2009年1月1日号の日経コンピューター、特集が「基幹系システムを捨てる日」になっているけど、うーん、そーいうよーにクラウドを考えているんじゃ、クラウドも基礎理論がしっかりしなくて、はやりで終わっちゃうだろうな。
クラウドで可用性、信頼性をあげようとすると、冗長構造にすることになる。
そして、セキュリティや認証を充実させるためには、シングルサインオンとなるが、シングルサインオンにしてしまうと、認証サーバーへの負荷が大きくなる。
とすると、応答時間を短くしつつ、経済性も考えながら、信頼性をあげる冗長構造をとるには、どのようにWebサービスを配置するか(同じサービスを、どのように複数配置するか、しないか)っていう問題になる。
この問題を扱うには、グラフ理論ということになろう。
(Webサービスを提供するサーバーやクライアントがnode(vertex),クライアントからサーバーを呼び出すのをedgeとして考えるのかな?)
グラフ理論は、物流などでも関係があるけど、クラウドの場合、物流を情報流にかえて、グラフ理論に関係してくると思う。
で、このクラウドのトポロジ-を、どう組むかという基礎理論部分がしっかりしていないと、システム構成に甘さが出てきてしまうと思いますね。
その甘さの1つが、すべてクラウドで、基幹はいらないという考え方。
応答速度で考えれば基幹のほうが早いわけで、それと、経済性のクラウドとどう兼ね合わせるのか、そこを理論的に発展させないと、結局無理が出て、はやりで終るだろうな・・・
そして、そーいう基礎理論をしっかりやるという点では、日本、とくに国立情報学研究所とかが貢献できる点はあると思うけど・・・