『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

読書感想306  冬の灯台が語るとき

2022-01-07 21:56:35 | 小説(海外)

冬の灯台が語るとき

著者    :  ヨハン・テオリン

生年   :  1963年

国籍   :  スウェーデン

出版年  :  2008年

受賞    :  スウェーデン推理作家アカデミー賞最優秀長篇賞、CWA賞インターナショナル・ダガー賞、

        「ガラスの鍵」賞

邦訳出版社:  (株)早川書房

邦訳出版年:  2017年

訳者   :  三角和代

 

☆☆感想☆☆☆

スウェーデンの南東部のバルト海に面したエーランド島が物語の舞台となっている。エーランド島は本土と橋で結ばれている。夏の別荘地になっていて冬は無人の別荘が多い。その中でもさらに人里離れた島の東部のウナギ岬という海岸に二つの灯台がある。その南北の灯台を管理するための屋敷もある。今は灯台は自動化され灯台守も屋敷に住んではいない。無人になっていた屋敷を買ってストックホルムから移ってきた一家がいる。夫のヨアキムはストックホルムでの仕事があり、妻カトリンと幼稚園に通う二人の子供が先に来て住んでいた。そんなある日、灯台の下の海でカトリンの遺体が見つかる。海岸に怪しい足跡がないことから、事故か自殺と警察は判断する。

事件を担当する若い女性警官、ティルダ・ダーヴィッドソン。

その大叔父でエーランド島の元船長、イェルロフ・ダーヴッドソン。

警察学校の教官、マルティン・オルクイスト。

うなぎ岬の近くにボートハウスを持っている若者、ヘンリク・ヤンソン。

カトリンの母で画家のミルヤ・ランベ。

カトリンの祖母で画家のトルン・ランベ。

冬の渦雪という吹雪がすさまじい、北極圏に近い所だと痛感する。スウェーデンらしいと思ったのは未婚の母が、捨てた相手に対して恨みつらみがなく恋愛関係としてあっさりしていること。古い家を購入して自分たちで何年もかけて改修していくこと。気の長い習慣だが楽しい習慣だ。


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