松下幸之助戯言 国難から力は生まれる
紘一郎雑記長
困難から力が生まれる
人間というものは恵まれた順境が続けば、
どうしても知らず識らずのうちにそれに馴れて、安易になりやすい。
昔から“治に居て乱を忘れず”ということが言われ、
それはきわめて大切な心構えであるけれども、
そういうことがほんとうに100%できる人はおそらくいない。
やはりどんな立派な人でも無事泰平な状態が続けば、つい安易になる。
安心感が生じ、進歩がとまってしまう。
それが、困難に出会い、逆境に陥ると、そこで目覚める。
気持を引き締めて事に当たる。
そこから、順調なときに出なかったような知恵が湧き、
考えつかなかったことを考えつく。
画期的な進歩、革新もはじめて生まれてくる。
続く