2013年4月29日
4時に起床、小屋泊まりでも朝食はたいてい自前。
コーヒーとパンで手早く済ませ、小屋の外に出て日の出を待つ。
東の空はすでに明るく色づいている。
今のところ風もなくじっとカメラを構えていても寒さはさほど感じない。

そして彼方の山稜の上に小さな輝きが現れ、みるみる大きくなっていった。

モルゲンロートにつつまれる鹿島槍ヶ岳
ふんわり淡く色づく雪面

立山にも日が差し始めた。

余分な荷物を小屋にデポさせてもらい、山頂へ向かう。
布引山の登りにかかるまでは、ゆったりとした尾根道。
まだ雪もしまっていて歩きやすい。

5月にしては清らかさを感じる雪面と風紋


ふと背後を見ると、
遠くに八ヶ岳、その右に富士山、左は金峰山あたりか・・・
世界遺産選定もむべなるかな
山を登って必ずその姿を探し、心ときめかせるのも一種の信仰かもしれない

朝の剱岳
今のところ静かにそびえたっているものの、富山側の雲の陰りが気になるが・・・

はるかに見える薬師岳も陰って見える。
思ったより早く天気が下り坂になるのだろうか

それでもまだ青空のもとに輝くピークを前にはやる気持ち。

・・・で布引山に取り掛かるころ山頂に雲が流れてきた。

すでに爺ヶ岳を見下ろすようになってきたが

標高を上げるにつれ強まってくる風、
すでに西の空は暗い雲に覆われてきている。

2700mあたりから地吹雪っぽくなってきた。
フードのうえからひっぱたかれているような風の中、
山頂への道を急ぐ。

南峰到着
北峰からもパーティーが登ってきた
黄色い山頂の標識は雪に埋まっており
ぼろぼろの棒がたっているだけ

とりあえずは北側の山々に目を向ける
手前に五竜岳、その先に白馬岳

立山、剣岳も頭を隠してしまった。

長居は無用とばかりに小屋までとっとこ降って行った。
2500mを切るころ、だいぶ風も穏やかになってきた。
小屋に戻って、まずは一服。
カップラーメンを食べる。体にエネルギーが注ぎ込まれ、温まってきた。
荷物をまとめて帰路へ
爺ヶ岳にまた登り返さねばならない

この先の天気が多少不安であったが、爺ヶ岳の北峰が近づくころ再び雲が薄れてきた。

そして中峰から南峰へ
風は相変わらずだが空は青みを取り戻してきた

再び剱岳も顔を出した。
西側の風景はここまで。
最後に見送ってくれた峰々に感謝。

あとは南尾根を同じように下っていくだけ
下るにつれ風もおさまり気温も上がり、
雪がぐずぐずになってきた。

昨日は雪に覆われていた南尾根の森の中も、あちこち木の根が表れて
なんだか歩きにくい
尾根から柏原新道にもどるころには、日なたはご覧のとおり
雪がすっかり融けていた。
昨日は真っ白な道だったのに、さすがに5月である。

登山口まで降りてきた。
ここでうれしい出来事。

下る途中、昨日落としたサングラスはないかと、周囲に目をやっていたのだけれど見つからず
諦めていたのだが、登山口の案内テントのところでふとテーブルに目をやると・・・

「あった!」
どなたか下山するときに届けてくださったんですね。
どなたかわかりませんが、この場を借りて感謝申し上げます。
昨日雪で覆われていた駐車場もすっかり土が出ていた。
車に戻って、立ち寄った先は大町の温泉
ゆったりと汗を流し、残念ながらビールは飲めず
ccレモンを一気飲み。
ついでに酒の博物館によって、お土産を購入。
大町の温泉街はちょうど各種の桜の花で華やか。
川べりで鹿島槍ヶ岳を振り返る。

帰りは大渋滞を予測していたので、安曇野あたりでのんびり時間をつぶしながら戻ることとする。
信州の蕎麦に舌鼓を打ちつつ、「これでビールや冷酒が飲めれば・・・」という気持ちを心にしまう。

何はともあれ、今年のGWも良い山登りができました。
おしまい