( この写真は、東京、高田馬場駅のガード下です。夜のネオンと賑やかな街の喧噪が深夜ま
で・・・・《 2009年5月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その30
1988年( 昭和63年 )、週刊漫画誌が各誌300万、400万( 現在の3倍 )と売
れた時代。映画は前年( 87年)の邦画ベスト3である「 ハチ公物語 」「 竹取
物語 」「 ドラえもん 」に続いて、88年の話題作は「 となりのトトロ 」「 優
駿 」「 いこかもどろか 」・・・タイトルだけ見ても「 明るい時代 」を感じ
させます。
春には東京ドームが完成、テレビのコマーシャル「 リゲイン 」は「 24時間戦
えますか! 」と吠えまくり・・・・・。 そして・・・バブル絶頂期の千昌夫
とジョン・シェパードの慰謝料50億円離婚などなど・・・・
しかし・・・そうしたバブリーな話題に影を落とすニュース・・・・・・それ
が、1988年9月の昭和天皇の「 大量吐血 」報道と、「 自粛ムード 」でした・・
・・・。
芸能人の結婚式、野球の優勝パレード、お笑い番組などが差し替えや延期、そ
して規模の縮小など・・・「 自粛 」していく暗い流れが同時に進行していたの
です。( 参照:『 現代風俗史年表 』河出書房 )
この昭和天皇の病状の悪化とその報道がリョウさん( 仮名:内海遼一、岡山県
出身、Jプロ勤続14年目、88年当時33歳 )の精神に大きなストレスとなった事
は否定できないと思います・・・。
こうして「 天皇崩御 」と「 昭和維新のクーデター 」というキーワードを過大
に意識しつつ妄想を膨らませていくのでした・・・・・
『 いよいよクーデターの日は近い! 』
リョウさんは、飲み友達であった写真家の沢井晋一さん( 仮名、リョウさん
より1つ上の34歳、スポーツ新聞・雑誌等に写真を掲載 )を訪ねます。
沢井さんが住んでいたのは、新大久保の賑やかな通りから路地を入ってすぐの
4階建てマンション、その最上階でした・・・・
1988年9月19日頃・・・。
「 リョウちゃん・・・どうぞ入って・・・ 」
シャワーを浴びて、水割りを飲みながら野球中継を見ていた沢井さんは、濡れ
た髪の毛をタオルで拭きながらリョウさんを居間のソファに迎えます。
居間の壁には、野球選手の写真パネルがズラリと並んでいます。多くはライオ
ンズの写真で秋山、清原の「AK砲」や渡辺や工藤の雄姿など「常勝西武」時
代の華やかな写真パネルでした・・・・
その野球選手たちに囲まれる様に応接セットが組まれています。その大きなソ
ファのスミにリョウさんは青白い顔をうつむかせながら腰掛けます・・・。
この時のリョウさんは、坂本龍馬が乗り移っているという程の興奮状態にはあ
りませんでしたが、それでも思考は「 幕末 」や「 維新 」へのイメージでいっ
ぱいだったのです・・・・・。
居間にあるテレビでは、沢井さんが好きなプロ野球の試合が終盤にさしかかっ
ています・・・・
リョウさんは野球には興味無さそうに、テーブルの上にある新聞を指さしなが
ら・・・・
「 沢井さん。この新聞のスポーツ欄に出ているプロレス記事・・・
これは、クーデターの暗号なんです・・・ 」
いつもとは違う・・・明らかに緊張したリョウさん・・・その声をうわずらせ
ながら喋りはじめます・・・しかし・・・・
沢井さんは、黙ってリョウさんの顔を見つめるだけ・・・・・・リョウさんの
言葉の意味が分かっていません。・・・ただ、黙ってうなずきもせずに聞いて
いるのです・・・・・
「 沢井さん。この新聞の『 長州力 』とは行動派政治勢力の意味なんだ、
だからこの記事は、クーデター実行を暗示していると・・・ 」
沢井さんは、リョウさんが新聞のテレビ欄に出ているプロレス番組を指さしな
がら力説するその内容が分からないままジッと聞いています・・・・・
「 天皇の死と同時に『 維新軍 』の決起を指令する暗号が・・・・・・」
しかし、意味不明のその話に黙って付き合っている事に苦痛を感じはじめ・・
・・・・・
「 漫画家アシスタント 第6章 その31 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第6章 その29」へ戻る 】
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詳しくは・・・ 《書籍化のお知らせ》
★ 拙作、文庫本『 劇画 蟹工船 覇王の船 』も発売中!
○ 送料がかかってしまいますが・・・ 《アマゾンのネット通販》
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【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
で・・・・《 2009年5月、撮影 》 )
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その30
1988年( 昭和63年 )、週刊漫画誌が各誌300万、400万( 現在の3倍 )と売
れた時代。映画は前年( 87年)の邦画ベスト3である「 ハチ公物語 」「 竹取
物語 」「 ドラえもん 」に続いて、88年の話題作は「 となりのトトロ 」「 優
駿 」「 いこかもどろか 」・・・タイトルだけ見ても「 明るい時代 」を感じ
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しかし・・・そうしたバブリーな話題に影を落とすニュース・・・・・・それ
が、1988年9月の昭和天皇の「 大量吐血 」報道と、「 自粛ムード 」でした・・
・・・。
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です。( 参照:『 現代風俗史年表 』河出書房 )
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出身、Jプロ勤続14年目、88年当時33歳 )の精神に大きなストレスとなった事
は否定できないと思います・・・。
こうして「 天皇崩御 」と「 昭和維新のクーデター 」というキーワードを過大
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1988年9月19日頃・・・。
「 リョウちゃん・・・どうぞ入って・・・ 」
シャワーを浴びて、水割りを飲みながら野球中継を見ていた沢井さんは、濡れ
た髪の毛をタオルで拭きながらリョウさんを居間のソファに迎えます。
居間の壁には、野球選手の写真パネルがズラリと並んでいます。多くはライオ
ンズの写真で秋山、清原の「AK砲」や渡辺や工藤の雄姿など「常勝西武」時
代の華やかな写真パネルでした・・・・
その野球選手たちに囲まれる様に応接セットが組まれています。その大きなソ
ファのスミにリョウさんは青白い顔をうつむかせながら腰掛けます・・・。
この時のリョウさんは、坂本龍馬が乗り移っているという程の興奮状態にはあ
りませんでしたが、それでも思考は「 幕末 」や「 維新 」へのイメージでいっ
ぱいだったのです・・・・・。
居間にあるテレビでは、沢井さんが好きなプロ野球の試合が終盤にさしかかっ
ています・・・・
リョウさんは野球には興味無さそうに、テーブルの上にある新聞を指さしなが
ら・・・・
「 沢井さん。この新聞のスポーツ欄に出ているプロレス記事・・・
これは、クーデターの暗号なんです・・・ 」
いつもとは違う・・・明らかに緊張したリョウさん・・・その声をうわずらせ
ながら喋りはじめます・・・しかし・・・・
沢井さんは、黙ってリョウさんの顔を見つめるだけ・・・・・・リョウさんの
言葉の意味が分かっていません。・・・ただ、黙ってうなずきもせずに聞いて
いるのです・・・・・
「 沢井さん。この新聞の『 長州力 』とは行動派政治勢力の意味なんだ、
だからこの記事は、クーデター実行を暗示していると・・・ 」
沢井さんは、リョウさんが新聞のテレビ欄に出ているプロレス番組を指さしな
がら力説するその内容が分からないままジッと聞いています・・・・・
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しかし、意味不明のその話に黙って付き合っている事に苦痛を感じはじめ・・
・・・・・
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「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
>だからこの記事は、クーデター実行を暗示して
いる
こんなタイプが旧帝国軍隊にいたら大変。
でも、昭和16年には参謀本部にたくさんいたんだよねぇ。
中国侵攻を米英にとがめられて、
「ここで撤退して、世界に恥をさらすくらいなら、一億火の玉となって、全員玉砕した方がましだ。」
と朝日新聞社説。
20歳台、30歳台の若者中心に、300万人が死ぬこととなった。
どちらも旧来の体制(会社)と対抗する為に結成され、当時のプロレス界は大いに賑わいました。
勿論、ストーリー上の出来事ですが、多くの人は、特に男は革命とか維新が大好き!
昭和の時代には長州力は維新軍を作っていたそうですが、昭和のプロレスは詳しく知らないので誰か別の方、お願いします。
私もnWoの大ファンでした。
>20歳台、30歳台の若者中心に、300万人が死
>ぬこととなった。
私の母は、終戦まで東京(世田谷)にいました。3月14日の東京大
空襲をはじめ数度の空襲にも生き残ったわけですが・・・・もし、原
爆が落ちていたら助かってはいなかったかもしれません。当然、
私もこのブログも存在しないわけです・・・。
アメリカの強さを熟知していた山本五十六は対米戦に反対した事
は有名な話ですが、それほどの人が司令長官として対米戦の先頭
に立ってしまう程の大きな流れ(狂気)は、「大日本帝国」を「神
国」と表現するより「深刻」な「精神病国」と表現した方が正し
いのでしょう。
>ふじもんさん、へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>昭和のプロレスは詳しく知らないので・・・
すいません、実は・・・私は・・・ふじもんさんよりもっと「プロレス」
の事を知らないのです・・・・!
ホメオスタシス(恒常性):現状を維持しようとする心
トランジスタシス(変革性):今の生活を失ってでも、より良い生活を求める心
人間の心理には、大きく上の2種類の心理があって、常にせめぎ合っているとのこと。
だから「今の仕事を辞めて、安定した仕事に就くか?自分の夢を追いつづけるか?」と迷い続けるんですね。
一般的に、女性は、ホメオスタシスの心理が強く、安定した生活を求める(生活が安定していないと、安心して子供を産んで育てられない、から)
男性は、トランジスタシスの心理が強い、と言われています。
だから、男は、「革命」や「戦争」や「冒険」が好きなんでしょうか
ソースは、最近、深夜の再放送で盛り上がっている(?)アニメ「エヴァンゲリオン」からです。
このアニメが流行っていた頃、「精神分析ごっこ」が、流行してまスタ。トホホ…。
そうした傾向が豊かさと価値観の変化に伴って、現在では男女
の区別がつきにくくなっていますね・・・。徐々に五分五分になり
つつある・・・と。
特に、使用言語がすっかり変った事によく現れていると思いま
す。私が学生だった頃の小説は、男女の会話が解説無しで書か
れていました。例えば・・・太郎と花子の会話・・・
「お茶でも飲みませんか?」
「ええ」
「このお店はどうですか」
「よろしいかと思いますわ」
「メニューをどうぞ」
「いえ、あなたがお先に・・・」
しかし、今では・・・
「お茶でも飲みましょうか?」
「うん」
「この店はどうかなぁ」
「いいかも」
「メニューをどうぞ」
「ビール飲も!」
「太郎が話す」とか「花子が喋る」とか説明されないと、どっ
ちが喋っているのか分からない。
言語的には、もはや、男女の性別が無くなりつつある・・・私は
そう考えています。
>男は、革命が好き?
当時、選挙の時に女性の候補者が・・・
「女性議員がからこそ、平和を守る事が出来ます!」
・・・ってな事を言っていたのを思い出します・・・。女性の社会進
出も少なく、その地位も低かった70年代の事です。
今じゃ、女を怒らせると何するか分からん・・・ホント、怖いです
ぜ・・・オレンジボーイさん!
だから私は・・・・・・
平和が好き!
書下ろしとかでなく、何とか連載が取れました。
携帯電話でのデジタル連載です。
現在は第三話を描いている所です。
去年の暮は忘年会オフに呼んで頂いて
ありがとうございました、
今回、この様な形で報告させていただけて
再度感謝、感謝です。
相変わらずエロを描いておりますが、
ご覧いただければ幸いです。
タイトルは「目を引くように!」と編集さんが
気合を入れて命名してくれました。
「イカせます!生さし株式会社」
このまま突っ走れると良いのですが、
頑張り次第です。
「快感カラーコミック」と言う所と
「Handyコミック」と言う所から行けるそうです。
頑張り屋さんの主人公が、毎回Hな仕事に
体当たりするお話しです。
「Hな仕事に体当たり」と言うと考えたら
現在の僕の現状です。
体当たりです!
「イカせます!生だし株式会社」
でした・・・・ッッッ(汗)
「快感カラーコミック」と「Handyコミック」との事ですが・・・
サイト内の『検索』で、どの様なキーワードを使ってゆうじん
宇宙船さんの漫画を探せばよいのでしょうか?
よろしければ、携帯サイトのトップページから『検索』を使っ
て「イカせます!・・・」の表紙までの行き方を教えて下さい!
・・・勝手にお答えさせてもらいます^^;
私も「Handyコミック」で書き下ろし
連載中って事もあって、ゆうじん宇宙船さんの
書き込みを読み、調べてみました。
携帯コミックは配信されるのが非常に遅く、
現在3話を製作中という事は、まだ配信
されてない可能性が高いと思いました。
「Handyコミック」では、やはりまだ配信
されていないようでしたが、もしかしたら
近々配信されるかも知れませんね。
「快感カラーコミック」とは、『めちゃコミックス』
というサイトの中のカテゴリーの一つじゃ
ないかと思います。
『めちゃコミックス』のトップページにある
「検索」で、「生だし」・・で検索すると、
「イカせます!生だし株式会社」・・・は、
見つかりました。
参考までにどうぞ^^
連載おめでとうございます><
なかなかいいタイトルですね!
とてもわかりやすいというのは
大事ですものねー
私も後に続けるようにがんばりますw
上の書き込みでもあったように、
まだ、第一話目の掲載はまだなのでしょうか?