと思います。沢田さんのご意見は、最も冷静に書かれていて本当に良い意見だと思います。全文を通して的確、かつ簡潔で何より分かりやすいですよね。

そして



わたしの歩む人生ではある日突然先生って呼ばれることはないですねバカみたく地道なだけです。



と言う意見はおかしいと思います。「漫画を描く」と言う事は「ハデさ」とはおよそ無縁な世界だからです。「ネーム」を描いて「編集」さんから意見を聞く。「OKが出たら下書きに」入る。「ペン入れ」「仕上げ」と言う地味な作業の繰り返しです。



漫画と言う物は本来思いついた時点で本人的には「完成」してるはずなんですが、それを「他人に「絵」を使って「見せる」と言う作業が有ります。これは漫画だけでは無いのですが、「建築家」の方が「出来上がり」の建物をデザインするのに少し似てるかな?と言う感じです。「なるべく良いデザイン」を思いついても「設計基準」を満たしてなければ通りませんし、「安全性」や「居住性」などの「実際に住む人達」の事を考えると、すぐに壊れる物や、奇抜で現実的に「生活」していく上で困る、と言う事を考え抜いて行くと、およそ「作品」として「夢」を表現する事より「職人」として「予算、工期、人件費、建築費、施工費、その他」を、僕なんか想像もつかないレベルで努力をされてると思います。



それを考えると僕だって「想像」して「大変なんだなぁ~」と思っているだけでは有るんですが、しかしながら僕は「東京に”持込みに行く”ぞ!」と決心してから1ヶ月ほど建築現場で働いた経験から、「こんな大変な仕事は、もっと良い賃金を支払うべきだ。」と思うと同時に「こんなに大変な仕事は僕は続けられないな。みんななんて凄いんだろう」と正直思いました。自分に出来ない事を出来る人を本当に尊敬いたします。



taroさんは「小説」をお書きになるそうですね?違うジャンルでも(プロでないにせよ)「大変」なのは分かります。僕は知り合いに月一くらいのペースで書いてる人が居るんですが、彼は昔、テレビ放送開局以来からテレビ放送に関っており、試験放送から立ち会ったそうですが、現在は「あんまり永い間コマーシャリズムの世界で生きてきたんで、そろそろクリエイティブな事がやりたくなったんだ。」と言って始めたそうです。国内外で150本ほどCMで賞を取ったそうですが、そんな彼の「昔の実績」が通用しない世界に飛び込んで一からやっている姿は「歳は年齢ではない」と雄弁に語ってくれています。ジャンルに関係無く、頑張ってる人には「お疲れ様」と声をかけさせてもらいたいです。



今日締め切りなんで、つい眠れなくて起きてまた書き込んでしまいました。つまらない事で自分の「人間性」を「露呈」してしまいましたが、どうか不愉快になられた方はお許しを。(もちろん、「つまり」さんにも申し訳有りませんでしたと、心から頭を下げさせていただきます。(書き込み上なんで、お見せできませんが。)また厳しいご意見、お待ちしております。



次回からまた「机に向かうと言う事」、再開させてもらってよろしいですか?

yesさんのブログを今回見苦しい事で汚してしまったんで、心苦しいんですが、皆さんのご意見をお聞かせ下さい。沢田さんにも個人的にご意見伺いたいです。
返信する
taroさん、かのうさん、ゆうじさん、つまりさん、コメントありがとう。 (yes)
2006-09-25 06:53:21
>taroさん へ・・・・

 

お久しぶりです。よく覚えています。とてもよく覚えています!

 

「傷をなめあってどうするのよ!」というつまりさんの言葉に

「舐めると同時に、その傷の形を知る。」と答えられたtaroさん

のコメント・・・・面白かった!

 

 

>かのうさん へ・・・・

 

コメントどうもありがとう。

 

今のところ(将来も!)、このブログを出版化する予定もオファー

もありません。また、出版するつもりで書いているわけでもない

のです・・・・。

 

個人のプライバシーや、著作権など面倒な問題があるかもしれま

せんし・・・ それに今は漫画家アシスタントの話を本にしような

んて考える編集員はいないのではないかと思いますが・・・・・・

 

 

>ゆうじさん へ・・・・

 

激熱つコメント、どうもありがとう。

ゆうじさんは、私をホメ殺すつもりなんでしょうか・・・?

 

「机に向かうと言う事」いつでも再開してください。楽しみにし

ています。 ただし、ゆうじさんのお仕事にさしさわりが無い程

度によろしくお願いします!

 

 

>つまりさん へ・・・・

 

>もっと面白いこと描いてやるぜ!と思わないのかねーーー

>ダメだこりゃ     (「第4章その17、コメント」から)

 

これは、とても興味深い言葉(捨て台詞?)だと思います。

 

つまりさんは「もっと面白いこと」を「描け」ますか? 

    

返信する
どんな仕事も仕事は仕事。 (ラス)
2006-09-25 08:49:01
なんだか話がちょっとずれますが、、

漫画家も、そうでない人も、漫画家は特殊な仕事と思ってる人が多いですが。。つまりさんがどこかで、誰だって、死ぬようなつらい思いだってあります。と

かいてますが、それはまさしくそうで、あるとおもうのです。だからこそ、漫画家になって漫画かいていて

確かに状況的に、精神的にも常に幸せであるということは、上の文で否定されると思うんですけど。。。

そういう状況の人でも、死ぬようなつらい思いで漫画をかく状況もあるということです。



ちなみに漫画家は特殊な仕事ではないです。普通の仕事といえば仕事。というか仕事は仕事であり、漫画家特殊といえば、すべての仕事に特殊性があり、普通の仕事なんて存在しないと思います。

つまり、仕事だから、漫画が嫌いになっても書き続けなければならないわけで、、会社勤めの方が朝出勤したくないように、漫画家だって、漫画書きたくないことだってあるわけです。でも、会社勤めの人ががんばっていくのは、仕事をしないといけないという責任感で行くわけで、漫画家も同じだと思います。

逆に、会社で働くことがお金のためだけのみという人も少ないのと同じように、その仕事にやりがいや生きがいがあるからこそ、その会社でその仕事をしているように、漫画家も同じであるとおもってます。



ただ、漫画家は自営業、会社のように雇われているわけでもないので、、自己管理が大変なわけです。

会社だったら無断で休んだら、周りに怒られたりするし、みんなにもすぐに迷惑になるのがめに見えてますよね?でも、漫画家は、今日ネームをサボったからと言って、すぐに誰かに怒られるわけでもないし、周りにだれかいて、今日の仕事が送れて、周りに迷惑がかかるわけでもない。。だから、まあ、いいかーといってサボってしまう。そして、締め切り前になり、追い詰められるわけで、、これは、漫画家に限ったはなしではなくて、締め切りのある仕事はどこでもそうでないでしょうか?



そう考えると、、漫画家は確かに夢を売る仕事ですが、、仕事をしているときも夢の中ではないということだと思うんです。だって、仕事なんだもん・・



ところで、アシスタントと漫画家は違う仕事だと思うので、漫画家になれないから、、アシスタントになるとう図式も違います。いくらすごーーく売れた漫画家であっても、その人が優れたアシスタントかどうかはまた別の話です。

漫画家とアシスタントの関係は、いうなれば、設計士と大工の違いだと思いますが。。もちろん、両方を兼ねてやっている人もいますが、、たくさんの家を建てようと思えば、そういう普通に分担しなければ、商売にならないからです。設計ばかりやっていたら、たとえ大工としての技術があっても、いずれ廃れてしまうわけです。



ちなみに、傷のなめあいって何が悪いんですか?

どんなことしてても、それで漫画が進めれるような精神状態になれればいいじゃないか?と

私は思います。



私も地味な人生って。。ってなんなの?って

思いますが、、人生に派手も地味も関係ないとおもいます。用は自分がどうやって生きて生きたいか、そのためにどうがんばって生きていくかって話なだけで、漫画家になる、または漫画家としてやっていくというリスクの多いでも、あたればリターンも多くみえる人生を選んだだけであると思います。でも、、

どんな人生もどんな生き方も、選びようによってはリスクもリターンも多くなりますしね。。



なんだか話がずれてしまい失礼



>ゆうじさん

ぜひ再開してくださいw楽しみにしてます。
返信する
Unknown (沢田)
2006-09-25 13:35:59
>つまりさんへ

全てはyesさんの



>「もっと面白いこと」を「描け」ますか?



に尽きると思います。

不躾ですが、つまりさんがそこまで漫画に対しての熱意をお持ちなら、是非作品にしていただきたい。

自らが描き手になって作品と向き合ったとき、つまりさんは以前ここでコメントした同じことをもう一度言えるでしょうか?



ラスさんの言われる通り、全て自分の心次第

だと思います。

地道な人生が嫌なら派手にしてしまえばいいのです。地道でもいいと思うなら、思うがまま「これでいいのだ」と自分の道を行くだけです。

つまりさんが「一般的」を引き合いに出されたのは、他人と自分を比べておられるからではないでしょうか。自己満足や、自己防衛のそれではなく、

自信を持って「自分は自分」

でいいと思うのです。

(余計なお節介でしたらお詫びします。)



そしていみじくも、つまりさんが私に対するレスで極論を仰ってしまいました。



>しかし、同じ世界に住まない友人は理解することはできないわけです







>ゆうじさん

コメントありがとうございます。

私よりもyesさんやラスさんの実体験からのご意見の方が、(私としても)たいへん興味深いので遠くから見守っているつもりなのですが;でしゃばり過ぎないように、時々感想書かせていただきますね。
返信する
Unknown (ドク)
2006-09-25 22:12:10
はじめまして!よくここ来るのですが書くのは初です。私も漫画家目指していまして、まだ駆け出したばかりです。最近疑問に思うことがありまして・・・。マンガ本の真ん中はワクに囲まれていて外側はワクをはみ出して描いてあるやつです。アレって右ページと左ページってはみ出せる部分が決まっているんですか?良かったらその点是非教えてください。最近発見して気になってしかたないのですよね!よろしくお願いします。

返信する
机に向かうという事。5 (ゆうじ)
2006-09-25 23:59:57
恥ずかしながら続きを書かせていただきます。ちなみに原稿の方は無事、上がりまして、「こ・・これで・・これで寝て良いんだ・・・!」なんて「充実感」なんか何処へやら、巨大な「安堵感」が襲って来ました。蛇足なんですが、そのせいか夢に手塚治虫先生が出てきました。先生は「そうだ、時間が有るからサインをしてあげよう。」と言ってイラストまで入れてくれました。



今回は「脳」について。

机に向かうと言う事自体が苦痛になっている方に、「左脳」と「右脳」の役割をちょっと自分なりに考えて書かせていただきます。僕は専門家では有りませんし、変に思い込み違いをしているかもしれないんですが、「こんな考え方も有るんだ」と優しい目で読んで下されば。僕は大雑把に考えて「左脳」を「ツッコミ」「右脳」を「ボケ」と考えています。右脳はいつも夢見がちです、夢想も大好きなんですが、それを左脳がツッコミます。「そんな事馬鹿な事考えない!」無論、ツッコミが無ければ社会生活を送るに「不適者」となりますから必要なんですが、「漫画を描く」上で要らないツッコミがどうも多いようです。

「どうせ良い漫画なんか描けないんじゃないの?」とか、「今日はもう寝た方が良いんじゃないの?」とか、果ては「調子の良い時にやった方が良いんじゃないかなぁ~?」なんて「自分に対する言い訳」すら考えてくれます。しかしながら「生活者」としての「漫画描き」もっと言えば「原稿で金を受け取っている」者としては「原稿」は寿命に近い物が有りますし、何より「そんな事言われたって描かないとイカン」と言う現実的な事からは逃げられません。右脳がクリエイトな事をしようとしてると左脳がツッコミを入れるのはとあるイラストの本によりますと「左脳は右脳がフル回転するのを恐れている」らしいのです。なぜなら例えば楽しい映画を観てる時等は「時間」を忘れますよね?この状態は左脳が黙らされている状態らしいんです。こういう状態は多分、体に良くないんでしょうね、気づいたら「あ、6時間以上ご飯食べてない」とかに繋がるんで。

しかしながら出来れば「時間を忘れて」な状態が自由自在に出せる様になったら素晴らしいと思いませんか?具体的な左脳の黙らせ方は、長くなるんでまた次回と言う事で。



ドクさんへ、「はみ出せる範囲」は決まっております。具体的な「作画」についての基礎知識は「漫画を描こう!」みたいな感じの本を一冊読めば大抵書いてありますよ。個人的な意見だと「なるべく薄い本」を買う事をお勧めします。「分厚い本」は何回も読み返すのに向いてませんし、「基礎」を「徹底的に」知るには重箱の底をつつく様な本を無理に読むより基礎を何回も読み直した方がドクさんの身になると思います。



それではまた。
返信する
rasuさん、沢田さん、ドクさん、ゆうじさん、コメントありがとう。 (yes)
2006-09-26 05:13:55
>rasuさん へ・・・・

 

漫画制作という仕事を一人個室でモクモクと・・・・ って、ホント

難しいんですよね・・・・・・。

 

私が30代の頃一人で漫画を描くより、何人かで一緒にやった方が

いいんじゃないか・・・・と、いう事で私の下宿に仲間二人がやって

来た事がありました。

 

冬の深夜、各人が自分の作品を制作するという事を開始したわけ

です・・・・。

 

私は仲間の二人に背を向けて机に向かっていたのですが・・・・ や

けに背後が静か過ぎるのです(ペンの音がしない!)・・・・ 何気な

く振り返ると・・・・

 

二人はビーズクッションに気持ち良さそうに寝ていたのです!

作業が始まってまだ2時間も経ってないのに! 

 

真冬のストーブの心地よいぬくもりとクラシック音楽によって、

すっかりリラックスした二人を起こし、もう一度原稿に向かわせ

る事は、断念せざるをえませんでした・・・・。

 

私は、この二人より年長という事もあり、少しだけ緊張感を持続

できただけの事だと思います・・・・・。

 

rasuさんのコメントを読んでいて、なつかしいあの頃を思い出し

たのでちょっと書かせてもらいました・・・・。

 

 

>沢田さん へ・・・・

 

>時々感想書かせていただきますね

 

どうぞ、どうぞ! お待ちしています!

 

 

>ドクさん へ・・・・

 

ドクさんの質問にはゆうじさんが答えておられるように、「入

門書」を利用される事の方が分りやすいと思います・・・・。

 

これから書く事は、特別な「例外」として読んでください。

 

私は「見開き(2ページ分の大きな絵)」の時には「原寸(縮小しな

い)」で描きます。

 

原稿用紙は掲載予定の漫画雑誌のちょうど2倍の大きさの紙を横

にして描きます。左半分(奇数ページ)と右半分(偶数ページ)を

一枚の原稿用紙を横にして描いてしまうのです。

 

真ん中に青鉛筆で縦に中央線を引き、やや細かいタッチで絵を描

いていきます。編集員には、「この見開きページだけ原寸でお願

いします」と言っておけばOKなのです。

 

通常の漫画原稿は印刷で2割位縮小されるのですが、この「見開

きページ」は原寸ですから、ペンタッチが荒く、ものすごく迫力

のある見開きになります。(だから、細かめにペン入れする事が

大事なのです)

 

機会があったらお試し下さい。

 

 

>ゆうじさん へ・・・・

 

今回の話・・・・ 「右能と左脳」を「ボケとツッコミ」に例えると

は・・・・! すごくユニークです! とても面白いです!

 

ただ・・・ 私の浅い知識によると・・・ 抑制や理性的判断は前頭葉

じゃなかったかな・・・・・?(違うかなぁ?)

 

次回は、さらに楽しみです!!(左脳の黙らせ方・・・なんて、ちょ

っと怖いけど・・・!)

     

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