ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その6

2009-09-30 21:59:15 | 南アルプス

9月21日  赤石岳へ


百間洞の朝
今日もピーカンです。
朝日に染まる中盛丸山を見上げつつ出発。





まだ薄暗い空気の中、百間平へと登って行きます。
ほんのりと染まった景色を見ながらジグザグの道を進む。







背後の大沢岳が明るく照らされてきました。





左手に見える荒川岳からも曙光が射しています。





中盛丸山と兎岳





やがて道はなだらかになり百間平へ
遠方に悪沢岳のピーク





百間平
2700mを超える高所に広がる穏やかな空間
早朝の澄み切った空
周囲のおおらかな山々
下界を覆う雲海

素晴らしいの一言!

今回の山旅の中の白眉ともいえる
気持のよいところでした。









聖岳








白く輝く雲海





中央アルプス





そして前方に大きく立ちはだかる赤石岳



ゆっくりと周囲の景色を味わいつつ
ハイマツの稜線を進んでゆきます。

百間平、振り返るとこんな感じです。













荒川岳
その先の丸いピークは塩見岳





巨大な赤石岳の影となる西面、ガレ場の道を登り始めます。









ぐるりと南側にトラバースし標柱の先からしばしの急坂





ゆっくりじっくりと足を進めていきます。




いよいよ山頂の避難小屋が見えてきました




百間平や中盛丸山も眼下に小さくなっています。









聖岳の高さも超えたようです。




大きくうねるような山頂付近の地形
頂上を間近にして逸る心を鎮めつつ




そして山頂です
この山行二つ目の三千メートル峰も、笑顔で迎えてくれました。






続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その5

2009-09-29 21:47:37 | 南アルプス
兎岳から百間洞の小屋まで


照りつける太陽を背に受け、兎岳の登りにかかります。
聖岳を過ぎてからは、周囲の登山者も減って静かです。
時折、抜きつ抜かれつ数組のパーティと出会う。
百間洞から赤石までは皆さん同じ行程をあどることになりそう。









兎岳の山頂を越え、小兎へ
振り返ると兎岳









前方には次のピーク中盛丸山が近づいてきます。




ピラミッドのような立派なピーク






こちらは赤石岳




再び森林限界に降りてからの登りになります。




三角形の中盛丸山、颯爽とした姿。

兎岳といい、この山といい
聖-赤石の巨峰に挟まれた縦走路にあって地味な存在ですが
他の山域にあれば主役を張れる山ではないかと。






中盛丸山へ急な斜面をひと頑張り





山頂に出ました。
登り下りをくり返し、百間洞まではもう一息です。
皆さんここで一服。
私もとっておきのフルーツミックスでリフレッシュ。





前方には大沢岳の二重山稜





中盛丸山を下り、百間洞へのトラバースに入ります。









再び樹林帯。黄色から黄緑に色づいた広葉樹の中の道。





聖岳も遠くなりました。





ここも冬は相当雪が積もるのでしょうか。
Jの字に曲がった木々。





少し西に傾き始めた日を浴びる中盛丸山。




百間洞小屋の赤い屋根が見えてきました。
遠方には荒川岳が見えています。









今夜はこの小屋に泊まります。
帰路、椹島から畑薙ダムへの送迎バスに乗るためには
山小屋で最低一泊しなくてはならないので。
素泊まりでも良かったのですが、
百間洞小屋のトンカツは色々な方のブログで評判が良いので
夕食のみ付けてもらいました。
実際、揚げたてのトンカツをはじめおかずも豊富で
山行半ばにしてしっかりと栄養を付けました。


夕暮れ迫る聖岳
今日は一日快晴でした。
明日もどうやら好天が続きそうです。




夜中、オリオン座が登ってきました。






続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その4

2009-09-28 21:30:58 | 南アルプス
聖岳山頂から東に伸びる尾根、その先に奥聖岳があります。
荷物を山頂において空身で歩いてみました。
最高点の前聖はにぎやかですが、それに比べると静かで好ましい雰囲気です。





岩とハイマツと高山植物に飾られたちょっとした庭園です。
もちろん花はほとんど終わってましたが。




















奥聖からみた奥秩父の連山。
先週登ったばかりの金峰山、北奥千丈岳、今日は反対側から眺めます。




再び前聖に戻り、荷物を担ぎ直して縦走路をたどります。





次の目標、兎岳を正面にはじめは緩やかに、やがて急な尾根道を下ってゆきます。
彼方に見える丸く大きな山は恵那山でしょう。









振り返ると奥聖への稜線をたどる人たちが見えます。





眼下に兎岳。
途中の鞍部まで400mほど下り、また200m登り返します。
もったいない、もったいない・・・




下り道の右手には赤石岳。
少しずつ形を変えながら、それでもどっしりと構えています。




いったん森林限界の下へ。
このあたり紅葉が進んで色鮮やかでした。


















相変わらず真っ青な空。
強い日差しを浴びながら登りにかかります。






振り返れば聖岳。
息を整えながら、今降りてきたばかりの尾根道を目でたどってみます。






続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その3

2009-09-27 17:29:11 | 南アルプス
9月20日 聖岳へ

今日は聖岳、兎岳と縦走し百間洞の山小屋までです。
まずは聖平から聖岳の山頂まで、標高差約750mを上がります。

テントを畳んで、聖平小屋の裏から主稜線へ
申し分のない快晴。
未明の薄暗い中、草地の木道を進んで行きます。









やがて射してきた朝日に、目指す聖岳が染まってきました。





薊畑の分岐までは草地と林のミックス
着々と高度を上げます。





薊畑は南に展望が開けています。
谷間の向こうに光岳が聳えています。





それにしても朝の秋空、澄みわたって気持のよいこと。





聖沢の谷間の向こう、朝日が昇ってきたその下には富士のシルエット









やがて森林限界を超え、小聖岳へ。
標高差にしておよそ半分。
ここから山頂へのガレ場の急登に備え一服。
連休の百名山とあって、次々とパーティーが登ってきます。

ここからの聖岳、西側の険しい崖と東側の緑の斜面、
登高意欲をそそる立派な山容です。




小聖を出て間もなく、聖岳南面のガレ場の斜面が始まります。
ここはマイペースで着実に足を進めていくだけ。
時折振り返れば上河内岳、光岳といった南部の山々の展望が慰めてくれます。




上河内岳2803mを越えてきました。




光岳もどっしりと構えています。




小聖岳を見下ろす。
だいぶ高度を稼いだようです。




単調なジグザグ道がゆるんだころ、本山行の第一のピーク聖岳に到着です。
山頂の向こう側には期待通りの展望が開けていました。





まずは明日の目的地、赤石岳。
大地に大きく根を張った堂々たる姿です。






御嶽、中央アルプス、さらには北アルプス




中央アルプスの峰々、木曽駒、宝剣、檜尾、空木、南駒、越百、一つひとつ見分けられるほどにくっきりと見えています。




北アルプスも槍穂から後立山まで全貌を見せています。




槍穂連峰から立山、剱まで





そして北部、遠く白馬岳まで





富士山





赤石岳の左には仙丈ヶ岳、右遠方には奥秩父の山々が見渡せます。




聖岳山頂に荷物を置いて、山上の小庭園、奥聖に足をのばしてみます。

続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その2

2009-09-26 18:39:24 | 南アルプス


9月19日 聖平へ


高速の渋滞を避けて、前日に東名の清水から長い山道を越えて畑薙ダム前の駐車場へ。大型連休だけあって、駐車場が見る見るうちに埋まって行きます。東海フォレストの送迎バスも通常より早い時間に来てもらえました。バスに揺られること約五十分で聖沢の登山口に到着。

初日のザックは重たく感じます。





まずは杉林の中、ジグザグの登りから。





天気は今のところ良好








聖沢に沿ったトラバースがしばらく続いたあと吊橋を渡ると
再び急登が待っています。
造林小屋跡には道標が立っています。
このあたり紅葉が始まっていました。












しばらく尾根道を進んだあと、乗越のあたりで聖岳の一部が姿を現しました。
尖ったピークは奥聖でしょうか。





再び森の中のトラバースの道。





小さな沢を横切ります。
エアリアマップでは水場となっているところです。
傍らにトリカブトが咲いていました。




さらに進むと今度は吊橋。
木の板が一部ずれているのがなんとも・・・












尾根を回り込み、開けた岩場があります。
エアリアマップに露地とでているあたり、
小さな慰霊碑がありました。

岩の向こうは深い谷底です。









渓流に向かって多少下っていき沢を渡ります。
清涼感のあるところ、いくつかのパーティーが休憩していました。








すでに源流にちかい谷間、林の中の気持ちの良い道が続きます。









間もなく聖平の小屋に到着しました。
すでに小屋の前にはいくつものテントが並んでいます。

ここに泊まった方のブログをいくつか拝見していましたが、
評判通り、小屋番の方の気持ちの良い応対でした。
お茶とクッキーを進めていただき、ほっと一息です。
(もちろんそのあとのビールも欠かしませんでしたが)






夕食を済ませるとあとはのんびりと夕暮れを眺めるだけ。
テント場の周囲が次第に鮮やかなオレンジ色に染まっていきます。





南アルプス初日、結構なアルバイトを覚悟していましたが、
急登と感じる部分は少なく、沢沿いのトラバースの道が多かったように思います。
沢沿いの変化のある山道に、思ったよりも疲れを感じることなくたどり着くことができました。

明日の好天を確信させる、きれいな夕焼け空をながめつつ無事に初日を終えました。





続く

聖岳・赤石岳・荒川岳 2009年9月 その1

2009-09-24 20:47:50 | 南アルプス

大型連休
南アルプスのスケールを味わいに出かけました。

実を言いますと、なまった体に不安があったのですが
しっかり歩き通すことが出来ました。



今回登った山は・・・


最南の三千メートルの秀峰、聖岳





盟主、赤石岳





そして荒川三山





稜線上は既に紅葉が始まっています。
青空とハイマツの緑を背景に、赤く染まった葉が映えます。






常に見守ってくれた富士山
その傍らから登る朝日






天候にも恵まれ、
南北中のアルプスは勿論、
遠くは白山、近くには奥秩父の山塊と素晴らしい大展望。
充実した山行になりました。


金峰山 2009年9月 その3   

2009-09-17 22:12:09 | 奥多摩・奥秩父・その周辺

金峰山から国師岳へ



金峰山から戻る道、富士山が相変わらず見守ってくれています。













朝日岳を越えて、ゆったりとした森林が広がる奥秩父らしい風景へ




南アルプス




大弛の小屋へ
ここからの道は観光客も入り混じって賑やかです。








「夢の庭園」岩とシラビソに囲まれた展望のよい所です。





さらに木の階段を登っていくと奥秩父の最高峰、北奥千丈岳はもう間近です。




金峰山
五丈岩も小さく見えます





八ヶ岳、小川山、男山、天狗山、御座山・・・




国師岳へ





遠方に大菩薩、近くに黒金山、乾徳山
再び雲がわいてきました






乾徳山の岩峰が見えています





久しぶりの金峰山
秋の青空の元、楽しい展望の旅となりました。


※ 連休は山に籠っています。
  それではまた!



金峰山 2009年9月 その2

2009-09-17 21:54:17 | 奥多摩・奥秩父・その周辺

金峰山頂の五丈岩
青空に向かって屹立
なんとなくモアイのようにも見えます





瑞牆山と八ヶ岳





瑞牆山
この前登ったのは7年前になるでしょうか。
下りの途中で登山靴のソールがはがれてしまい難儀した思い出があります。




南アルプス連峰





白根三山




言うまでもなく・・・




五丈岩の根元から金峰の山頂
風も多少おさまったところで、コーヒーを飲んで一服
富山から来たという三人組の方からリンゴを頂きました。
しゃっきりとした歯触りがとてもさわやか、
口の中に甘みが広がります。




朝日岳、遠方に北奥千丈ヶ岳




小川山の向こうに御座山




まぶしい光のなか、稜線をたどって再び大弛峠へと戻って行きます。













彼方には悪沢岳




金峰山を振り返る
すっかり雲が去って、青空のもとの明るい雰囲気になりました。







まだ日曜日も前半、ついでに国師岳まで行ってみましょうか

金峰山 2009年9月 その1

2009-09-16 21:35:08 | 奥多摩・奥秩父・その周辺
大弛峠から金峰山は、奥秩父の森と、ハイマツと岩の高山の雰囲気を気軽に楽しめるコースです。
しかし土曜日の激しい雨のあと、山頂に上がるまでに天気が回復してくれるか心配でした。
雲が多く重たい感じの歩きはじめでした。







森に入れば風は気になりません。
雨の後のしっとりとした森の中を進む。










少しずつ秋らしく葉が染まってきています。





甲武信岳方面
大きな雲が覆っていますが、青空の部分は澄みきっていてきれいです。








朝日岳を越えたあたり、金峰山が大きく迫ってきました。
相変わらず雲の下でどんよりとした風景ですが、
強い風に流されて天気は刻々と変わってゆきます。




山頂に日が差しました。
でも直後にはガスに霞むといった感じです。









森林限界を超えるとハイマツの美しい稜線です。
しかし風が強い!





小川山の岩峰群




富士山は灰色のシルエット。秀麗な曲線を見せています。




やがて山頂へ
青空と雲のせめぎあいは、青空が優勢になったようです。





五丈岩が目の前に
背景には南アルプスの主脈が並んでいます。




公園のキバナコスモス

2009-09-06 18:09:26 | 花や動物

日差しは強かったものの、湿度は低めで過ごしやすい休日でした。
いろいろ片づけものをしたり、山の道具をメンテしたり。
次の連休のプランも考えたり。

その合間に近所のいつもの公園で花の写真を撮りました。
ボランティアの方のおかげでいつもきれいな花を楽しめます。

もうセミの鳴き声はすっかりおさまって
花壇も秋の風情です。



















唐松岳・五竜岳 2009年8月 その6

2009-09-01 20:47:57 | 北アルプス
翌朝

雲が多くご来光を仰ぐまでは至りませんでしたが、
日の出とともに赤く染まる風景は素敵でした。

昨日は雲に隠れていた八ヶ岳が見えています。





浅間山






雲の切れ目から光のシャワーが注ぎます。






鹿島槍から延びる尾根の向こうに南アルプスも見えます。




朝日を浴びてくっきりとした五竜岳




テントを畳んで、下山にかかります。
小屋の裏の白岳から振り返る。





あとは遠見尾根をゆっくり下るのみ
左右の展望と、花を楽しみながらの楽しい下山路です。

































































西遠見山と大遠見山の間の池
五竜岳が写っています。
















やがて鹿島槍の双耳峰も重なり、その先には爺ヶ岳が見えてきました。





早くも赤く染まったナナカマド
夏山ももう終盤です。




八方尾根、雨の中を登った道も今は広く見渡せます。












再びガスがわいてきました。








遠見のテレキャビンの駅は観光客でにぎわっていました。
八方尾根の駐車場に戻り、あとは東京に帰るだけ。
山麓の公園でもう一度山を振り返る。

今年の夏、最後に微笑んでくれた北アルプスの山に感謝。




唐松岳・五竜岳 2009年8月 その5

2009-09-01 06:56:15 | 北アルプス
五竜岳山頂






山頂で飲む一杯のうまさ!





鹿島槍ヶ岳




槍ヶ岳、穂高





水晶岳、赤牛岳など黒部源流の山々




薬師岳




剱岳




唐松岳の先に白馬三山




火打、焼山




妙高




高妻、戸隠




飯綱山  遠方に志賀、遥か彼方には苗場山





五竜山荘を見下ろす




景色に名残りは尽きませんが、そろそろ山頂を後にします。




















テント場の前に帰ってきました。
小屋の前のベンチで、ビールを飲む。

同席した方々との四方山話。
他にも東京から来た男性お二人組、
健脚の単独行さん。
白いひげが立派な年配の方は、今回の五竜岳でご夫婦で百名山達成とのこと。
おめでとうございます。