紘一郎雑記帳

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歯は命の根幹・川村泰雄博士講演録より・第1部・紘一郎雑記張

2010-04-19 05:14:38 | Weblog
【4月18日は4(よ)1(い)8(は)の日「良い歯」です】

「良い歯の日」に合わせまして投稿致します。

歯は命の根幹!  講演会【第1部】

川村 泰雄氏「医療法人・川村会会長」
1949年大阪歯科大学卒業

川村です、清話会様にお呼び戴き有難う御座います。
私は現在「8020運動」を展開中です。
これは「80歳」で「20本」の歯を残す運動です。

「人生50年」といわれた時代は昔のことで現在は
「80年」以上の時代へと変わって参りました。

日本人の寿命が世界最高水準に達したのは
「生活環境」も「食べ物」もよくなり、
その上医療が格段に進歩したおかげですが
「歯科医療」をみればどうでしょうか。

日本人は「50歳」を過ぎた頃からバタバタと
歯が無くなってゆき「80歳」を過ぎれば「数本」しか
残っていないのが当たり前の事ですね。

折角、寿命が「30年」延びたのに
「噛めない・話せない・笑えない」で
本当に幸せといえるでしょうか。

先進国の中で、これほど老人の「歯が悪い」のは
日本位なのです。
では、なぜ年をとると歯が抜けるのはなぜなのでしょう。

その最大の原因は「歯周病」にかかっているからです。
日本人の成人は「80%」が歯周病にかかっており
これほど「羅漢率」の高い病気は他にありません。

その昔「結核」が国民病とたいわれ時代での
「感染率」は「70%」でした。

歯周病はその結核よりも高いのですが
「命を直接奪われず」
「歯が無くなるのは歳をとれば仕方がない」と
誤った認識が広まっているのは大変なことなのです。

歯の健康は「50歳」代以降の
「QOL・クオリティ・オフ・ライフ」を
左右し、歯周病は多くの生活習慣病の原因でもあるのです。

それは医学的データーからも証明されています。

日本人に歯周病を蔓延させたのは
「歯科の保険医」だと思います。

日本の歯科医療には「予防医学」の概念が全く無く、
ひたすらに虫歯を治療しかぶせ物をし、
悪い歯や神経を簡単に抜いて、義歯をいれるという「前近代的」な
治療をしているからです。

【歯周病の多くがかぶせものや、
 義歯の周辺から発生しているのは、
 歯科医による修復治療は歯周病の
 誘因になっているのです】

齢をとると次第に歯が抜ける、これは自然の摂理ではなく
患者さんの側に落ち度があるわけでもなく、
場当たり的な治療しか、していない日本の「歯科医療」
そのものの問題として問われるべきでしょう。

私が「大阪歯科医専(大阪歯科大学)」に
入ったのは1945年でしたが翌年から
「CHQ」の歯科教育が始まり
当時のアメリカの近代医学に添った
教育が始まっていました。

国家試験に合格して「歯科医院」に勤務した
私の治療をみて「そんな事してたら食べていけないぞ!と
先輩にいわれました。

学校で習ったとうりの治療をすると、
1人の患者さんに1時間以上かかり、
悠長にしていると患者さんを裁ききれないからです。

抵抗を感じながらも、
私は先輩と同じ様な治療をするようになりました。

毎日30人・40人の診察をし、自分は患者さんの歯を潰して
いるのではないかと感じることもありました。

この患者さんたちは「歯医者に来ない方が歯が残る」と
さえ思うようになっていました。

色々と悩み当時、銀座で歯科医院を開業していた
「ある先生」の許を訪ねました。
そこでは、私が大学で受けた教育と同じ「コンセプト」で
理想的な歯科治療をされていました。

先生は私に
【そんな治療をしていたら食べていけないと言った
先生は商人で、医者は患者さんに最善を尽くすべきだ】と
諭してくれたのです。

そこで数年間お世話になり
「アメリカ・フロリダのパンキー研究所」
を訪問し「パンキー先生」に
【歯医者は歯の治療だけではなく、人に健康をもたらす、
口膣全体の保険を考えるべきである】と教わりました。

パンキー先生は治療に入る前に、まず
【口の中の健康の大切さとどうして守るか】を説明するのでした。

私は、これこそが歯医者の大切な仕事だと感動したのです。

それから開業医の先生のところを辞め
大阪で歯科医院を開業し
それまでの歯科医と患者のあり様を
180度転換し「口膣全体」の
健康に繋がる歯科治療の実現を目指したのです。

欧米で近代歯科医学が発達し、
パンキーの様な歯科医が現れたのは
1910年ごろイギリスの内科医が
「当時の歯科医療には科学性がない」と
批判したからといわれています。

その内科医は歯の治療跡に慢性病巣が出来、
そこから入り込む「バイ菌」や「毒素」が
「心臓病、肝臓病」「リウマチ」といった疾病を
招いていると指摘したからです。

これを機に、アメリカにおいて虫歯や歯周病を科学的に
解明する研究が盛んになりました。

しかし歯周病の原因が解ったのは「1945年」で
歯と歯の隙間から300種類の菌が複合感染して出来る
プラークが骨を破壊して歯を失わせる事が解ったのです。

それまでは「食べかす」が原因とされていたが、
歯の塊がひきおこすのだから、歯周病の治療には
、単に食べかすを取り除くだけはなく、
プラークを除去し発生しないようにする事が
必要と判明したのです。

そしてその後は歯の治療は新しく
分野ごとの専門医に文化していきます。

続きは第2部で投稿致します。


安田紘一郎雑記帳

お話を聞いているとまさしく「歯は命の根幹」と
いう事が良くわかります。
様々な病気の原因は「歯」にありその「歯」の
病気の元はは歯周病に有るのですね。

歯が痛くなってから「医者」に行くのではなく
その「予防」が大事なのです。