幸之助戯言 第5回 1人の責任
紘一郎雑記帳
一人の責任
会社が発展するのも失敗するのも、結局はすべて
社長一人の責任ではなかろうか。
というのは、もし社長が“東へ行け”と言うのに
、“いや私は西へ行きます”と言って
反対の方向に行く社員はまずいないからである。
ほとんどの社員は、社長が東へ行こうと言えば、
みな東へ行く。だから、“東へ行け”と言って、
もし間違ったとしたら、それは社長一人の
責任に他ならないわけである。
同じように、一つの部、一つの課が
発展するかしないかは、すべて部長一人、
課長一人の責任である。
私は、いままでいかなる場合でも、そう考えて、
自問自答しながら事をすすめるよう努めてきた。