ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

八ヶ岳 2008年5月 その2

2008-09-29 21:42:36 | 八ヶ岳
5月1日

高見石からみる夜明け
ぼんやりとオレンジ色の太陽が上がってきました。
かすんで見えるのは黄砂の影響でしょうか。




高見石小屋の朝食は、トースト!
山小屋の食事としては異質ですが、私は結構好きです。

出発の準備を整え、アイゼンを付けて出発。

しばらくはシラビソの気持のよい森が続きます。
トレースはよく踏み固められているのですが、
時々ずっぽりと腿まで雪にはまり、難儀します。
アイゼンよりはスノーシューのほうが有効かも。




やがて中山の展望台近くなると、周りを囲む木も低くなってきます。



展望台から振り返る蓼科方面
このあたりも縞枯れ現象が見られます。




中山を越えて行くと目指す天狗岳、硫黄岳も見えてきます。



中山峠に降りる道は再び森の中。
左は深く切れ落ちた道をしばらく進むと中山峠へ。

東天狗


景色は開けて、大きな岩とハイマツと雪の風景。
いよいよ天狗岳も間近。



続く

八ヶ岳 2008年5月 その1

2008-09-28 16:28:58 | 八ヶ岳
話は、さかのぼって今年の五月の連休に出かけた、
八ヶ岳の写真をアップします。
同じ時期の八ヶ岳は2003年に登って以来久しぶりでしたが、
その時に比べて今年ははるかに雪が多く、
だいぶ雰囲気が違っておりました。


4月30日
早朝の東京を出発、車で麦草峠に向かう。
今日は、高見石までと考えていたので、時間はたっぷり。
八ヶ岳山麓であちこち寄り道しながら、のんびりドライブです。



水仙が咲く牧場 左に権現岳、右に赤岳



仲良く草を食む牛  背後にうっすらと南アルプス



佐久側から回って山道を登り、麦草峠に到着。
駐車場で準備にかかる。
道の脇はまだ雪が深い。
峠で出会った方は、北横岳から来たとのことですが、
雪で道しるべを見失い、迷ってしまったと
かなりお疲れの様子。



アイゼンを付けて森の中の道を進む。
とりあえず踏み跡は明確ですが、道を外さないように気を引き締める。
人気も少なく静かで気持ちの良い道です。




高見石小屋に到着。
荷物を置いてゆっくりと昼食。
デッキにはしばしば鳥がえさを求めてやってきます。



小屋のすぐ裏の高見石に登り展望を楽しむ。

高見石から見下ろす白駒池。
表面は凍りついており、まだ冬の眠りからさめていません。



この日の高見石の客は私を含め二人だけ。
もうひと方は単独行のベテランの女性。
欧州アルプスも含め各所の山を経験されており、
八ヶ岳も隅々までご存じ。
いろいろな山の話を楽しく伺いました。

2階の大部屋の真ん中に炬燵をおいて
ウィスキーを飲みながらの山談義。
気がつけば消灯時間まで話し込んでしまいました。

外に出てみると満天の星空。
小屋のデッキから見る北斗七星。
明日の好天を祈りつつ眠りにつきました。





続く

中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その6

2008-09-26 20:38:55 | 中央アルプス・御嶽山
9月14日


夜明け

外の様子をうかがいに、小屋の前のデッキに出る。
昨夕は雲の中でしたが、今朝は木曽駒ヶ岳方面が見渡せます。
御嶽も稜線の向こうに浮かび上がっています。
そして三ノ沢岳と熊沢岳の間に乗鞍岳も・・・







空木岳山頂
3人パーティーさんは木曾側に向かうとのことでここでお別れ。
昨晩のお礼とともに見送る。




帰りは最後の展望を楽しみつつ、尾根上の駒石経由にしました。

花崗岩の奇岩を眺めながら、駒ヶ根までの長い道を下り始めます。



駒石、城跡のようです。




この先も、岩場あり、森あり、水場あり
いろいろ表情を変える山道を味わいながら進みました。

最後はもちろん温泉で汗を流し、さっぱりとしたところで
東京への帰路につきました。





中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その5

2008-09-25 19:01:52 | 中央アルプス・御嶽山
9月13日のつづき


ガスの切れ間から現れる熊沢岳
右肩に大きな岩を乗せた特長ある山容です。



檜尾岳を振り返る



伊奈川の源流部、左に三ノ沢岳



熊沢岳までは、所々岩場を越えながらの道。
少しずつ山頂が迫ってきました。



そして熊沢岳山頂。




ここを超えると、空木岳も間近に見えてきます。



木曽殿越に向けて鋭く尾根が切れ落ち、
迫力ある姿は、名山の名に恥じません。
あの尾根は、登り応えがありそうですが・・・




東川岳から木曽殿山荘へは、一気の下り。
本日はここまでと思っていたのですが、
連休中ということもあって、山小屋は予約がいっぱいで泊れないとのこと。
先ほど見た尾根の登りを考えるとさすがにこたえますが、
気を取り直して駒峰の避難小屋に向けて出発の準備。
駒峰には水がないので、まずは木曽義仲の力水まで
ボトルを持って往復。

濁沢で出会ったご夫婦に励まされつつ、木曾殿越を後にします。
ガスに囲まれた急な尾根道。
一歩一歩高度を稼ぐ。
頂上を前のピークは鋭い岩峰。
鎖場をいくつか越えて頂上へ。
ガスの中、展望はありませんでしたが頂上の標識を前に
満足感がわいてきました。

駒峰の小屋は、頂上からわずかに下ったところ。
小さな小屋ですが中は温かくきれい。
木曾殿山荘に泊まれなかった人たちでいっぱいでしたが
何とか今夜の寝床を確保できた安堵感でいっぱいでした。

一階の隅のテーブルで夕食の準備をしていると
同席した3人組のパーティーの方に、
酒、つまみなど勧められ、山の話でしばし歓談。
すでに全国の山を巡られているとのことで、
各地の山の話を伺いつつ飲む酒は格別でした。
どうもありがとうございました。

やがて夜も更け、小屋に備え付けのシュラフを借りて
眠りにつきました。

続く



中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その4

2008-09-24 21:19:13 | 中央アルプス・御嶽山
9月13日続き


宝剣岳南稜の岩場を越えたところ。
三の沢岳への道が分かれます。




東に目を向ければ、影絵の背景のように、白根三山、富士山、塩見岳・・・



ハイマツの道を進む。
ホシガラスが松の実をもとめて盛んに飛び交っています。




道の傍らには、黄色く乾きかけたコマウスユキソウとトウヤクリンドウが
夏の名残りを惜しむよう。




いったん縦走路が切れ落ちた先に、
濁沢大峰の荒削りな姿が見えてきました。


千畳敷から極楽平経由で登ってこられたという
ベテランのご夫婦に出会います。
失礼ながらお歳とは思えない、カラフルでモダンな出で立ち。
歩く姿も颯爽としておられました。
自分も*十年後にあのように山を歩いていたいものです。




濁沢大峰の岩場にかかるころから周囲にガスが立ち込め
展望を遮るようになってきました。
ピークを越えて、ザレた道を鞍部まで下り
再び檜尾岳への登り道となります。

振り返ると、宝剣岳がガスの合間から再び姿を現しました。




そして檜尾山の山頂へ到着。
本日の縦走路の中間点、コーヒーを入れて休憩。




この先、大滝山と地図に書かれたピークまでは、二重山稜の地形。
その先にうっすらと熊沢岳。




目指す空木岳の姿も大きく迫ってきました。




続く

中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その3

2008-09-23 07:31:49 | 中央アルプス・御嶽山
9月13日

宝剣小屋の3段ベッドの中段は、まずまずゆったり。
ふかふかの掛け布団は快適。
朝4時に抜け出して、コーヒーを入れ朝食をとる。

出発の準備を済ませ、5時頃外へ。
宝剣岳に向かって少し上がったところで日の出を迎える。





朝日を背に物思いにふけるかのごとき天狗岩。




宝剣岳から、朝日に染まる木曽駒ヶ岳を振り返る。




西には朝靄に浮かび上がる御嶽山。




そして南には、今日辿る縦走路がくっきりと見えます。
島田娘、檜尾岳、熊沢岳、
そして大きく駒ケ根に向かって根を張った空木岳。



三ノ沢岳も朝の光に照らされ、カールの陰影がくっきりと。




宝剣岳南稜を振り返る



連続した岩場はここでいったん終了。
島田娘への緩やかな稜線を進みます。

続く

中央アルプス 木曽駒ヶ岳から空木岳 2008年9月 その2

2008-09-21 07:00:14 | 中央アルプス・御嶽山
9月12日 車で駒ヶ根へ

しらび平へのバスに乗り換える。
バス停脇の木は、黄色く色づいていました。




千畳敷は、本当に久しぶり。
宝剣岳が青空の下、変わらぬ姿で迎えてくれます。

あまりにも定番の写真ですが・・・




千畳敷は、気軽に訪れることができる雲上の庭園。
振り返れば伊那の谷の向こうに甲斐駒から白根三山、富士山




強い日差しの下、乗越浄土を目指し登り始めます。




左右の岩を見上げつつ登ると、乗越にたどりつく。



今日は宝剣小屋どまり。
荷物を小屋に置き、
この周辺をのんびりと周遊。
まずは久しぶりの木曽駒ヶ岳に。

中岳に登ると木曽駒ケ岳を正面に迎える。
彼方には、白い雲を頭上に御嶽が望めます。

白籏史朗さんは、写真集「百一名山」の中で、
写真になりにくい木曽駒ケ岳と、写真的な宝剣岳と記述されています。

確かに平凡な山容ながら、
周囲に岩峰、池、カール、沢を従え
山脈の最高峰として悠々たる包容力を備えた木曽駒ヶ岳。

一方で、標高こそ駒ケ岳に及ばぬものの、
他と妥協することなく鋭く天を突き
どこからもそれとわかる姿で聳え立つ宝剣岳。

対照的な二つの峰が隣接している妙味。






伊那前岳の向こうに赤石山脈




宝剣岳の先には空木岳の堂々たる姿
この先の縦走に心が逸ります



主脈から外れたところで、どっしりと存在感を示す三ノ沢岳
その右彼方にみえるのは恵那山でしょうか



明るく開けた鞍部をこえて、やがて木曽駒ヶ岳山頂へ

中ノ岳を振り返る




ゆったりとした頂上でコーヒーを味わう。

青い空、白い雲の下、
風化した花崗岩がまぶしい。




小屋への帰路は中ノ岳の巻道を辿る。
奇岩とハイマツの日本庭園。



小屋から、伊那前岳へ
宝剣岳を横から眺める
カールの下へすっぱりと切れ落ちた崖



そして宝剣岳山頂に向けて岩に取り付きます。
頂上直下は滑川にむけて切れ落ちた高度感ある鎖場です。
深い谷間の川面が西日にきらめくのを見下ろす。



そして狭い山頂
背後の木曽駒ヶ岳にガスが流れてきました。



あとは小屋に戻り、ビールを飲むだけ。

明日の行程を頭に描きつつ眠りにつきました。

武尊山 2008年6月 その4

2008-09-16 21:16:24 | 関東の山
武尊山 その4


朝の山頂からぐるりと眺める風景。
南から西、北、東と順を追ってたどります。

剣が峰の彼方に浅間山、
右のほうへ四阿山、草津白根山、志賀、苗場と連なる山々。



南方遥かに富士山



そして八ヶ岳と蓼科山





四阿山から草津白根、志賀高原へ




その向こうには雪をかぶった穂高、槍ヶ岳も見えます



さらにその右側へと目を向けると白馬三山の姿も



さらにその北側、上越の山々




仙ノ倉山から谷川岳に連なる稜線、その向こうに苗場山



朝日岳




巻機山


越後三山




中ノ岳と越後駒ケ岳




北東方面は尾瀬



平ヶ岳、その名の通りの広々とした稜線



笠ヶ岳を左に従えた至仏山



秀麗な三角形の燧ケ岳となだらかな稜線の会津駒ケ岳



東には日光の山々
左端にちょこんと男体山が頭を出しています。



そして前武尊の先に皇海山




梅雨の中休みに、これだけの眺めが得られれば満足。
ゆるりと展望を楽しんだあと、あかるい日差しの中
愛車の待つ牧場へと下山しました。



武尊山 2008年6月 その3

2008-09-15 12:16:40 | 関東の山
武尊山 続き


夜は多少風がでて、ツェルトをばたつかせましたが、
まずまずゆっくりと寝られました。

ふと眼を覚ますと、空が白み始めるのがわかり、
近くの雪渓の上に三脚を構え、夜明けを待ちます。

申し分なく澄みきった空が、赤みを帯びてくる。

夜明け前 奥日光の山々



燧ケ岳




夜明け





こうなれば、山頂の展望も大いに期待できます。
コーヒーを沸かし、簡単に朝食を済ませて撤収。
青空のもと、再び山頂へと向かいます。

雪渓を山頂へ向かう



まだ朝早い山頂には、誰もいません。
360度の展望を独り占めする贅沢。
その写真はこの次に...

続く


武尊山 2008年6月 その2

2008-09-09 23:31:21 | 関東の山
2008/6/14

武尊山行の続きです。




残雪を乗り越えて、明るい尾根道を登って行きます。




振り返ると、左に至仏山、右に燧ケ岳と尾瀬の名峰が視界に入ってきました。
笹の道を登って岩場に取り付く。




鎖場を乗り越えると、道は緩やかになり
大きな雪渓を越えて前武尊への分岐に出ます。

分岐から燧ケ岳



ここを過ぎると剣が峰の稜線が見えてきます。



分岐を超えてすぐ笹清水の水場、チョロチョロとかろうじてですが
水筒を満たし、頂上へとさらに進む。
三つ池は完全に雪に埋もれていました。

前武尊に至る稜線



大きな残雪を超えて一登りで山頂。
もう午後も遅い時間ですが、先客がおひとり。
手小屋沢の避難小屋に泊るつもりとのこと。
例によってお互いに記念撮影。


山頂から剣が峰の稜線
以前滑った川場のスキー場の最上部が見えています。



山頂からの展望は明日の朝もう一度楽しむとして
本日のねぐらを確保するため、山頂を離れ来た道を戻ります。
畳一畳ほどのスペースを見つけ、ツェルトを張って何とか落ち着く場所ができました。
ちょっと早めの夕食は、インスタントのパスタとスープ、パン、そして赤ワイン。
ちょっと風は出てきましたが、雨はなさそう。
周りに人気もなく、ゆったりと山に包まれるように夕暮れ時を楽しむ。

ほろ酔い気分ですが、カメラと三脚に据え、
刻々と変化する景色を切り取っていく。

武尊山の影



前武尊と赤城山遠望



赤城山の裾野




夕暮れの山並み




剣が峰夕暮




武尊山頂に沈む夕日




続く



武尊山 2008年6月 その1

2008-09-06 18:57:55 | 関東の山
話はさかのぼって、6月に登った上州武尊の記録をアップします。


2008/6/14

以前より気になっていた上州武尊岳。
梅雨の合間を狙って出かけました。

登りやすい武尊牧場からは通常日帰りコースですが、
あえて山頂付近で一泊するプランにしました。

沼田のインター付近から登山口目指して車を走らせる。
この付近からは山頂に雪を残した武尊山が見えてきます。
スキー場の駐車場についたのはお昼近く。

武尊を見上げる




スキー場の上部は見通しの良い平原。

背後には奥白根山





そして赤城山の外輪山:黒檜山と、地蔵岳



あたりには山菜取りやと、レンゲツツジを目的に
カメラを抱えた観光客が大勢いらっしゃいます。


モリアオガエルの池



レンゲツツジ、彼方に残雪の山



三合平からは美しいブナの森、
緩やかな道を進みます。
清々しい新緑に命を吹き込まれるよう。







田代湿原への道を分けたころから、
早くも山頂から下りてきた人たちとすれ違うようになります。


武尊避難小屋はいろいろな方がブログで書かれているように
中は荒れ気味です。
このあたりから針葉樹に変わり、
道も歩きやすい木道から様相が変わってきました。
あちこちのぬかるみをわたり、
所々現れる倒木をくぐり、
きつい登りではないのですが多少ストレスを感じます。


ゼビオス岳の湿原あたりから時々展望が開けだしました。


森の登路から頂上方面



鞍部を超えてからすれ違った人に、
「この先は道が川です!」と教えられ進んでみると・・・

なるほどくぼんだ道に沿って、上方から結構な量の水が流れてきます。
頭を出している石をたどり、左右の木の根に足を置き、
時々すれ違う人と苦笑いを交わしながら、歩くこと二~三百メートル
どうにかこうにかそこを乗り切ると
この流れの元となった、大きな残雪帯に至りました。

5月の連休にも感じたのですが、今年は雪が相当多かったようです。



中ノ岳に至る岩場もしだいに迫ってきました。




このあたりから明るい道が開けます。

左には皇海山



傍らにはシラネアオイやショウジョウバカマの花が咲いています。





ここから鎖場を乗り越え稜線上へ
雲は多いのですが、どうやら天気の崩れはなさそう。
夕暮れの風景を楽しみに登り続けます。

・・・続く



北アルプス2008 その11

2008-09-03 22:30:36 | 北アルプス
8月13日

この山行もいよいよ最終日です。
夜明け前に土間のテーブルで朝食を作る。
夜明けを山頂で迎えようという人で
あたりは次第にあわただしくなってくる。
外に出てみると、夜明け前の槍穂連峰がくっきりと。



出発の準備を済ませ、外に出る。
小屋前も夜明けの瞬間をとらえようと、三脚が立ち並んでいます。
私は、小屋を離れ幕営場近くで夜明けを迎えることにしました。

同じように小屋を出てきた人たちが数名。
見通しのよい小ピークに集まってきます。

刻々と様相を変える景色を前に、感嘆の声。
谷間に浮かぶ雲、景色を彩る微妙なグラデーション。



焼岳、乗鞍岳





雷鳥岩



やがて槍ヶ岳の背後が少しずつ眩しくなるにつれ次第に声が少なくなります。
登る太陽に圧倒されるように。





かつてこの地で、槍ヶ岳開山を決意したという播隆上人。
その気持ちの一端に触れた、そんな気がしました。



曙光・穂高連峰




この山行で巡ってきた山々をもう一度振り返る。

北ノ股岳、黒部五郎岳、水晶岳、双六岳・・・



日の光を浴びて、背後の笠ヶ岳も輝きだしました。
昨日、クロユリの咲く場所を教えていただいた
女性お二人組ともここでお別れ。

名残りは尽きませんが、あとは新穂高への道を下るだけ。
抜戸岳方面に戻って、笠新道の分岐から杓子平へ一気に下る。




杓子平でもう一度稜線を仰ぎ見る。



ここからの笠新道の下りは、
いささかくたびれ気味の足にこたえます。
時折、傍らに咲く花に慰められつつ、
大きな岩の重なる道を黙々と下っていく。



踏ん張りが利かなくなってきた足腰に鞭打って
ようやく新穂高への林道に降りてきました。
道の傍らの水場で顔を洗い、
気取り直すように新穂高への林道を歩きだしました。




無事、新穂高に到着。
バス停脇の温泉につかり、久しぶりにさっぱりとしました。
松本行バスまではまだだいぶ時間があります。
案内所2階の食堂で食事をしていると、山形の単独さんも現れ、
ビールで乾杯。
これからの帰路が大変だとおっしゃっていました。
その反面、飯豊、朝日連峰にはちょくちょく出かけておられるとのこと。
それもまたうらやましい限りです。


雷雨に見舞われたこともありましたが、全般に天気に恵まれ
大変充実した山行となりました。







北アルプス2008 その10

2008-09-01 23:01:59 | 北アルプス
8月12日 (後半)

再び縦走路に戻り、笠ヶ岳を目指します。
このあたりはハイマツの中の単調な道をひたすら歩く。
進むにつれて、その風格ある姿が迫ってきます。



そんな道のりのなかのちょっとしたアクセントが抜戸岩。



笠ヶ岳は近づいてきましたが
周りに雲も湧き出しました。

ハイマツの中を登っていくと、ガレ場に出てそこは
笠ヶ岳の幕営地。

先行していた健脚さんはすでにテントを張っており、
笑顔で迎えてくださいました。
幕営地の脇をさらに上り笠ヶ岳山荘前にようやくたどりつく。
山頂往復前にベンチで休んでいると、
大阪の3人組が下りてきました。
これから笠新道を下って帰るとのこと。
健闘を祈ってここでお別れ。

こちらもカメラだけ持って登りだします。
山頂はすぐでした。

何とか晴れているうちに山頂に着きたかったのですが
すでにあたりは真っ白。
しばらくするとテント場から健脚さんも上がってきました。
話をしているうちに、雲が薄くなってきたようで、
時々切れ目からあたりの様子がうかがえます。

笠ヶ岳山頂から播隆平を見下ろす



再び、笠ヶ岳山荘に戻りあたりを散策。
小笠に寄った後、幕営地を通り水場まで。


冷たい雪解け水でのどを潤す。
眼下には播隆池と緑の笠



小屋に戻ると、少しずつ遠くの景色も見えだしました。
小屋前のベンチでビールを飲みながらぼんやりと午後のひと時を過ごす。

しばらくたたずんでいると、
千葉から来た単独行さんからワインのお誘い。
喜んでご一緒させていただく。
雲間にのぞく穂高連峰を見ながら
今迄に登った山のお話を色々うかがう。

やがて槍ヶ岳も姿を現しました。
今回の山行もいよいよ明日が最終日。