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タイの大洪水

2011年10月22日 | 自然  環境・自然・四季

               
        あまりにも被害が拡大している、
           世界を震撼(経済)させる深刻な問題。                             

 

1,洪水とは、言いながら・・・いかなる要因が??

 いまタイで大洪水。
日本の進出企業の多数が甚大な被害をこうむっていることは報道で知り得る。
『洪水』が≪何故、どうして、いかなる要因から≫ということが知られていない。
簡単に大雨が降ったから洪水が起きた、と片付けてしまえばそれは易しい。
洪水をもたらす何かが在るのではないか、その点を探った。

日本でも大きな被害

 『水を治めるものは、国を治める』中国の言葉にある。
台風12号は、関西・特に和歌山県、奈良県を襲った大雨。台風の余波とはいえ甚大な被害をもたらした。町を繋ぐ幹線道路を寸断し、山は崩壊し谷をせき止め自然のダムが作られた。下流の人はハラハラしながら息を呑んだ。
奥日光・小田代ケ原幻の湖の出現
、台風の置き土産とは言いますが、降雨の激しさを知る。

 タイ中部パトウムタニ県・北部を襲った大洪水は、世界経済をも震撼させている。
中部・アユタヤの3つの工業団地がすでに全域で水につかり、日系企業およそ300社が被害を受けているほか、15日、新たに4つ目の工業団地でも浸水が始まるなど洪水の被害が広がっています。このうち、ソニーやキヤノンなど日系企業100社の現地工場が集まる工業団地では、すでに水位が高いところで3メートル近くに達しました。現場にはボートでしか近づけないため、タイの海軍なども出動し、企業関係者が被害状況を確認したり、データが入ったパソコンなどを回収したりする動きが相次ぎました。電子部品メーカーの担当者は「工場内は天井まで水につかり、機器は全部だめになった。復旧には3か月から4か月はかかるだろう。大きな打撃だ」と話していました。(NHK報道から)


http://www.youtube.com/watch?v=9X_Seqb7Zxo

 

2,タイ洪水の要因は何か

 この進行中の大洪水、原因(要因)は何でしょう。検索を頼りにヤットまとめたてみた。

1: 今年は雨が多かった
タイだけでなく、近隣のカンボジア・ラオス・ベトナムでも洪水被害が出ています。今年は東南アジア全域で雨量が多かった。
地球温暖化による影響か・・?東京でマンゴウが!東北でバナナが・・・!採れる、Y夫と苦笑いをした。

原因2: ダムの放水が遅れた
上流にあるダムが満水になり、複数のダムが同時に放水したために、下流で洪水が発生したとの指摘があります。
昨年の乾季は水不足で、ダムは渇水に悩みました。そこで今年は放水量を抑え、貯水量を多めにしたところ、予想に反して降雨量が多く、水が貯まりすぎた。そこで慌てて大量に放水したところ、下流で洪水が発生した。最初からある程度の量を放水していたら、洪水は起きなかったのではないでしょうか。

原因3: 森林伐採による山の保水力の低下
タイの違法伐採は有名です。拙訳ですが
こんな記事もあります。森林の伐採により、山の保水力が低下していると言われています。
縄文人も本欄で何度も書いた。洋材が港から陸揚げされ、山里に材木が運ばれる。

原因4: 宅地造成の問題
本来は遊水地であるべき場所が宅地になり、水の逃げ場がないという話。農村地帯から都市部への人口流出による宅地化。日本も都市化の波は目覚しく、ドーナツ現象が派生している。

原因5: ダムや運河に蓄積した土砂
タイのダムや運河は浚渫していないので、貯水量や流水量が落ちているという話

参考記事
Thailand: Why was so much water kept in the dams?
As Thailand Floods Spread, Experts Blame Officials, Not Rains

3,結び

  ただ単に≪異常気象、地球温暖化≫と片付けられない。
タイを中心とした経済成長の進む中、洪水は世界経済に甚大な被害を及ぼしている。
急激な森林伐採(日本も輸入)、農村から都市への人口流出(工業化)、これに伴うインフラ開発など等挙げる方がおり、人為的な要因も重なって被害を大きくしているという説もあります。

  日本も戦後、枕先台風、カスリン台風、伊勢湾台風などなど大きな被害をもたらした。
タイの洪水は、想定外の雨量ということで、ニュースで知る限り論をまつまでもない。
過去日本は洪水被害からの教訓を得て、自然災害から多くのものを学んだ。
森林伐採からの洪水(植林)、山間奥地へのダム構築(多目的ダム)、河川堤防の補強、河川の浚渫などなど多方面からの対策が取られて最近は洪水被害が少なくなった。
3,11東北大震災は、未曾有の人間の智恵を遥かに超えた震災・津波であった。
≪災害は忘れた頃にやってくる≫を教訓に、防災意識を常に持ち備えたいものです。

                      


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4 コメント

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たいの洪水 (shizukata)
2011-10-24 19:35:52
私の甥っ子がタイで工場を操業しています。今回の大洪水で
アユタヤはダメになり少し高地のナコンラーチチャーシマーにある
工場はなんとか被害をまぬがれているようです。高地といっても
日本から比べたらまるで平地のように感じられますが。
とにかく近年にない大洪水タイの人々も戸惑っているようです。
が、TVに映るタイの人たちは意外と深刻な顔をしていません。
タイ語で「マーペンライ」何とかなるさ、ケセラセラという事
らしいです。
返信する
水を治める (ヒキノ)
2011-10-24 21:04:08
司馬遼太郎の「街道をゆく 本所深川散歩」に天明の浅間焼け泥押しで利根川の川底が3~4m上がったとあります。それで幕府は荒川、隅田川、江戸川に漏斗状の堤を築いたとあります。それで近世・近代を通じて江戸・東京で大きな水害をうけた事例は少ないそうです。山が安定していたのでしょうね。
昭和22年のカスリン台風、未曾有の規模であったことは事実でしょうが、戦中の山の荒廃が各地に水害を起こしたという説もあります。
返信する
shizukataさん (縄文人)
2011-10-24 21:23:05


よく存じていました。
タイの洪水を取り上げた記事。
ニュースでは被害の大きさを取り上げTVでその様子を放映していましたが、それを一歩踏み込んで『何故・どうして・如何なる要因が働いているか』ということが解き明かされていなかった。

パソコン検索ですが記事にしてみました。
すると、なにやら日本の戦後を思い知らされるような、また日本の現代に通じるようなことを独断と偏見で感じました。

≫私の甥っ子がタイで工場を操業しています
それは心配のことでしょう。
一刻も早く水が引くことを祈らぜるにはいられません。
タイ語で「マーペンライ」ケセラセラ。
つかわさせてもらいます。
返信する
ヒキノさん (縄文人)
2011-10-24 21:38:15

こんなことを記事にして良いものか、迷った、書きました、公開しました。

要因の中に
原因3: 森林伐採による山の保水力の低下
がありました。

ムカシムカシソノムカシ
シイノキバヤシノスグソバニ、・・・・・
禿山の詩です。

戦後唄いました。
このセンテンス(詩)≪乱伐≫があったから記事にしました。
少々山の学問を修めたものとして≪港から陸揚げされた洋材が、わがもの顔でトラックに積まれて山里に運ばれる光景・・・・・・・≫以前は川上から川下に運ばれた。本当に情けなかった。

日本も沢山の木材を南材として輸入されていることです。
禿山になった日本の山は、植林で水害は昨今免れていますが、
タイの洪水を見たとき日本にもその何%かの責任があるようでならないのでした。
深川散歩、よく読まさせてもらいました。

タイ洪水呼んでいただき感謝です。

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