ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

唐松岳・五竜岳 2009年8月 その4

2009-08-30 17:20:28 | 北アルプス
唐松岳から、岩稜の道をしばらく下ると
いったん森林限界下に入ります。






稜線の道の傍らで見られる花たち












山稜の水たまりのそばで咲いていた
キヌガサソウはちょっと枯れかけ
























唐松岳を振り返る





五竜岳は大きな壁のように聳え立っています。









白岳に向かって伸びる緑の稜線の道。
太陽が高く登るにつれ、雲が切れて日差しが眩しくなってきました。













白岳直下、遠見尾根の分岐に出ました。
もう一度、今日たどってきた道を振り返ります。
ここで出会ったトレランスタイルの男性。
唐松から五竜までをピストンだそうで、
軽快に走り去って行きました。




五竜岳の小屋の前に到着。

今日は天気の良い土曜日とあって、混雑が予想されるとのこと。
まだ午前中ですが、早めに小屋で幕営の手続きを済ませ
テントを張っておきます。

五竜岳は覆いかぶさってくるように
もう間近に迫っています。








サブザックにカメラとレンズ、三脚、
そして小屋で仕入れた缶ビールを入れて、頂上目指して出発!




砂礫の道をしばらくは淡々と登って行きます。

















高度を稼いでいくと、道は次第に岩場の険しい様相になってゆきます。





前方では、23名のツアーの方が列を作って登っています。
岩場の上では、先ほどの男性が既に頂上を下ってきてすれ違い待ち。












五竜岳の肩のあたりに出ました。
不意に、鹿島槍ヶ岳が正面に現れます。




頂上まではあと一息
団体さんも岩場を慎重に越えているところのようです。
先頭で指示するリーダーの大きな声が響いています。









そしてついに山頂の一角に出ました。
鹿島槍ヶ岳の二つの峰、
そしてそのピークの右手、彼方に槍ヶ岳、穂高も




団体さんが山頂の記念撮影を終えるまでのしばらくの間、
山頂手前の石に腰をかけて待っていました。

8月も中盤を過ぎていますが、
ようやく出会えた夏山らしいまぶしい景色。

満足です。

唐松岳・五竜岳 2009年8月 その3

2009-08-29 19:54:22 | 北アルプス


土曜日、
雲の多い朝ではありましたが、明らかに天気は回復しつつあります。



雲の切れ目のスポットライトを浴びる剱岳





立山、薬師岳、赤牛岳、そして水晶岳まで見えています。





そして朝日射す五竜岳の雄姿
深田久弥も大地にどっしりと根を下ろした、重厚な姿をたたえています。







雲海の向こうには、高妻、妙高、火打、雨飾と北信の名山のシルエット





まずは空身で唐松岳山頂へ










日が昇るにつれて、雲が少しずつ減っていきます。
白馬の峰々が見渡せます。








唐松岳の向こう側には、不帰ノ嶮の厳しい岩峰









砂礫の斜面には、まだコマクサが咲いていました。





テント場へ戻って撤収。
この天気ならば、今日はのんびりと五竜岳までの稜線漫歩を楽しめます。










剱岳もくっきり見えています。




立山のカールにはまだまだ雪が残ってますね。
その先には薬師岳。




黒部源流の方向、
彼方には水晶岳が頭一つ抜け出してそびえています。




唐松岳から南下する縦走路。
岩場を急降下していきます。














振り返れば唐松岳の三角形、少しずつ遠くなっていきます。




その代りに五竜岳が次第に大きく迫ってきました。



唐松岳・五竜岳 2009年8月 その2

2009-08-25 22:55:09 | 北アルプス
2009年8月21日
この夏は細切れの休暇で山に行っています。
二泊三日で北アルプス・・・と考えて出かけたのが、唐松-五竜。
五竜岳は7年ぶりでその時は鹿島槍と合わせての縦走でした。
唐松岳は初めてです。

出発数日前の天気予報では晴天でしたが、直前の予報はどうも芳しくありません。


八方尾根のゴンドラを下りるとコオニユリが迎えてくれました。




ここでは高妻山をはじめ北信の山々が見渡せましたが
空には重い雲がかかり、アルプス主稜線は隠れています。





スキー場の草原は思いのほか色々な花が咲いていました。




























タカネマツムシソウ:ピンク色の花もあるのですね。








岩稜に残る雪渓、険しさを感じます。








八方池までは気軽なハイキングコース。
多くの人でにぎわっていました。








八方尾根を登り,標高を上げるに従って雲が重たくたれ込めてきます。
そしてパラパラと、今回もまた雨か・・・






丸山ケルンの下に、チングルマが咲く草原。
ここで雷鳥に出会いました。






ガスの中の山道を淡々と登っていくと不意に唐松岳頂上山荘の裏手に出ました。
今回はテント泊です。小屋で受付をすませ、ビールを買ってからテント場へいき設営。
その後風雨が強くなってきました。
小屋で天気予報を確認。翌日も天気悪そうです。






強風に揺れ動くテントの中で一夜を過ごした翌朝、
相変わらずテントをたたく風の音。
ちょっと沈んだ気持ちでベンチレーターから外を覗くと
夜明け前の灰色の空気の向こうに大きな黒い影・・・五竜岳が見えていました。
思わずテントの外へ出てみると、流れる雲の隙間に空が見え隠れ、
遠方の山々も見えています。
急速に天気が回復しつつあるのを知って、一気にテンションが上がってきました。









御岳山 その他の花と植物

2009-08-18 22:35:07 | 奥多摩・奥秩父・その周辺

御岳山にいくつかある巨木。
信仰の山とあって古くから大事にされてきたのでしょう。

神代のケヤキ
夏は葉が生い茂って一段と風格を増しています。





お浜の桂
綾広の滝の手前で存在感を示しています。




天狗の腰かけ杉





ロックガーデン脇に群生していたタマガワホトトギスです















ヤブレガサの花





このほかにも小さな花をつけた野草があちらこちらに









御岳山 ロックガーデンハイキング

2009-08-17 21:22:35 | 奥多摩・奥秩父・その周辺
2009年8月16日



養沢川 七代の滝





レンゲショウマの写真を撮ったあと御岳山頂の神社へ。
昼食には早い時間ですが、途中の店でそばを注文。

遠くに奥の院のピークが見えています。
まだまだ時間に余裕はあるので、
ロックガーデンまで歩いてみることにしました。





神社の裏から谷間に向かって杉林の中をしばらく下って行きますと、七代の滝が現れます。





水は澄んで爽やかな雰囲気。






苔むした岩の間を勢いよく水が下って行きます。





シャッタースピード遅め。
流れる水が霞のようになりました。





沢沿いに源流に向かって登って行きます。
途中にある天狗岩。岩の上に登ると天狗の銅像が置いてあります。





今日は湿度も低く木陰の沢沿いの道は快適です。









沢が広がったあたり、ロックガーデンではたくさんのハイカーが
お弁当を広げていました。
気分の良い日曜日のお昼です。



レンゲショウマ~御岳山にて

2009-08-16 21:42:22 | 奥多摩・奥秩父・その周辺
ようやくカラッとした夏の青空になりました。
ぽっかり予定が開いた日曜日、
ふと思い立って奥多摩の御岳山に行ってきました。

これまで8月に奥多摩に行ったことはありません。
何か暑苦しいイメージがあったので。

今回のお目当てはレンゲショウマです。
この前の冬、大岳山に行った帰り、御岳のケーブルカー近くにあるお店で
レンゲショウマの写真を見たのを思い出した次第です。

混雑を避けようと早めの電車に乗って出かけましたが
さすがに花の見ごろの日曜日とあって
カメラを持った人たちでにぎわっておりました。


たくさんの花に囲まれて
ついついシャッターを切る回数が増えてしまいました。

以下、ひたすら花の写真を並べます。







































































群生した花たちが、蝶々のようにファインダーの中を飛び交っていました。



仙丈ヶ岳 2008年8月 おまけ

2009-08-15 20:55:24 | 南アルプス
この山行、稜線上での展望には恵まれませんでした。
中央高速を走っている時は、結構山も見えていたのですが・・・
ということで高速道路から見た景色


夕暮れの白根三山
境川PAから






御坂山塊越しの富士山
双葉SAから





こちらは北沢峠を下るバスの中から撮影した藪沢の大滝です
バスの運転手さんが見やすいように角度を変えて止めてくださいました。





バスの窓から見るお花に渡りをする蝶、アサギマダラがたくさん来ていました。
遠く沖縄あたりからも飛んでくるとか。


仙丈ヶ岳 2009年8月 その4

2009-08-14 20:07:01 | 南アルプス
仙丈ヶ岳で見た花たちをご紹介します。



大平小屋から藪沢に向かう樹林帯の中で


セリバシオガマ




上の写真を撮っている時にすれ違った方から、
「20mぐらい先にギンリョウソウが咲いているよ」と教えていただきました




メタカラコウ?




藪沢沿いは日当たりも良くお花畑になっていました。


ピンクの風車のよう





センジュガンピの清楚な姿





ヨツバシオガマ





タカネグンナイフウロには小さな虫たちがたくさん訪れています





山頂近くの稜線で・・・


タカネツメクサ




チシマギキョウ




ミヤマコゴメグサ





ミネウスユキソウ






ミヤママンネングサ





シコタンソウ








オンタデ




イワツメクサ





コケモモ




小仙丈ヶ岳に向かう稜線の鞍部で

ハクサンシャクナゲ





下山途中、森林限界から下に入ったあたり、
マルバダケブキのお花畑









北沢峠にて


ヤマオダマキ




バス停近くの窪地に
クリンソウがたくさん咲いていました。




ミヤマトリカブト




長衛荘の周りで群落を作っていた
カニコウモリ




仙丈ヶ岳 2009年8月 その3

2009-08-12 21:46:18 | 南アルプス

山頂間近の稜線
ぽっかりと割れた雲の窓から見える彼方の山
青く整った形の影は蓼科でしょうか。







さすがにこの季節、この山、
山頂の看板の前は多くのパーティーが入れ替わり
記念撮影で賑やかでした。







仙丈小屋のあるカールに向けてきりっとした斜面。










雲の流れは早く、
馬の背の稜線も見え隠れ









大仙丈ケ岳への稜線も、雲をせき止めるダム





せめて甲斐駒、北岳が見えぬものかと
しばらく山頂で粘っていましたが
どうやら今日は見込みが薄いと山頂を後にしました。















帰りは稜線沿いに、小仙丈ヶ岳を目指します。






眼下には、先ほどの馬の背ヒュッテが森の斜面にポツンと立っています。
雲の切れ間の彼方に鋸岳の稜線






振り返れば仙丈ヶ岳の山頂方面。
今日は3000m付近に、雲の層の底がるようです。





周囲が開けた小仙丈ヶ岳への道、
雲さえなければ大展望の中のはず
・・・と不意に雲が切れて前方に見慣れた山の影







地蔵岳が現れました





そして南側の雲がながれ
北岳が一瞬の間姿を見せました。

ほんの一瞬ではありましたが、
近くに居合わせた登山者の皆さん思わず笑顔












小仙丈を越えると、森林限界に向けて一気に高度を下げて行きます。

森に入る直前にも鋸岳・・・





そして甲斐駒の摩利支天





山頂は隠れたままでしたが
ちらりと肩ごしの姿を見せてくれました。



再び深い森の中へ









バスのクラクションが森の中に響くのが聞こえました。
北沢峠に到着




この直後に雨がパラパラと
バス停のテントの中で、下ってきた他のパーティーのみなさんと
山行を振り返ります。

久しぶりの仙丈ヶ岳
次は季節を変え、山頂の小屋にでも泊まって
ゆっくりと景色を楽しみたいと思いました。

仙丈ヶ岳 2009年8月 その2

2009-08-10 21:45:48 | 南アルプス

今年の夏は、縦走とはいかず細切れの山行です。

毎度のフレーズですが、学生時代に登ったあと大分ご無沙汰している
仙丈ヶ岳に行きました。

土曜日、戸台の駐車場で朝を迎えました。
北沢峠行きのバスは6時発の予定ですが、さすがにハイシーズン
臨時のバスが5時から随時運行するとの放送が流れます。
駐車場で朝食の予定を急きょ取りやめ
まずはバスにのって峠に上がることにしました。



戸台の朝、あまり芳しい天気予報ではありませんでしたが
雲が気になります。





北沢峠行きのバスは、先の甲斐駒ヶ岳以来ですが
運転手さんのガイド付き。
途中の風景や花、動物の話を織り交ぜて
1時間のバスの旅を楽しませてもらえます。


下の写真はバスの中から撮った鋸岳の鹿穴、
左手の三角ピークの右のルンゼに小さな穴が開いています。







大平山荘前でバスを降ります。
小屋の前でコーヒーを沸かし、フルーツケーキの朝食。
脇の水場で水筒を満たし準備は整いました。
予定より早くスタートをきれます。






しばらくは、南アルプスの深い森の雰囲気
下草の緑色が目にやさしい












一汗かいたころ、藪沢に出ます。
ここからしばらくは沢の流れに沿って登ってゆきます。
いたるところに枝沢が流れ込み、小さな滝がしぶきをあげて爽やか。
曇り空で日射を浴びることなく、かえって快適に高度を稼げたのかもしれません。










背後に甲斐駒ヶ岳がそびえています。
今日はあれよりも高く登らなくてはなりません。
比べるとまだまだ向こうが高く見えます。




沢の斜面はお花畑、しばらくはタカネグンナイフウロの濃い紫
さらにはマルバダケブキの黄色い花が一面に広がる。

他の花たちは後日まとめてアップします。







やがて沢を離れ、馬の背の稜線に向けて登っていくと
間もなく馬の背ヒュッテが見えてきます。






小屋の前で小休止の後、さらに進むと稜線に出て展望が開けてきました。
といってもご覧の通り雲の多い天気。ちらりちらりと雲の間を除きながら
遠くの山を見定めます。




仙丈ヶ岳山頂付近も靄がかかっています。




流れる雲を振り返りつつ、ハイマツの道を登って行きます。




やがて仙丈小屋の前へ。

この手前にある水場、頭にキーンと響くような冷たい水が
豊富に流れていました。

汗を絞った登りの後には何よりのご褒美
同じコースをたどる他の方たちも、ここで一服。
水を一口飲んで皆さん歓声を上げていました。





仙丈岳のカールの底、山頂はもう間近です。













仙丈ヶ岳 2009年8月 その1

2009-08-09 16:26:43 | 南アルプス


今年の夏山、北アルプス、蔵王と
まだくっきりとした青空に出会えていません。
雲の多い不安定な天気が続いていますが、
多少の期待を持って3度目の夏山、
南アルプスは仙丈ヶ岳に登ってきました。

残念ながら今回もすっきりくっきりの大展望とはいきませんでしたが
それでもまずまず高山の雰囲気を味わえました。


藪沢を登る途中の滝
汗をかきながら登る中で出会える清涼感







馬の背の稜線に出たあたりから山頂部を見上げる
やはり雲がかかってきています。







カールの底から山頂部を見上げる





馬の背の稜線を振り返る






山頂付近は霧がかかったり晴れたり






大仙丈ケ岳に連なる稜線


蔵王 2009年7月 その4

2009-08-02 16:42:36 | その他の山
天気は下り坂ですが、御昼前に刈田岳につくことができました。
レストハウスの周辺は自動車で上がってきた観光客でにぎわっています。

東側は御釜に向けては険しく切れ落ちていますが
西側は渺茫とした火山性の台地が広がる。

刈田岳を振り返りながら、また御釜を時折見下ろしながら
熊野岳へと進みます。


まずは稜線上の風景から、熊野岳まで・・・


刈田岳周辺





熊野岳避難小屋を見上げながら
馬の背と呼ばれる稜線を登る
少し歩くと、観光客は減って静かになりました。










草もまばらな赤茶けた砂礫地
そんな厳しい地にあっても花が咲いています。















間もなく山頂にたどり着きました。
神社に参拝し、あたりを見回す。













何とかここまで天気も持ちこたえています。
山形の盆地の方向。
近景は蔵王温泉スキー場




地蔵山の方向
冬は一面樹氷が立ち並ぶのでしょう。









ここからは東側に広がる荒々しい火山の景色を並べました


























そして蔵王の看板ともいえる御釜の写真です。
見る角度によっても表情が変わります。


























御釜の背後に聳える五色岳





雲がかかって御釜の水も少しくすんだグリーンになっています。




この写真を撮った直後、バラバラという激しい音とともに
大粒の雨が降ってきました。
あわてて雨具をつけ刈田岳へ撤退。

天気にせかされて多少慌ただしい山旅でしたが
蔵王の変化にとんだ風景を堪能しました。
麓の温泉で汗を流し帰路につきました。





蔵王 2009年7月 その3

2009-08-01 22:12:35 | その他の山

芝草平
ガイドによると、蔵王山域にあって随一の湿原が広がるところ

心和ませる小さな池、キンコウカの黄色い花、白いワタスゲ、
穂をゆらすチングルマ、魅力的な空間が広がっていました。


















































暫し湿原の風景に見とれた後、ゆるやかな斜面に奥深い森が広がる
屏風岳への道に取り掛かりました。





一息の登りで山頂へ
コーヒーを入れて一服
ビスケットをかじりながらボーとして過ごす
これが至福のひと時






残念ながらガスに囲まれて展望はありません。
ゆったりとした西側に比べ東側は崖になって切れ落ちています。
この壁が屏風岳の由来とか。

写真の霧の中に浮かぶ黒い点はトンボの群れです。





そのトンボ君




山頂を後に再び芝草平へと下っていく




青空が少なくなってきました。
天気は明らかに下り坂。先を急ぎます。

ミネウスユキソウの咲く向こうにエコーラインの道路が見えてきました。