がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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開かずの墓(アカン墓)

2016年10月10日 | ・琉球史散策/第二尚氏

 

今帰仁村今泊にある津江口墓、
通称、アカン墓。

開かない墓、ということで
アカン墓。

 

 

葬られているのは
3代目の(第二)今帰仁看守、向和賢


今帰仁グスクには首里から遠いこともあり
看守職が置かれていました。

第二尚氏時代の第二看守・初代として
派遣されたのが尚真王の3男である尚韶威。

死後も代々今帰仁看守を継ぎ、
その3代目が和賢。

向姓は王族の一員なので
身分はかなり高いです。

その彼がなぜこんな寂しい場所に、
封印されたかのように
開かない墓に葬られているのでしょう。

 

 

伝えによると、


彼は悪病を患い、
この津江口に住まいを移していたが
35歳で亡くなり
海岸近くのここに葬られた、

とのことです。

 

身分も高い北看守一族は
運天の大北墓に葬られていますが
彼一人だけがここに葬られている…

というのは少し寂しいですね。

 

一方で

墓口を漆喰で塗り固めたのは
中に大事な宝物や遺品があるためだ
という伝えもあるようで
ひとつの謎になっているようです。

 

お墓にまつわるミステリーは多いですね。

 

参/「門中拝所巡りの手引き」(月刊沖縄社)


 

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澪之助がFMよみたんで
「琉球浪漫*旅絵巻」という
新番組をスタートさせます。

毎週月曜日19:00~20:00
Ustreamでも聞けるので良かったらどうぞ!
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他魯毎、自害の地

2016年10月09日 | ・琉球史散策/グスク時代

 

糸満市にある山巓毛(さんてぃんもう)。

1429年、
最後の南山王他魯毎は
尚巴志軍に攻められ、
妻子と共にここまで逃げてきたが
ついに追い詰められ、
ここで自害したと伝わります。

 

 

山巓毛から見下ろした糸満の町。

かつてここは干潟で、
糸満漁民はこの丘を目印に
航海したそうです。

今は航海安全を祈願したり
海や異郷で亡くなった人の
遥拝所にもなっています。

 

 

糸満ハーレーの時は
祈願が行われる場所でもあります。

 

 

この崖下が他魯毎のお墓になっています。

 

 


ツイッターの
琉球史人物キラキラ化企画、
本日3人目UPの日です。

今回のお題は護佐丸!

全然定まらなくてめちゃくちゃ苦労した
その全貌は本日20:00公開です。

こちらからどうぞ。
@wawa_ryuq


糠中城の民話

2016年10月06日 | ・琉球史散策/第二尚氏

 以前、キラキラ化シリーズで
奄美の糠中城を描きました。

チビキャラバージョン。

 

 

 

彼に関する民話があるのでひとつ。

 

 

与湾大親と息子の糠中城。

人望厚き彼らを邪魔に思っていたのが
我利爺。

 

我利爺はまず、 
怪力の糠中城を取り除こうとし
弓の腕比べ大会を開催する。
勝ったものには娘(美女)を嫁にやる、と。

糠中城をおびき寄せ、
罠を仕掛けて討つつもりだったのでしょう。

しかし、糠中城を見た娘は
一目で恋に落ちてしまいます。

糠中城を討つという
父の企みを知った娘は
糠中城が定めた最後の的に

自ら飛び込み自害する。

死をもって父に
「争いはやめてください」
と訴えたのだった。

そして死ぬならせめて
愛した人の矢にかかって
死にたい、と。


企みがバレた我利爺は
すぐさま糠中城を討とうとするが
敵わず降参した。

 

参/「琉球王国秘話」(長田昌明著)

 

という話。

 

 


…死ぬことないじゃん?

と思うのですが…。

 

最後の的に的中させたら
仕掛けられた時限爆弾が作動する
というものなら
娘が身を挺して糠中城を守った
と分かりますが

我利爺が弓大会で
どんな罠を仕掛けるつもりだったのか、
娘が死ぬことの意味が
イマイチ腑に落ちない民話です…。

(もっと調べたらそこんところ詳しくわかるかなぁ?)

 

ちなみに、

いったんは降伏した我利爺ですが
やっぱり根に持っていて
その後、王府に讒言をする…

という流れになるようです。

 

 


【描いてみた】琉球史人物、を、22【キラ男子】

2016年10月05日 | ・琉球史散策/第一尚氏

9月25日(日)にスタートした
澪之助との共同企画、
「琉球史人物キラキラ化企画」!

二人目のお題は

金丸(尚円)でした!

 

 

 

 

イメージ台詞
『私は影でかまわない。御主加那志前の、影でいい。』

 

伊是名を脱出して放浪後、
尚泰久に拾われてすぐの
松金(童名)時代のイメージ。

 

キャラクター設定としては、

 基本、感情を表に出さないクールマン。
何を考えているのか分からないと言われる。
自分は自分、他人は他人。
超頭いい。
背は平均よりやや高め。
女は来るもの拒まず去る者追わず、特に執着無し。
シンプリスト。
左利き。
一重で切れ長の目。
髪の毛は黒に近いグレー。

ただし人生経験を踏むごとに
だんだん丸くなっていくし
髪型もどんどん変わる…

というイメージ。

 

 

さて、イメージ台詞について。

実は昔、金丸を主人公にした
小説構想がありまして、

そのフレーズからの抜粋でした。

 

ワタシは尚泰久と金丸には
主従を超えた関係があると思っています。

金丸が金丸という人になった
核の部分。

それは「友情」です。

伊是名だけでなく
放浪でいく先々で土地の人たち(青年)と
トラブルを起こしていた金丸。

モテることへのやっかみもあったでしょうが
金丸の方にも誤解を受けやすい、
周りと調和しようとしない性格も
原因だったんじゃないかな。

となると、
心から友達と呼べるような人は
ずっといなかったんじゃないかな、と。

そんな中、尚泰久に才能を見出されて、
歳が同じ(※5歳差の説もあり)ということもあり
臣下としてだけではなく
初めて友としての情も注いてくれた尚泰久に
金丸は感激し、開眼するわけです。

そして金丸は
一生この人のために尽くそうと決意します。

主従関係でありながら、
親友のような、
そんな関係。

クールな金丸も、
尚泰久には人間らしい表情を見せるのであった…

みたいな!

だから黒いこともするんだけど、
それは全て尚泰久の為…という、
彼なりの正義があってのこと、

というそんな金丸のイメージでした。

 

 では、その小説メモから
もう少し抜粋。

 

 

日向に咲く仏桑花がまぶしく思われた。

わしは影でかまわぬ。御主加那志前の影でいい。

そのために、自らこの手を汚してきたのではないか。

太陽そのものであられる御主加那志前に影は似合わぬ。
影があってはならぬ。

その役割は、この自分が負うのだ。



作画について。

着物の丈を少し短めにすることで
背の高さをアピール。

身分が高くなっていくと
もっと布感がゆったりしてきます。

羽織はSOU・SOUのむささびをアレンジです(笑)



 


琉球/沖縄、一問一答 【第63問】

2016年10月02日 | ・琉球/沖縄、一問一答

【第63問】

 

 ペリー(米国)と琉球が
結んだ条約の名前は?


 

(答えはランキングバナーの下)

 

 

 

琉球/沖縄、一問一答シリーズについて

 

 

 

 

 

 

 

 

【答え】

 

琉米修好条約




 

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金丸が漁網を干した場所

2016年10月01日 | ・琉球史散策/第一尚氏

 

明日公開のキラキラ男子が金丸(尚円)なので、
金丸関係の史跡をば。

 

西原にあるジーマヌウカー。

金丸が漁網を干した場所、
らしいです。

後に内間御殿関係の祭祀場となり
内間ノロが拝むなど
長く拝みの場所となっているようです。

 


↑案内板より 

 

案内板はありましたが、
ジーマヌカー自体は金網に囲まれていて、
しかも入口は周辺の工事柵の内側にあって
入ることはできず、
あたり一面草ぼーぼーでした。
(撮影は今年の8月末)

 

 

 

場所は西原メインシティの
駐車場の角です。

背景の製糖工場、
懐かしいですね…。

 

 

 

 

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