中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

天災は

2013-10-16 16:55:10 | 山形
 今回の台風は、「右の方」(太平洋側です)を通ったようで、山形市では大した被害や混乱はありませんでした。小学校もふつう通り。山響のリハーサルもふつう通り。・・・べつにガッカリしてるわけではありませんよ。


 それにしても最近の荒天は侮れないから怖い。しかも「過去に経験したことがない」とか「最強最大」など、恐ろしい前評判とともにやって来ます。そして「最大級の警戒を」とか「命を守る行動を」などと言われると、どうしてよいかわからなくなります。家に閉じこもってればよいのか?でもリハーサルが・・・。


 ところで、こういう時に「増水した川に近づかないで下さい」という注意があります。実際、川の様子を見に出かけて行方不明になる事故のニュースを聞きます。

 「こんな時にわざわざ川に近づくからいけないんだ」と、都市や市街地に住む人は考えがちですよね。「余計なことをするから痛い目に遭う」みたいな。私もそう思ったことがあります。しかしそれは、何も知らない人のセリフなのです。


 先日、青森まで車で移動しているときに、台風に遭いました。高速道路が通行止めになり、国道を走るも、冠水で次々に迂回しなければなりませんでした。迂回しても、交差点は池のようになり、田んぼに水を与えている小川が濁流になって、今にも飛びかかってきそうな道を通ります。橋には折れて流れてきた大木が引っかかり、橋桁が壊れそうになっている。あふれる泥水は家のすぐ前まで迫っていて、土嚢でなんとか遮っているようなところもありました。

 車窓を眺めて思いました。もし自分がこの家の住人だったら、今やるべき事は何か?土嚢をさらに積み上げることなのか、家財道具や貴重品を二階に移すことなのか、それとも通帳と印鑑を持って(我々の場合は、そんな小銭よりもちろん楽器)車で脱出すべきなのか・・・迷わない人はいないはずです。

 それを決断するには、危険が今どの程度なのかを知るために、刻一刻と変化する状況を知らなくてはなりません。というより、「目が離せない」のが当然でしょう。そうした逃げ場のない危機に追い込まれて、事故に遭うのです。決して思慮が足りないからではありません。


 ・・・私ごときが何を熱く語っているのかわからなくなりましたが、震災以降、お茶の間のテレビで見て感じる被害の様子と、その場の現実があまりにも違うものなのだということを知った気がします。

 今回の台風でも、被害が少ないことを願ってやみません。
コメント
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