中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

スクールコンサート開始

2018-05-24 21:30:26 | 山形交響楽団
 今週の山響は、スクールコンサート。

「今年もいよいよ始まったか…」

…という感慨とともにスタートしましたが、今年度はスクールコンサートが少ない。少子化の影響もありますが、地区のホールで合同開催という、山響の積年の夢がすこしかなったおかげでもあります。


 私ぐらいのベテランになると、県内の学校なら地図やカーナビを見なくても、たいてい行けます。さらにその中には「寝てても行ける」レベルの学校がある。朝の早起きに体が慣れなくて「どうやってここまで来たのか」、学校に着いてからふと考えてしまうような。

 昨日は寒河江市の合同でしたが、そのレベルの学校がたくさんありました。少人数のためにオーケストラが学校に出向いていては採算が合わない。なので観光バスでホールに来てくれることは絶対に必要なのですが、「いつものあの体育館に、これからもう行くことはないのだな…」という、一抹の寂しさもある。

  「少子化」こそ「〇〇疑惑」よりも先に、国を挙げて取り組むべき危機なのにと肌で感じる瞬間です。


 ステージ数も減っています。見込みでは昨年の3分の2以下。忙しい昨今の山響にとっては、現実的にはありがたいことでもあるのですが、やはり不安になります。ほぼ百パーセントの県民が、山響を学校の授業で聞いたことがあるという「足場」が崩れるのが怖いような気がするのです。


 山響も経営がありますから、合同公演に集まれないような山奥の小規模校にはお邪魔できない現実があります。しかし、本来はそういう子供でも、本物の音楽に触れるような機会を創るために、政治家や官僚はその知恵をつかって頂きたいものだと思うのですが。

…文化がより発展するために「忖度」するとか。将来を担う子供たちのためになるような記憶喪失になるとか。

 まあ、無理でしょうね。

 現場の私たちは、少しでも子供たちに良い音楽を届けられるように、今年度も頑張ります。
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