( この写真は、先日訪れたTBS(東京、赤坂、写真中央奥)です。丸ノ内線「赤坂見附駅」から
「一ッ木通り」を歩いて突き当りの「交差点」を右に・・・しばらく歩いていくと行くと「TBS
放送局」が見えてきます。ここまで歩いただけで汗びっしょりでした・・・!《 2008年度7月
撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その50
1982年、秋。 キタさん( 仮称、当時30歳、Jプロ勤続12年目、私を含
むサラ金トリオの一角。 )がJ先生に電話をかけた時、受話器の向こう
の先生は、キタさんがカード賭博で借金を作ったのかと誤解していたので
す。
そして、J先生は、独り言でもつぶやく様に・・・こう言いました・・・
「 貸せないねィ・・・! 」
金額も、借金の事情も聞かずにキッパリとJ先生は言いました。 しかし
・・・・・・
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」
黙り込んだキタさんのただならぬ雰囲気を感じ取ったのか、J先生は・・・
「 今すぐ、来い! 」
キタさんは、急いでもと来た道を戻ります。西武池袋線の椎名町駅から、暗
い夜道を目白通りに向かって路地を抜けて行きます・・・。
私は最近、キタさんにこんな事を聞きました・・・
「 今さっき出てきた仕事場へ戻る時の心境はどんなだったんで
すか・・・? メチャクチャ落ち込んでいたんですか・・・?
すごく先生が怖かったんじゃないですか・・・? 」
「 いやぁ・・・楽だった・・・・・ 」
「 ・・・?! 」
「 もう、先生に一度話してしまったら・・・・・まな板のコイの心境
よ。先生には怒られるだろうけど、もう全てまかせよう・・・・
って・・・・ 」
深夜11時から0時になろうとしていた頃、キタさんは目白通り沿い、Jプロ
の入っているマンションのエントランスをくぐって行きます・・・。
マンションの7階、目白通りの夜景をバックにJプロのドアを開けて中へ・・
・・・。
はじめにアシスタントの仕事場を通り、奥にあるJ先生の部屋へ・・・その
部屋はドアのない6畳ほどの広さで、J先生のデスク、本立て、そして応接
セット・・・少し、ゴチャゴチャした印象を受けます。
その応接セットの一人用の大きなソファにJ先生は腰掛け・・・ブランデー
をグイグイと飲んでいるわけです。 いつもなら、先生の前には、2人掛け
用のソファに編集員が座っているのですが・・・今は勿論、誰もいません。
「 先生・・・・・すいません・・・・・・ 」
頭を下げながらキタさんは焼ける鉄板の上を歩く様にJ先生の部屋へ入って
行きます・・・。 音一つしない、静かな部屋の中には酔ったJ先生とキタ
さんの二人だけです・・・
「 ・・・うゥ・・・・・・ 」
入って来たキタさんを槍で突き通す様な目で一べつしたJ先生は・・・
「 それでィ・・・? 」
2人掛けソファのスミに腰かけて、うつむいているキタさんに静かに問いかけ
ます・・・
先生は、はじめトランプ博打で負けた借金だと思っていたのですが、それが、
実は・・・サラ金と信販会社などのカードローンによる多重債務、総額500万
円(現在の貨幣価値で約1000万円)と聞いた時には、さすがに眼を丸くした
事と思います。
「 な・・・何ンでィ・・・! 何ンでィ、そんなに借りたんだよォ!? 」
「 ・・・・・・・・・・・・ 」
首をひねるキタさん・・・
「 自分でもよく分からないんです・・・・・ 」
J先生も首をひねりながら・・・
「 博打じゃねィ~のかよォ・・・ 」
「 ・・・はい・・・違います・・・・・ 」
「 ・・・・・・これィか? 」
J先生は酒を飲む仕草をする・・・
「 ち・・・違います・・・・・ 」
「 んじゃ・・・これィか? 」
J先生は右手の小指を立てる・・・
「 ・・・違います、先生! 」
「 じゃあ、何ンだァッ!? 」
「 それが・・・・・・ 」
「 ・・・ん・・・・・・? 」
「 分からないんです・・・・・ 」
「 漫画家アシスタント 第5章 その51 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第5章 その49」へ戻る 】
下の「 お知らせ 2 」も併せてご覧下さい!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ お知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★ 拙ブログ「漫画家アシスタント物語」(第1~4章収録)が書籍化!
全326ページ。第1章の一部漫画化! 秘蔵未公開写真19点、描き下ろ
しイラスト18点を含む画像総数148点! デビュー漫画「雨のドモ五郎」
を完全収録! 《ネット通販を見る》
★ 拙作、文庫本『 劇画 蟹工船 覇王の船 』
( 劇画「覇王の船」 + 小説「蟹工船」の二本立て! )が発売中!
○ 送料がかかってしまいますが・・・ 《アマゾンのネット通販》
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ お知らせ 2 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★ 08年、7月13日(日)TBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』にゲスト出演!
心臓バクバクの緊張の中、無事に(事故もなく!)放送を終了! 皆様のお
陰で何とか倒れる事もなく責任は、果たせたのではないかと思います。
お聞きいただいた方も、お聞きいただいていない方も、お騒がせいたしま
して、すいませんでした!
司会の安住さん、アシスタントの中澤さん、ディレクターの田中さん、大
変お世話になりました! 暗闇の中を私の手を引いてくれる様に、ご親切
に接して下さいました! この場を借りてお礼申し上げます!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
「一ッ木通り」を歩いて突き当りの「交差点」を右に・・・しばらく歩いていくと行くと「TBS
放送局」が見えてきます。ここまで歩いただけで汗びっしょりでした・・・!《 2008年度7月
撮影 》 )
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1982年、秋。 キタさん( 仮称、当時30歳、Jプロ勤続12年目、私を含
むサラ金トリオの一角。 )がJ先生に電話をかけた時、受話器の向こう
の先生は、キタさんがカード賭博で借金を作ったのかと誤解していたので
す。
そして、J先生は、独り言でもつぶやく様に・・・こう言いました・・・
「 貸せないねィ・・・! 」
金額も、借金の事情も聞かずにキッパリとJ先生は言いました。 しかし
・・・・・・
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」
黙り込んだキタさんのただならぬ雰囲気を感じ取ったのか、J先生は・・・
「 今すぐ、来い! 」
キタさんは、急いでもと来た道を戻ります。西武池袋線の椎名町駅から、暗
い夜道を目白通りに向かって路地を抜けて行きます・・・。
私は最近、キタさんにこんな事を聞きました・・・
「 今さっき出てきた仕事場へ戻る時の心境はどんなだったんで
すか・・・? メチャクチャ落ち込んでいたんですか・・・?
すごく先生が怖かったんじゃないですか・・・? 」
「 いやぁ・・・楽だった・・・・・ 」
「 ・・・?! 」
「 もう、先生に一度話してしまったら・・・・・まな板のコイの心境
よ。先生には怒られるだろうけど、もう全てまかせよう・・・・
って・・・・ 」
深夜11時から0時になろうとしていた頃、キタさんは目白通り沿い、Jプロ
の入っているマンションのエントランスをくぐって行きます・・・。
マンションの7階、目白通りの夜景をバックにJプロのドアを開けて中へ・・
・・・。
はじめにアシスタントの仕事場を通り、奥にあるJ先生の部屋へ・・・その
部屋はドアのない6畳ほどの広さで、J先生のデスク、本立て、そして応接
セット・・・少し、ゴチャゴチャした印象を受けます。
その応接セットの一人用の大きなソファにJ先生は腰掛け・・・ブランデー
をグイグイと飲んでいるわけです。 いつもなら、先生の前には、2人掛け
用のソファに編集員が座っているのですが・・・今は勿論、誰もいません。
「 先生・・・・・すいません・・・・・・ 」
頭を下げながらキタさんは焼ける鉄板の上を歩く様にJ先生の部屋へ入って
行きます・・・。 音一つしない、静かな部屋の中には酔ったJ先生とキタ
さんの二人だけです・・・
「 ・・・うゥ・・・・・・ 」
入って来たキタさんを槍で突き通す様な目で一べつしたJ先生は・・・
「 それでィ・・・? 」
2人掛けソファのスミに腰かけて、うつむいているキタさんに静かに問いかけ
ます・・・
先生は、はじめトランプ博打で負けた借金だと思っていたのですが、それが、
実は・・・サラ金と信販会社などのカードローンによる多重債務、総額500万
円(現在の貨幣価値で約1000万円)と聞いた時には、さすがに眼を丸くした
事と思います。
「 な・・・何ンでィ・・・! 何ンでィ、そんなに借りたんだよォ!? 」
「 ・・・・・・・・・・・・ 」
首をひねるキタさん・・・
「 自分でもよく分からないんです・・・・・ 」
J先生も首をひねりながら・・・
「 博打じゃねィ~のかよォ・・・ 」
「 ・・・はい・・・違います・・・・・ 」
「 ・・・・・・これィか? 」
J先生は酒を飲む仕草をする・・・
「 ち・・・違います・・・・・ 」
「 んじゃ・・・これィか? 」
J先生は右手の小指を立てる・・・
「 ・・・違います、先生! 」
「 じゃあ、何ンだァッ!? 」
「 それが・・・・・・ 」
「 ・・・ん・・・・・・? 」
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★ 08年、7月13日(日)TBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』にゲスト出演!
心臓バクバクの緊張の中、無事に(事故もなく!)放送を終了! 皆様のお
陰で何とか倒れる事もなく責任は、果たせたのではないかと思います。
お聞きいただいた方も、お聞きいただいていない方も、お騒がせいたしま
して、すいませんでした!
司会の安住さん、アシスタントの中澤さん、ディレクターの田中さん、大
変お世話になりました! 暗闇の中を私の手を引いてくれる様に、ご親切
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「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
今の日本の借金も雪だるま式に利子が増え続けてます。
大昔、雑誌でJ先生の間取り図を見た記憶が。
タンスを横倒しにして机にしていた絵が。
そこが今の仕事場なんでしょうか。
いや~、落ち着いた感じでお人柄が実に良く出ていて良かったです。
私なら100%パニクっていたでしょう(笑)
ところで借金の話ですが、当時は弁護士さんとか司法書士さんとかには相談するすべはなかったのでしょうか?
今でこそ当たり前になっていますが・・・。
多くの人が払いすぎているようですしね。
それでは、更新楽しみにしています。
>J先生の間取り図を見た記憶が。タンスを横倒しにして
>机にしていた絵が・・・
それは、真っ赤なウソ! デスクは普通のデスクです! ただ
相当古いものではありますが・・・!
現在の仕事場は1977年頃に下落合から移って来たのですが、そ
れ以前も、机は普通の机です!
ところで・・・うちの仕事場で奇妙な事を一つだけご報告すると
すれば・・・それは・・・・・
J先生は土足だということ! マンションの部屋(フローリン
グの洋間)の中では先生は土足なのです! アシスタントはも
ちろん、編集員、来客者も全て、普通のスリッパをはいている
のですが・・・J先生、一人は土足です。
なぜか・・・? それは・・・嘘かホントか知りませんが・・・・・・・・・・
ゴキブリが嫌いだからだそうな・・・!!
>宮塚タケシさん、へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>私なら100%パニクっていたでしょう(笑)
実は、私も相当にパニクっていたのです・・・! 出だしで安住
氏は私にこう質問します・・・
「アシスタント生活34年、現在は?」
台本通りの簡単な質問です。 私は予定通りに以下の様に返答
するだけで良かったわけです。
「はい、今はJ・A先生の所で仕事をしています」
・・・と。 ところが、完全にパニクっている私は、台本の文字
が目に入らず、安住氏の質問も耳に届かず・・・わけの分からない
頭空っぽの状態になっていたのです・・・。
私の答えは・・・
「はい、現在もずっとつづけているんですが・・・!」
この時、安住氏の質問に対してまともな答えになっていない事
に気づき完全に頭の中が真っ白け!
「あのォ~・・・・・・」
と泣きそうになりながら・・・
「すいません・・・・・・初めてなもンで・・・・・・!」(全員爆笑)
これで、少しウケたようで・・・ちょっと落ち着きました。あら
ためて安住氏は・・・
「今は、どちらの先生のもとでアシスタントを・・・?」
と聞きなおしてくてた事で体勢をやっとこ立て直したわけで
す・・・!
しかし・・・その後にも小さなミスはつづくのです・・・。
>借金の話ですが、当時は弁護士さんとか司法書士さん
>とかには相談するすべはなかったのでしょうか?
その「すべ」を誰も知りませんでした。1992年制作のヒット
映画「夜逃げ屋本舗」では、ラストのオチに「自己破産」を
取り入れるほど、まだ「自己破産」という概念すら一般には認
知されていませんでした。
いわんや1982年当時の状況では、返済不能の借金は自殺か夜逃
げか強盗ぐらいしかその解決策(?)はありませんでした。
だいたい、借金で首が回らないのに、弁護士だの行政書士だの
に相談する金も余裕もありはしませんでした・・・。
最近の貸金業法、利息制限法などの改正は、バブル崩壊後の90
年代に多くの自殺者、一家心中事件、銀行強盗や郵便局強盗の
犠牲者が多発した事が法改正への原動力になったのだと思います。
これは、国会議員の偉い先生方のご尽力の賜物である・・・わけも
なく! 高金利のために死んでいった犠牲者たちとそれを救わん
とした一部の弁護士たちの地道な法廷闘争の結果であると言える
のではないでしょうか・・・。
つうか、キャラとして完全に確立してますね。
逆に、こういう先生の下で優秀な漫画家が出るわけもないなー。とか思ってしまいます。
世の中と言うは上手くいかないようにできてます。
>とか思ってしまいます。
立場的に・・・答えようがないんです~! ハイ!
実はボクもラジオに出たことがあったのですが、まともに喋ることが出来ず、苦い思い出となっていたのですが、yesさんがはきはきと話しているのを聞いて「さすが」と感動しました。
お話の内容も、とても勉強になりました。
「デビューは過程に過ぎない」というのは度々聞きますが、その過程に至るところから挑む人にとっては、なかなか難しい話です。
あまり遠くを見過ぎると諦めそうになります。一歩一歩を確実に進むことが大事なんだと思うのですが、やはりなかなか難しいです。
それと、先日(6月19日)にメールを送っていたのですが、届いていなかったみたいですね。
hotmailのメールアドレスだったのですが、再度、「taro0753☆yahoo.co.jp」というアドレスで送ってみようと思います。
今日の質問は、「マンガ家は、お話も自分で考えないといけないの?」です。
自分で物語を考えると、どうしても、どこかで見たマンガや映画に似たようなものになってしまいます
「お話作りが苦手なら、マンガ家を目指すな!」とか、諸先輩方のお怒りの声が聞こえてきそうですが、
マンガの歴史を振り返ってみると、名作と呼ばれるマンガでも、“物語を考えた人”と“マンガ描いた人”は別の人だったりしますよね。「巨人の星」とか「あしたのジョー」とか「宇宙戦艦ヤマト」とか、少女マンガでも「キャンディ・キャンディ」という例があります(例が古いかも…)
最近のマンガでも「美味しんぼ」(グルメうんちくを語る料理マンガ)とか、「ヒカルの碁」(小学生の間に囲碁ブームをもたらしたジャンプのマンガ)とか、原作者とマンガ家は別人ですよね。
これからのマンガは、アニメみたいに“お話を考えるのが得意な人”と“絵を描くのが好きな人”で作業を分担して、お互いの専門分野を深めていけばいいのでは?と思います。
お話作りは、他人に任せて、自分は絵のスキルを上げていけばいい。こんな自分の考えは間違っているでしょうか?
何を言われても傷つきません、皆さんの正直なご意見を拝聴したいです。
yesさんの場合、絵の技術は十分なのに、お話作りで苦労しているような印象を受けます。同じようなこと、考えたことありませんか?(失礼な質問、だったらゴメンナサイ!)
私は漫画原作者と漫画家は別だと理解しています。
漫画家でも確かに原作付きの人が多いですが(あるいは編集部が実質的な原作者であったり)、絵のみを担当する漫画家は相当の画力が必要とされる傾向があると思います。
原作付きの漫画家は絵を描くのが得意、あるいは好きという事で漫画家になる人が多いそうです。
漫画を描く(考える)のが好きではなく、絵を描くのが好き。
これはかなり重要な部分です。
もしオレンジボーイさんが絵を描くのが好きなのなら、絵を描く技術のみ鍛錬してもいいかもしれません。
ただ漫画を描くのが好きなのなら、お話を考える技術も身に付けなければ意味がありません。
自分がどういった漫画家になりたいのか考えた上で選択されるのが良いと思われます。
ただ作画のみの漫画家は相当の画力を求められる(何故なら絵のみがその漫画家の売りとなるから)と言う事を理解されて選択されないと、厳しい結果になるかもしれません。
後、上げられている原作付きの漫画を描いた漫画家の中でも、ちばてつや先生(あしたのジョー)、松本零士先生(宇宙戦艦ヤマト)は自身のみでも傑作漫画を描かれている事も忘れてはいけません。
アメコミで知られるアメリカの漫画は、原作、シナリオ(ネーム)、下描き、作画、文字入れ、着色、その全てを分担作業で行っています。
しかしそんな中でも、一人で全てこなせるコミックアーティストもいます。
マイク・ミニョーラなど、その代表と言えるでしょう。
またアラン・ムーアのように漫画原作に専念して大成したコミックアーティストもいます。
先人たちの後姿を見ていると、結局これという成功方法は無いようですから、自分がどんな漫画家になりたいのかを真剣に突き詰めるまで考える事が第一歩となるのではないでしょうか?
もし人から「ねえ、何か面白い話をしてよ。」といわれたら、「自分の笑える失敗談」とか「身近なネタ」から「面白い話」を探してしまいますよね。それが普通だと思います。
「自分の引き出し」を開けてしまうものです・・・。
最近は作画と原作の分業が増えて、そういう漫画は専門性も高くて面白いです。読む側にはメリットがいっぱいあります・・・でもそれでも、原作をつけない人が多い理由の一つに作画のほうが印税の取り分が圧倒的に多い契約(下世話な話ですみません)だったり、ネームが遅れると(渡してもらえない)と作画が大きく遅れてしまい負担が大きいなど漫画家さんにとってはデメリットが多いのではないのでしょうか。原稿を描くほうが時間と労力と人件費がかかりますから。
個人的には「話作りが得意な人」というのはある程度パターンを持っていて、話つくりのコツをつかんでいる方だと思います。そこから設定を変え、画風を変え、新たなアイディアやネタをいれて・・・。
子供の頃学校でブームだった「女児向け恋愛小説」(今で言うライトノベル?)を愛読していました。
その作家さんは2ヶ月に新刊をバンバン出すかなりのハイペースでした。
どれも面白くて当時は貸し借りしながら夢中で読んでいた記憶がありますが、今思いだすと、物語の舞台やキャラクターの設定はいろいろバリエーションがあって、違いますが、大体物語の運びや導入部、クライマックスの書き方などは型どおり。です。
それでもどの話も全くの新作に思えたのです。
「こんな話読んだことない!!」を連発できる人は漫画に限らずそういないと思います。実際、囲碁ブームを起こした漫画は大ヒットしたわけですが、次回作は当たらずでしたし、原作者が趣味で囲碁をやっていなかったら「世界初!!の囲碁漫画」は生まれなかったと思います。
そこを乗り越えた作画の力も大きいと思いますが(碁盤に並べられた正確な碁石の描写など・・・
また最近ヒットした「とある農学的な菌漫画」。こちらは連載案が決まってから作者さんが図書館に通って醸造や細菌の事を勉強したそうで「僕の菌に関する知識は付け焼刃です。」と語っているにも関わらず菌の専門家も愛読&絶賛していた、なんてこともあります。
菌の学者さんがもしストーリーの原作をしていたら、専門的になりすぎて逆に読者がついていけなくなってしまう可能性すらあります。
あと漫画原作者も編集者さんのアイディアなど助けを借りていると思います。
長々と書いてしまいましたが「話作りが苦手でも多少パターン化していても気にしない、誰だって何もないところから物語を生み出すのは大変というのは一緒だから・・・。誰も使ってないアイディアなんてむしろないだろう、王道でいいからご自身の漫画を・・!」
なんだか偉そうなこといってしまってすみません、もし気に障ってしまったらスルーしてください。
自分は絵がそんなに抜群にうまくなくても、その世界観がすごく表現されてるもの(のめりこめるような)が、マンガって感じします。
原作者と別れて作ってるって表面上言ってる作品も、実はマンガ(絵)描いてる本人が2/3位内容作ってるって言ってるのもあるみたいですし・・。
あまり原作者と別れてると、キャラに感受移入できないもの多く感じますが・・。中には原作者と良くシンクロしてていいもの作ってる場合もありますけど・・。私の読んだものは大半あまり感情移入できなかったです・・。特にキャラが・・。なんか棒読み俳優みたいな感じに取れるとこもあるというか・・。(すみません)
絵だけうまいという人は世の中沢山いるかと思いますが・・読者にその作品の絵柄や雰囲気を受け入れてもらえるかという事にかかってくるんじゃないですかね?実際、表現力って凄く大切だと思います。絵だけうまいのでは、演出力や表現力、キャラの魅力の引き出しながら描くの・・むずくないですかね?
ある程度原作を考えてキャラを動かすって努力も必要な感じ・・ですかね?