紘一郎雑記帳

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北方領土・2島返還論に思う 紘一郎雑記帳

2016-09-21 00:29:10 | Weblog

北方領土・2島返還論に思う 
紘一郎雑記帳

日露両政府間で、ロシアが北方四島のうち歯舞群島と色丹島を
先に引き渡すことで北方領土問題を進展させる
2島先行返還」論が再浮上していることが分かった。

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島先行では2島で終わり、そんなの60年も前に決まっていたけれど
日本が蹴った線ではないですか。成果どころか悪い方に動かしただけ、
日本領土を不法占拠してづけていることには変わらない。

後の憂いを断つには全島返還にするしかないでしょう。
冷戦時代に戻るのが目に見えているからこだわるのかもしれないが、
一時期だけなのは見えて無いだろう。
そもそも誰もこんなのと関わりたくない。
プーチン大統領にとっても「国境を画定させる」ことで、
アメリカや中国なんかが日露間にちょっかいを出せなくすることが狙いだから、
継続交渉では意味がないかも知れません。

不可侵条約無視して攻め込んで来て占領、軍と住民70万人奴隷労働で半分死亡、
その件についてはサンフランシスコ講和会議の受託演説で、
吉田茂日本全権が、
「国後島、択捉島はロシア皇帝もみとめた日本領土である」
と明言しているこれはジョン・ダレス米国全権と吉田との合意によって実現したもの。

もっともこれは日本の立場主張というだけで、
アメリカや他署名連合国との連携はさらに後の話となる。
吉田茂元首相が語った内容だが、この時点では、国後択捉を南千島と呼び、
歯舞色丹を北海道付属の群島と明確に切り分けていることがよく分かる。

演説を読めば、吉田がクレームしている島々は
択捉・国後・色丹・歯舞であることがよくわかる。
返還云々では無く、日本領土であると主張していることに注意。
つまり日本国の立場としては南千島と歯舞・色丹は日本領であり、
他国に引き渡しも放棄もしていないということ。
これが戦後初の国際的な場における日本の領土主張であり、
これを下地に返還運動がなされている。
これは日本の立場主張ということで、他国との連携はその後の話になる。

とにかく、2島返還論は日本の世論を分断しようとした
ロシアの昔からの戦略。ロシア人にとってみれば、金で売るより、
賠償ということにして返還という流れのほうが。抵抗がないと思うよ。
金で買うのは倫理的にまずい。
本土に入り込んだ国後を名実ともに割譲することは、将来に大きな禍根を残す。
安全保障の点からも危険すぎる。これなら
2島が帰ってこないのも同じ。

アラスカの件は、ロシア人には悔やんでも悔やみきれない歴史になっている。
ロシアは多民族国家、ある識者が、プーチンがいなくなれば、
ロシアは多民族国家に分裂すると言っていたそうです。
プーチンがいなくなると、シベリアは独立国家になるから北方領土は維持できなくなる。
日本にとって、プーチンがいなくなるまで待ったほうがいいということのようです。