ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

越百山から空木岳 2012年10月 その4

2012-10-16 21:36:52 | 中央アルプス・御嶽山

2012年10月7日

中央アルプスの旅も最終日

夜半の激しい雨の名残、

起きだしてまだ暗い小屋の外に出てみると小雨が降っていました。

小屋の中はまだ寝ている人でいっぱい。

天気が良ければ外のベンチで朝食をとるところですが

びっしょり濡れていてその気になれません。

シュラフを丸めて、とりあえず自分のスペースでパンをかじる。

お隣に寝ていた人は、今日は木曽駒までの縦走とのこと

せっかくの縦走路が雨ではさびしい。

 

それでも、もぞもぞとパッキングしているうちに外は明るくなってきて

心なしか雨もおさまってきたような。

そろそろ日の出の時間という時に外に出てみると

雨は止んで中央アルプスの主稜線がぽっかりと雲海に浮かんでいました。

 

 

 

遠くには御嶽も淡く朝日に染まっています。

山頂付近が白く染まっている様子。

雲かと思いましたが、あとでこの日初冠雪があったことを知りました。

 

 

三ノ沢岳の左手遠くには乗鞍岳も見えました。

こちらもうっすら雪化粧。

 

 

とりあえずスパッツと雨具の上だけ羽織って

空木山頂にあがってみます。

南駒ケ岳に再び雲がかかってきました。

 

 

見る見るうちにガスに囲まれ、木曽御嶽も消えていく・・・

 

 

雨こそ降りませんが、木曽殿まで真っ白な中を下ってゆきます。

 

下からは木曽殿山荘に泊まって空木を目指す人たちが次々に上がってきました。

朝いちばんの標高差300mの登りに皆さんお疲れの様子。

せめて景色が良ければ元気も出るところですが。

 

ところどころの紅葉がわずかな慰めか。

 

 

こちらは一気のくだり、まもなく山荘に到着です。

 

 

山荘脇から尾根をトラバースするようにつけられた道を進む。

間もなく木曽義仲の力水です。

昨夜の雨にもかかわらず、枯れています。

今年は本当にカラカラの夏だったんですね。

 

樹林帯の中をてくてくと

 

 

見晴らし場ですが、今日は真っ白ですね。

 

 

 

なおも森の中を進んでいくと次第に明るくなってきました。

雲の下に来たようで木々の切れ間から遠くの山が見えてきました。

 

 

御嶽です。

 

 

ところどころに立つ標識に進捗具合を確かめつつ淡々と尾根を下る。

 

 

八合目と七合目の間あたりで、下から登ってくる人とすれ違いました。

ここまでのコースタイムを考えると、相当朝早く出たのでしょう。

仙人の泉に到着。

ここはちょろちょろとですが、水が出ていました。

 

 

下界はすっかり青空になった様子。

このころ昨夜こちらに雨を降らせた雲は東京あたりで大雨をもたらしたみたいですね。

 

 

だらだら下っていた道は、7合目から急なくだりに代わり一気に高度を下げて北沢に出ました。

 

 

吊り橋がかかっています。

 

 

 

この沢から一旦尾根に上がるところが煩わしかった。

なんでこの期に及んで登りなのか・・・笹に覆われた道を一人ぶつぶつ言いながら歩いてました。

ようやくうさぎ平の登山口に到着。

 

ここからは長い林道が待っています。まだ11時前ですが早めの昼食。

登山口のベンチでお湯を沸かしてカップラーメン。

天気もすっかり良くなりました。

 

ダムの駐車場に向かって淡々と足を運ぶ。

何とか正午になる前に駐車場に到着しました。

 

 

車を走らせて、木曽福島の道の駅で日帰り温泉を紹介してもらう。

教えてもらった「せせらぎの四季」、

鉄分の多い真っ赤なお湯に身を沈め足を延ばせば、

たまっていた疲れがすっと抜けていくようです。

 

中央高速をひた走れば、相模湖、小仏トンネル、調布でちょっと足止めを食らったものの

大きく渋滞が成長する前に東京に帰り着くことができました。

 

秋本番の中央アルプス。

まずまず天気にも恵まれて、良い山行になりました。

なにしろ静かで紅葉もきれいで、

これで幕営地がもっとあったらうれしいところですが、

素朴な山小屋もまた印象深いもの。

またいつか来てみましょう。

 

おしまい

 

 

 

 


越百山から空木岳 2012年10月 その3

2012-10-15 21:14:54 | 中央アルプス・御嶽山

2012年10月6日

南駒ケ岳からみる赤薙岳

 

 

南駒の山頂を離れ、鞍部に降りたところに擂鉢窪に降りる分岐の標識

 

ハイマツ帯の下はいい具合に紅葉していました。

 

 

 

 

分岐の下のハイマツの陰にザックをデポして、

カメラとPETボトルを持って斜面を下って行きます。

 

 

周囲を見渡しながら、ついついシャッターを切る回数も増えてしまう。

 

 

 

 

カールの底に向かって傾斜が緩やかになると避難小屋も近い。

 

 

擂鉢窪の避難小屋

中は整備されていて気持ちよく泊まれそう。

トイレもついています。

 

 

昨夜泊まったであろう人たちはすでに出払い、今は擂鉢窪に人影はありません。

涸沢ほどのスケールはありませんが、

南駒ケ岳と赤薙岳に囲まれたこじんまりとしたカールを彩る紅葉を独り占め。

これもまた贅沢なひと時かと。

 

今朝は高曇りでしたが、この時間になると雲も切れて青空が出てきました。

陽射しがまぶしく、暑いくらい。

いい時間帯にここにつくことができたのはラッキーです。

今は枯れた草原、夏場はきっときれいな花でいっぱいでしょうね。

 

 

さて、そろそろ縦走路に戻りますか。

 

再び緑の稜線にそって赤薙岳へ

 

 

山頂に近づくにつれてまたまた日が陰ってきました。

 

 

最高点のあたりですが山名をかいた標識はなく、棒が一本立っているだけです。

再び風が流れて、雲がわいてきました。

 

空木岳

がっしりした尾根を抱え、西には木曽殿に向かって岩稜が険しく切れ落ちている。

東から雲が湧き上がってきました。

まだ雨になることはなさそうですが、先を急ぎましょう。

 

ここから空木岳はさほど標高差のある上り下りはありません。

快適な縦走路ではありますが、雲に隠れてきたのはちょっと残念。

しばらく進んだところから赤薙方面を振り返る。

 

そして空木岳への登り

 

紅葉した谷間には雲が流れるダイナミックな景色

 

 

池山尾根に続く空木平の谷間が見えてきました。

あのあたりもきれいに色づいているようで。

 

山頂までは、もう一息。

最後はザレた白い斜面に靴をうずめながら登りきる。

 

 

空木岳に到着です。

遠くの景色は霞んでしまいました。

 

 

眼下には空木平、尾根の手前に今夜の宿、駒峰ヒュッテが立っています。

 

 

あまり人が写っていませんが、さすがに三連休の百名山、

ここまでの静かな行程とは違って、山頂は賑やかでした。

 

山頂からヒュッテまではすぐです。

すでにベンチで休んでいる人も見えます。

 

通常は木曽殿山荘に泊まるところでしょうが、

今回は夕暮れ時と夜明けを山頂近くで迎えたかったのでここにしました。

(もくろみ通りには晴れなかったんですが)

ただしここは木曽殿と違って予約なしのお客が集中するので混雑は覚悟の上。

小屋の中に入って手続きを済ませました。

 

まだ時間的に早いため到着している客は少なく、

マットとシュラフを広げて今夜のスペースを確保。

地元山岳会の方が管理するこの小屋、

一応飲み物とビールは販売メニューに入っているのですが、

すでにすべて売り切れとのこと。

まあ、この時のために水はたっぷり担いできましたし、

到着後の一杯もザックにひそかに忍ばせてありました。

 

 

あとは夕暮れ時まで、近くを散策。

 

 

 

 

小屋に戻って今度はウィスキーを飲みながらベンチで同席した人たちと歓談。

あちらこちらから登ってきた人で小屋もだんだん賑やかになってきました。

 

結局、この日小屋に泊まったのは40~50人ぐらいだったようで

一階、二階ともいっぱいになってしまいました。

夜中に屋根を雨がたたく音で目を覚ます。

かなり激しく降っているようです。

最終日をちょっと不安に迎えます。

 

続く

 


越百山から空木岳 2012年10月 その2

2012-10-14 17:35:01 | 中央アルプス・御嶽山

 

更新に時間がかかってしまいました。

コメントのお返事も遅れていて申し訳ございません。

 

2012年10月6日

越百小屋、未明に外に出てみると星空と雲が半々といったところ。

小屋の小さな座敷で朝食をいただき

荷物をまとめて出発。

昨日よりも雲の多い空、かっちりとご来光を仰ぐことはできないようですが

まずまず安定した天気の一日になりそう。

昨日の登山路を再びたどり山頂へ。

 

周囲がぼんやりと赤みを帯びてくる、

背後を振り返ると、朝の空気の中に御嶽が浮かび上がってきました。

 

 

越百山山頂、吹き付ける冷たい風にザックを下し上着を出して羽織る。

 

体を縮ませて朝日に照らされた周囲の風景を眺める。

 

 

南アルプスが逆光に浮かび上がる。

 

今日は塩見岳の右手に、富士山もよりはっきりと

 

 

鋸岳のぎざぎざ、その左かなたに八ヶ岳

 

 

 

これから向かう仙涯嶺、南駒ケ岳も強いコントラストで迫ってきます。

 

 

ハイマツの稜線を下っていく。

 

 

振り返ればたおやかな越百山

 

 

緑の中に鮮やかな赤や黄色が混じる斜面

 

 

近づくにつれて、花崗岩のかたまり、仙涯嶺が迫力を増してきました。

 

 

左手には南駒ケ岳

雲の切れ間から薄日が差してきました。

 

振り返れば越百山までの縦走路

かなたには恵那山が見えています。

 

 

 

岩が風化してたまった白い砂の斜面を上り詰め、

岩を迂回して仙涯嶺山頂脇の小さな広場に出ました。

一旦ザックを置いて、背後に控えるピークに登ります。

東側から巻くように登ればまったく難しいところはありません。

 

 

展望の良いピークです。

先ほどザックを置いた広場には、越百小屋で一緒だった3人が休憩中。

その向こう側には南駒ケ岳が大きくそびえています。

 

 

再び広場に戻って一服。

ここから南駒まで、深く切れ落ちた尾根を下りさらに登り返す。

羊羹をほおばって軽く腹ごしらえ。

 

コルまではピークを回避しながら険しい岩場のくだり。

 

 

 

そして南駒へ上りは、ザレた斜面です。

 

 

振り返れば、仙涯嶺の前衛ピークが槍のようにとがっていました。

 

 

岩尾根を100mばかり登ると東側をトラバースするように斜面の林の中に道が切ってあります。

 

 

山頂まではもうひと頑張り

このあたりで空木から来たパーティーとすれ違いました。

 

 

越百山もだいぶ遠くなってきたかな。

 

再び稜線上に顔を出すと、どっしりとした南駒ヶ岳の山頂が見えました。

あたりは緑のハイマツと白い花崗岩が立ち並ぶ庭園のような風景です。

 

 

東側斜面の下に擂鉢窪のカールが見えてきました。

向かい側には百ナギの崩壊した斜面。

 

 

気持ちの良い稜線上を歩いていく

山頂までもう少し

 

到着です。

 

 

山頂独り占め!

ここまで越百小屋でご一緒した5名以外は、すれ違ったパーティーも二~三組。

朝方強かった風もおさまり、とても静かで穏やかな行程でした。

コーヒーを入れてのんびりする何とも贅沢なひと時。

 

目の前にはこれから向かう空木岳

その向こうには宝剣、木曽駒にいたる中央アルプスの主脈が続いています。

 

手前は赤薙岳

 

そしてその懐には

紅葉に彩られた擂鉢窪のカール

 

今日はどうせ空木岳まで。

時間は有り余るほど。

 

カールの底を除きながら、あの小屋まで行ってみようと思いました。

 

 

続きます。

 

 


越百山から空木岳 2012年10月 その1

2012-10-09 23:24:29 | 中央アルプス・御嶽山

2012年10月5日~7日

中央アルプスの南部、越百山から空木岳へ縦走しました。

この日程は少々前から考えていて、5日に大事な仕事が入らないよう

裏工作をしていたのですが、もくろみ通り休みを取って、

4日の晩に東京を出発、夜の中央道をひた走り、木曽福島の道の駅で仮眠。

翌朝、登山口についたのは7時ごろ。

 

中央アルプスの営業小屋は予約がないと泊まれないところもあり

越百小屋は事前予約、もう一泊は空木山頂の駒峰ヒュッテを利用する計画。

越百小屋に電話を入れたときに教えてもらった注意事項

1.雨が少なかったせいで水場は枯れているところもある。稜線に上がったら補給はきかない。

 7合目先の水場で水をたっぷり用意してください。

2.伊奈川ダムの林道は、現在工事中のため朝8時半までに入らないと通行止め。

 

ということで2番をクリアして駐車場に車を止めて出発です。

 

しばらくは、沢沿いの林道を歩く

 

 

この季節、花は少なくさびしいですが

時折出会う秋の花を愛でつつてくてくと歩いてゆきます。

 

まだ月も出ています。

 

 

しばらくしていよいよ登山道への入り口。

 

道端のキノコに目を留めつつ

 

 

しばらく笹原の斜面を登ってゆきます。

 

 

最初に現れる水場は、ちょろちょろ

ここは写真だけでスルー

 

 

最初のピッチを頑張って小さなコルに出ます。最初の休憩。

同じ道をたどるご夫婦に出会う。今日の目的地も同じ越百小屋。

今日はよろしくとご挨拶。

 

 

ここからは遠見尾根上をたどり越百山を目指します。

 

 

樹林帯をしばらく歩いて展望が開ける。

今日は予報通りの素晴らしい天気です。

向かいの尾根でも紅葉が進んでいるのがわかる。これからが楽しみ。

 

 

ゴゼンタチバナの赤い実もちらほらと目を楽しませてくれます。

 

山道のわきの木々も色づいてきていました。

 

 

尾根道をぐいぐい進むと二番目の水場。

 

そして小屋の人のお話では、この先縦走路から降りるまで水場はありません。

汗っかきの自分はザックにスポーツドリンクを500ml×4本を用意。

そのほか持参した水筒もここで満たして3L分、

飲み水、食事用の水で合計5L(アルコール別)、結構肩にずっしり来ます。

ちなみに今回ワインのボトルはあきらめて、PETボトルにウィスキーを入れてきました。

 

 

重たくなったザックを肩に樹林帯を登る。

 

やがて尾根上のピークをまくように進むと・・・

 南駒ケ岳、仙涯嶺が見えてきました。ヤッホー!

 

 

さらに周囲の木々の色づきを見ながら進むと・・・

 

 

派手にペンキで装飾された越百小屋に到着

 

 

 定員20人の小さな小屋ですが、今晩の予約は8人とのこと。割とのんびり泊まれそうです。

予定の工程はここまでですが、何せまだ午前中。

天気も素晴らしいことだし越百の山頂まで行ってみることにする。

ベンチでカップヌードルを食べた後、

小屋の荷物置き場にザックを置いて出発。

険しい中央アルプス、いたるところにこんな崩壊地があります。

 

振り返れば小屋の黄色い屋根が目立つ。

 

 

樹林帯をしばらく上ると、

 

 

森林限界を超えて展望が開けます。

 

 

まず目に入るのは木曽御嶽

 

 

 

周囲の紅葉も色鮮やか

 

 そして前方には越百山がそびえています。

 

 

さすがに花の姿はすくないけれど、わずかに咲いているのはシラタマノキ

 

主稜線に近づくにつれ険しい斜面。

 

 

ここでも越百小屋は目立っていました。

 

 

最後の斜面を上り詰めると

 

 

山頂に到着。

少しずつ雲が上がってきましたが素晴らしい展望です。

 

 

 

南アルプスはお隣り

左から悪沢岳、荒川岳、赤石岳、

 

 左から白根三山、北岳、間ノ岳、農鳥岳

 

 

 

塩見岳、右の端には富士山もチラリ。

 

 

 左に甲斐駒、右の仙丈ケ岳は雲をかぶっています。

 

 

西に目を転ずれば木曽の御嶽山

 

 

南に連なるのは南越百山、その先には奥念丈岳に連なる稜線。

 

 

そして北側には、明日目指すところの仙涯嶺、南駒ケ岳

 

 

さてまだまだ日は高いので、南越百まで行ってみようかと縦走路を下ってみました。

 

ナナカマドが色鮮やか

 

 

丸くゆったりとした南越百の山

楽に行けるかと思えば大間違い。

 

 

わずかな踏み跡を笹薮をかき分けて進んでいくと

飯島側に下る分岐、道が荒れているのか通行止めの看板

 

 

さらに南に進みましたが、ハイ松の生い茂る中の藪漕ぎ、

とても素手では太刀打ちできないと感じて引き返しました。

 

ふと見るとチングルマの穂が揺れている。

 

ということで、再び小屋に下ります。

 

 

小屋についたらまずこれ!

 

小屋の前のベンチからは南駒ケ岳や越百山が見渡せます。

 

 

 

午後は雲がかかっていましたが、夕方になるころはすっきり晴れて上の写真のような姿。

のんびりお酒を飲むには絶好のシチュエーションです。

ぼちぼちと今夜の同宿者も到着。

連休前とあって、また木曽駒周辺の中央アルプスの核心部とは違って

ここは至って静かです。

今日ここに集まった方たちもベテランぞろい、

登りで出会ったご夫婦はすでに百名山は終えて今は三百名山を目指しているとのこと。

ご主人はハセツネにも何度か出場している健脚。

ほかの方々も海外遠征含め経験豊かな方ばかり。

小さな小屋で皆さんのお話に耳を傾けつつ時を過ごす。

夕食はサクサクの天ぷらをはじめ、滋味あふれるおいしいおかずばかり。

ついついビールが進んでしまった。

 

明日の好天を祈りつつ眠りにつく。

 

 

続く

 

  


COSMO~SKYTREE なんちて・・・速報

2012-10-08 09:43:11 | 中央アルプス・御嶽山

2012年10月5日~7日

越百山から

 

仙涯嶺、南駒ケ岳を通って

 

 

 

空木岳へ

 

 

久々の中央アルプスです。

以前、木曽駒ヶ岳から空木岳まで縦走したとき

空木の南に連なる魅力的な峰々を見て、

そのうちあちらにも行ってみようと思ってましたが、今回ようやく達成です。

コースタイムでは一泊二日で十分回れますが、

三日かけてのんびり雲上の散歩を楽しんできました。

 

アルプスの名に恥じない堂々たる山々

 

 

 

そしてカールの斜面に広がる錦のごとき風景

 

 

秋真っ盛りの山旅でした

 

 

詳細はぼちぼちと

 


中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その6

2008-09-26 20:38:55 | 中央アルプス・御嶽山
9月14日


夜明け

外の様子をうかがいに、小屋の前のデッキに出る。
昨夕は雲の中でしたが、今朝は木曽駒ヶ岳方面が見渡せます。
御嶽も稜線の向こうに浮かび上がっています。
そして三ノ沢岳と熊沢岳の間に乗鞍岳も・・・







空木岳山頂
3人パーティーさんは木曾側に向かうとのことでここでお別れ。
昨晩のお礼とともに見送る。




帰りは最後の展望を楽しみつつ、尾根上の駒石経由にしました。

花崗岩の奇岩を眺めながら、駒ヶ根までの長い道を下り始めます。



駒石、城跡のようです。




この先も、岩場あり、森あり、水場あり
いろいろ表情を変える山道を味わいながら進みました。

最後はもちろん温泉で汗を流し、さっぱりとしたところで
東京への帰路につきました。





中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その5

2008-09-25 19:01:52 | 中央アルプス・御嶽山
9月13日のつづき


ガスの切れ間から現れる熊沢岳
右肩に大きな岩を乗せた特長ある山容です。



檜尾岳を振り返る



伊奈川の源流部、左に三ノ沢岳



熊沢岳までは、所々岩場を越えながらの道。
少しずつ山頂が迫ってきました。



そして熊沢岳山頂。




ここを超えると、空木岳も間近に見えてきます。



木曽殿越に向けて鋭く尾根が切れ落ち、
迫力ある姿は、名山の名に恥じません。
あの尾根は、登り応えがありそうですが・・・




東川岳から木曽殿山荘へは、一気の下り。
本日はここまでと思っていたのですが、
連休中ということもあって、山小屋は予約がいっぱいで泊れないとのこと。
先ほど見た尾根の登りを考えるとさすがにこたえますが、
気を取り直して駒峰の避難小屋に向けて出発の準備。
駒峰には水がないので、まずは木曽義仲の力水まで
ボトルを持って往復。

濁沢で出会ったご夫婦に励まされつつ、木曾殿越を後にします。
ガスに囲まれた急な尾根道。
一歩一歩高度を稼ぐ。
頂上を前のピークは鋭い岩峰。
鎖場をいくつか越えて頂上へ。
ガスの中、展望はありませんでしたが頂上の標識を前に
満足感がわいてきました。

駒峰の小屋は、頂上からわずかに下ったところ。
小さな小屋ですが中は温かくきれい。
木曾殿山荘に泊まれなかった人たちでいっぱいでしたが
何とか今夜の寝床を確保できた安堵感でいっぱいでした。

一階の隅のテーブルで夕食の準備をしていると
同席した3人組のパーティーの方に、
酒、つまみなど勧められ、山の話でしばし歓談。
すでに全国の山を巡られているとのことで、
各地の山の話を伺いつつ飲む酒は格別でした。
どうもありがとうございました。

やがて夜も更け、小屋に備え付けのシュラフを借りて
眠りにつきました。

続く



中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その4

2008-09-24 21:19:13 | 中央アルプス・御嶽山
9月13日続き


宝剣岳南稜の岩場を越えたところ。
三の沢岳への道が分かれます。




東に目を向ければ、影絵の背景のように、白根三山、富士山、塩見岳・・・



ハイマツの道を進む。
ホシガラスが松の実をもとめて盛んに飛び交っています。




道の傍らには、黄色く乾きかけたコマウスユキソウとトウヤクリンドウが
夏の名残りを惜しむよう。




いったん縦走路が切れ落ちた先に、
濁沢大峰の荒削りな姿が見えてきました。


千畳敷から極楽平経由で登ってこられたという
ベテランのご夫婦に出会います。
失礼ながらお歳とは思えない、カラフルでモダンな出で立ち。
歩く姿も颯爽としておられました。
自分も*十年後にあのように山を歩いていたいものです。




濁沢大峰の岩場にかかるころから周囲にガスが立ち込め
展望を遮るようになってきました。
ピークを越えて、ザレた道を鞍部まで下り
再び檜尾岳への登り道となります。

振り返ると、宝剣岳がガスの合間から再び姿を現しました。




そして檜尾山の山頂へ到着。
本日の縦走路の中間点、コーヒーを入れて休憩。




この先、大滝山と地図に書かれたピークまでは、二重山稜の地形。
その先にうっすらと熊沢岳。




目指す空木岳の姿も大きく迫ってきました。




続く

中央アルプス 木曽駒ケ岳から空木岳 2008年9月 その3

2008-09-23 07:31:49 | 中央アルプス・御嶽山
9月13日

宝剣小屋の3段ベッドの中段は、まずまずゆったり。
ふかふかの掛け布団は快適。
朝4時に抜け出して、コーヒーを入れ朝食をとる。

出発の準備を済ませ、5時頃外へ。
宝剣岳に向かって少し上がったところで日の出を迎える。





朝日を背に物思いにふけるかのごとき天狗岩。




宝剣岳から、朝日に染まる木曽駒ヶ岳を振り返る。




西には朝靄に浮かび上がる御嶽山。




そして南には、今日辿る縦走路がくっきりと見えます。
島田娘、檜尾岳、熊沢岳、
そして大きく駒ケ根に向かって根を張った空木岳。



三ノ沢岳も朝の光に照らされ、カールの陰影がくっきりと。




宝剣岳南稜を振り返る



連続した岩場はここでいったん終了。
島田娘への緩やかな稜線を進みます。

続く

中央アルプス 木曽駒ヶ岳から空木岳 2008年9月 その2

2008-09-21 07:00:14 | 中央アルプス・御嶽山
9月12日 車で駒ヶ根へ

しらび平へのバスに乗り換える。
バス停脇の木は、黄色く色づいていました。




千畳敷は、本当に久しぶり。
宝剣岳が青空の下、変わらぬ姿で迎えてくれます。

あまりにも定番の写真ですが・・・




千畳敷は、気軽に訪れることができる雲上の庭園。
振り返れば伊那の谷の向こうに甲斐駒から白根三山、富士山




強い日差しの下、乗越浄土を目指し登り始めます。




左右の岩を見上げつつ登ると、乗越にたどりつく。



今日は宝剣小屋どまり。
荷物を小屋に置き、
この周辺をのんびりと周遊。
まずは久しぶりの木曽駒ヶ岳に。

中岳に登ると木曽駒ケ岳を正面に迎える。
彼方には、白い雲を頭上に御嶽が望めます。

白籏史朗さんは、写真集「百一名山」の中で、
写真になりにくい木曽駒ケ岳と、写真的な宝剣岳と記述されています。

確かに平凡な山容ながら、
周囲に岩峰、池、カール、沢を従え
山脈の最高峰として悠々たる包容力を備えた木曽駒ヶ岳。

一方で、標高こそ駒ケ岳に及ばぬものの、
他と妥協することなく鋭く天を突き
どこからもそれとわかる姿で聳え立つ宝剣岳。

対照的な二つの峰が隣接している妙味。






伊那前岳の向こうに赤石山脈




宝剣岳の先には空木岳の堂々たる姿
この先の縦走に心が逸ります



主脈から外れたところで、どっしりと存在感を示す三ノ沢岳
その右彼方にみえるのは恵那山でしょうか



明るく開けた鞍部をこえて、やがて木曽駒ヶ岳山頂へ

中ノ岳を振り返る




ゆったりとした頂上でコーヒーを味わう。

青い空、白い雲の下、
風化した花崗岩がまぶしい。




小屋への帰路は中ノ岳の巻道を辿る。
奇岩とハイマツの日本庭園。



小屋から、伊那前岳へ
宝剣岳を横から眺める
カールの下へすっぱりと切れ落ちた崖



そして宝剣岳山頂に向けて岩に取り付きます。
頂上直下は滑川にむけて切れ落ちた高度感ある鎖場です。
深い谷間の川面が西日にきらめくのを見下ろす。



そして狭い山頂
背後の木曽駒ヶ岳にガスが流れてきました。



あとは小屋に戻り、ビールを飲むだけ。

明日の行程を頭に描きつつ眠りにつきました。

御嶽山200808-4

2007-09-01 17:59:02 | 中央アルプス・御嶽山
2008年8月18日

 さわやかな夜明けです。


 

 小屋を後にして、三の池の畔を回ってから、再び摩利支天へ。
 昨日は雲の中で何も見えなかったところですが、
 今日は展望が利きます。




 継子岳越しに見る乗鞍の向こうには、穂高、笠ガ岳。




 摩利支天から見る継母岳


  
 賽の河原に戻り、剣が峰の方向へ。
 御嶽山の主峰も堂々たる姿です。



 二の池には大きな雪渓が残っていました。



 終始姿を見せてくれた、中央アルプスの峰々。
 またその向こうには、白根三山、塩見岳、さらには富士山も。
 


 後は愛車の待つ田の原へひたすら下るだけ。
 天気にも恵まれ、気持ちの良い山行となりました。

 

御嶽山200808-3

2007-09-01 17:06:37 | 中央アルプス・御嶽山
五の池小屋に戻るころ、再び雲が切れて空が出てきました。
今日の宿泊者は私も含めて6名。
ゆったりできそうです。

小屋に男の子がいて、今日濁河から登ってきたという。
小屋のスタッフの方の息子さんだそうで
五の池の周りで双眼鏡をのぞきながら御嶽山のことを
色々と教えてもらいました。
今日からここで一週間ほど過ごすということで、
とても素敵な夏休みだとうらやましく思います。

西側にかかっていた雲が切れて、白山が見えてきました。
小屋にいた皆で沈み行く夕日を見ながら、暫し佇んでおりました。



摩利支天の上に月



夕食後、小屋番の市川さんが撮影したDVDを
鑑賞させていただきました。
四季折々の多様な表情を見せる御岳の見事な映像に一同暫し浸る。

今晩は月も沈み、きっときれいな星空が見えるということで
外に出てみますと・・・

期待通りの降るような星空。
カメラの感度をISO1600にしてとってみましたら
それなりに天の川が写りました。
写真は夏の大三角形の方向です。