９がつ

　いよいよ９月に突入。今週の山響は山形市民会館で、市内小学校の低学年のためのスクールコンサートが続いています。

　低学年・・・ということで家の息子よりは下で、娘よりは上の子供たちです。前の方の席でぼんやりしている男の子を見れば、「ああ、息子もこんな感じだった」と思いますし、知っている曲に合わせて体を動かしている女の子を見れば「娘ももうすぐこんな感じになるんだな」などと。年月が過ぎるのは、あっと言う間です。

　
　ところで、山形市民会館は娘の幼稚園のすぐ近くにあります。そして午前のステージは朝早いので、ついででもあり、行きがけに娘を幼稚園に連れていきます。

　私の車ではチャイルドシートを前座席につけるので、フロントガラスから外がよく見えるのが楽しいらしい。幼稚園までの道はすっかり覚えているので、交差点の度に隣からあれこれと指図してきます。
「つぎ右だから・・・あっ、ここじゃなくてもうすこし先ね。あーここここ。」
・・・はいはい。わかってます。（口うるさい女になりそうだな。）


「ねえ、もういま９がつ？」
「そうだよ。」
「・・・えー、やだなぁ。」
「なんで？」
「だって９がつは、とうとがずっとお仕事でかえってこないんでしょ？」

・・・両親の会話をよく聞いてるんですね。
「ええっ！来週も再来週もいないのっ？」「・・・すみません、その次の週もです・・・」「じゃあ９月は、いつならいるの？」
みたいな話をしてましたから。


　まあ、父親が帰ってこないのを悲しんでくれるのも今だけでしょうけどね。大きすぎるレインコートがマリア像に頭を下げて、園庭を遠ざかっていくのをゆっくり見送ってから、市民会館へと向かいました。