歓びの種~専業主婦は楽しいぞ~

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大きな幸せの大樹に育てていきたいと思ってます☆

まさに天平の甍

2013年03月18日 20時04分41秒 | 旅行
正倉院正倉整備工事 続き・・・

今回の作業の足場なる「素屋根」の工事が始まったのが
H23年の10月。
去年の5月~6月にかけて正倉の屋根を全部おろし補強工事がスタート。

順路に従って、正倉の屋根部分へあがっていきました。
屋根裏までの高さが地上14メートルなので
ここの高さは地上12メートルくらいでしょうか。



瓦をおろした屋根は、さわらで3重に葺いてありました。
さわらは桶などに使われる素材ですが、檜のような硬い木よりも土台は
柔らかな木の方がいいと聞きました。



すでに補強が済んできれいになっていました。



正倉院正面(東側)はあまり痛んだ所はありませんでしたが
西側は、ほとんどお直しでした。





これは薄い短冊状の板を釘で打ち付けてありますが
三重になっているし、瓦が乗っていなくてもかなりの重さになるでしょうね。
こんなに重くて大丈夫なんでしょうか?(笑)

そしてこのように瓦がのります。



装飾のある軒先瓦には創建当初のものは残っていないそうで
一番古いものは、鎌倉時代のものなんだそうです。
瓦だけでも鎌倉・室町・江戸(慶長・元禄・天保)明治・大正
そして今回の工事で8回葺き替えています。

   

平成の軒先瓦は、周辺で発掘された天平時代の文様を参考に
新しい瓦の制作となったようです。
瓦の文様もよくみると
とても面白く興味深いものがあります。

私は屋根は今仕様の、軽くて丈夫な瓦を葺くのかと思っていましたが
なるべく忠実に当時のままでが原則のようでした。
恥ずかしい~(係りの方に聞いてしまいましたわ
使えるものは再利用ですから、
瓦、一枚一枚チェックしていくわけですから
気の遠くなる作業となりますね。
先代たちが守ってくれたものを、次世代へ繋いでいく・・・
悠々たる時間の流れの素晴らしいこと♪
本当にいい体験ができました。

素屋根から望む東大寺大仏殿



ここから大仏殿を見るなんて、もう二度とありませんものね~
貴重な1枚となりました。

1時間足らずの見学でしたが、とても内容の濃い見学となりました。
思った以上によかったので
また4回目5回目も申し込みをしようと思っています。
問題はまた、当るかですけどね

興味のある方は、本当に素晴らしいので
是非応募なさるといいと思います。
次回のために、私はもう少しお勉強したほうがいいですね(笑)

正倉院正倉整備工事見学へ行く!でした。