ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

四阿山 2010年8月 その3

2010-08-29 18:13:54 | 上信越地方の山
四阿山山頂でゆっくり昼食を撮った後、牧場に向けて下り始めました。






根子岳へ行く道との分岐を過ぎて、
開放的な斜面を下ってゆきます。




ちょっと上空の雲が暑苦しい感じですが





中四阿越しに菅平の高原が広がる風景はなかなか素晴らしい






中四阿の稜線がいいアクセントです。
あの道に向かって下ってゆきます。




一旦樹林帯に入ります。
相変わらず急な斜面は無く、ゆるりとした道を花を見ながら進みます。
















鞍部におりて中四阿の岩のピークを見上げる






この岩の上に立つと、今日歩いてきた根子岳がよく見えます。






赤茶けた稜線の道、気温も上がり、直射日光も強く、干上がりそうです。







それでも元気に咲いている小さな花たち











どんどん下っていくと再び白樺の森に入りました。






ここは1917mの三角点のある小さなピーク


四阿山を振り返る




こちらは根子岳





下りなんですが、
汗だくで水分が頻繁にほしくなります。


ここを過ぎるとあとは牧場まで森の中














単調な道が続きます。時々道端の花に目を向けながら歩いてゆきます。






下山路の向きが北側に曲がってゆくと緑が濃く、薄暗い道になります。
そろそろ沢に出るはず・・・










沢に出ました。
冷たい水で顔を洗う。これが抜群に気持ちが良い!






さっぱりしてからさらに進むと間もなく牧場の脇に出ます。





道端に桔梗が咲いていました




山道は終わり、舗装道路に出ました。
左右は牧場の草原が広がっています。





こちらは右手側、根子岳、四阿山が見えます。





どちらも穏やかな表情の、優しさを感じる山でした。










牧場駐車場のそばには、家族連れが楽しめる小さな公園があります。
家鴨やウサギを小さな子供がはしゃぎながら追いかけていました。





ここでアイスクリームを食べて一服。


北アルプス縦走の後の、ゆったりまったりの四阿山行
こんな山もいいもんです。
次は雪の季節に来てみようかな。



おしまい







四阿山 2010年8月 その2

2010-08-28 22:21:08 | 上信越地方の山
本日(8/28)は、色々用事があって家にいました。

それにしても・・・

いまさら口に出すまいと思っても・・・

暑いぞ・・・

        


さて・・・8月21日

四阿山の続き、根子岳山頂からでした。


ここは太古に噴火した火山
緩やかな草原の先に荒々しい火口の名残り
その縁に沿って歩いてゆきます。

















穏やかな根子岳の違った一面です






大きな岩が積み重なる道を越えて、山頂を振り返ったところ






眼下には四阿山へと続く道が笹原の中に伸びています。











こういう風景、好きなんです。




四阿山から来た人とすれ違う
振り返れば根子岳も笹原に囲まれた、優しい表情のピークです





行く手にそびえる四阿山
流れる雲に隠れていましたが、少しずつその姿を現し始めました。

















北側は志賀高原の山々
雲にかすんで一つひとつは同定できません





前方に四阿山
ツガの森に囲まれて
一瞬、奥秩父の稜線を歩いているような錯覚











前を見ては、また振り返り
明るい根子岳と深い森の緑の四阿山を見比べながら歩いてゆきます











やがて道は鞍部を越えて森の中へ






ここがこの山行で一番急な登り
湿った森の道は滑りやすく、ゆっくりと登って行きます。






やがて道は森を突きぬけ、ぽっかりと開けた場所に出ました。







牧場に戻る道が右に別れ、山頂へ東に進む






ピラミッドのように頭を突きだした山頂が見えてきました。





最後は木道を登って・・・





山頂です






浅間山は残念ながら雲の中
その間に広がる高原の眺めがすばらしい







そういえば水ノ塔に登った時は、向こうからこっちを見ていたんだっけ



こちらは北東側、パルコールのスキー場に連なる稜線





山頂でお昼休み
かなり日差しが暑くなってきたんですが、
お湯を沸かしてカップラーメン。

それからこの日は、ザックに保冷バックを入れてお茶を凍らせて持ってきていました。
これが何よりのご馳走でした。


暫しのんびりしたのち、牧場へ下山します。


続く




四阿山 2010年8月 その1

2010-08-27 20:32:31 | 上信越地方の山
2010年8月21日(土)

北アルプス縦走の余韻も冷めやらぬ土曜日の一日、
ふらりと四阿山に登ってきました。

好天、展望、花
暑い中にも秋の気配を感じました。
気持ものんびり、スローペースで楽しめる良いコースでした。


金曜の夜に出てSAで仮眠、菅平高原へ
菅平と言えば、体育会系のメッカ
ホテル街とグラウンドを結ぶ道には、
朝練に出かける学生さんがぞろぞろ歩いてました。
今日は暑くなるぞー 熱射病に気をつけて、
頑張りたまえ、若者たちよ!

・・・おじさんは長閑な菅平牧場の登山口へ





まずは根子岳目指して歩き始める。


のんびり草を食む牛
見ているだけで気分が和らぎます。




広々とした草原、出だしからとてもいい感じです。





ちょっと霞んでますが、背後には北アルプスの大展望
先週はあそこにいたんだなぁー
と感慨に浸りつつ、のんびりと登ってゆきます。






マツムシソウ
この山のいたるところに咲いていました。




ワレモコウ





気持のよい青空が行く手に広がる














花の百名山だけに、いろんな花が咲いています。






後立山連峰







白馬三山・・・ちょうどこのころraymariさんが登ってらしたんですね~。






左端から、爺ガ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳






浅間連山の湯の丸山と烏帽子岳 その向こうには八ヶ岳
















ここで一旦道は白樺の林の中へ






相変わらずゆるゆると登ってゆきます。





しばらくは展望のない道ですが、林の中の気持のよい空気を吸いながら歩いてゆきます。





しばらくすると森を抜けて再び展望が開けました。





こちらは穂高岳から槍ヶ岳に至る稜線






その南側、乗鞍岳






ヤナギランが午前中の日光に透けてピンクに輝く














再び草原が広がる場所に来ました。

お花畑のピークは外してますが、それでもあちらこちらに可憐な姿が見られます。







しかし日が昇るにつれて、暑くなってきました







高度を上げて、菅平の高原が一望のもとに見渡せます。





ウメバチソウ













遠くには美ヶ原、中央アルプスも見えています。
でもちょっと雲が増えてきたみたいです。










根子岳山頂に着きました。





反対側は雲が上がってきてました。


ほとんど急な登りもなく歩きやすい道が続きます。
展望と花を楽しむ、こんなのんびりした旅も良いものです。


小休止の後、四阿山へ・・・


続く

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そういえば、あの○○○中佐のブログが復活されたようですね!

とても、うれすいーです

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北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その9

2010-08-24 21:11:27 | 北アルプス
鏡平の小屋に到着。
この日はさすがにすいていました。
私の名字はちょっと読みにくいということもあって、
小屋のご主人、私が二年前に泊まったこと覚えていてくださいました。


濡れた衣服を乾燥室につるし、
生ビールを注文し、ようやくほっと一息。
あとは夕食まで特にすることもなく、
食堂兼談話室で備え付けの漫画(孤高の人!)を読んでだらりと過ごす。

ふと窓の外を見ると雨は一旦止んだようです。
池の周りをぶらりと歩いてみます。






















少しでも鏡平に移る穂高や槍が見えないかとしばらくたたずんでおりましたが
ご覧のとおりの天気では淡い期待でした。
また季節を変えて・・・今度は秋がいいかな・・・ここに来てみたいものです。





夜は例によって談話室で周りの人と四方山話。
雲ノ平でCさんにいただいたウィスキーを飲みながら。

色々な方の山経験を聞いていると、
自分もこれからの山行計画が頭の中に果てしなく広がってゆく。

山行最後の夜が更けてゆきます。



8月12日

いよいよ最終日
鏡平からわさび平を経て新穂高へと、あとは下るだけです。






静かな朝でしたが、雨具をつけて歩き始めるとまもなく、
断続的にシャワーのような雨が打ちつけてきます。




森の中の道を抜けて広い谷間に出るとそこはシシウドヶ原




穂高側の展望が開け、きれいなベンチもありますが
雨の中、ここはスルー






もちろん穂高は雲の中
下の写真は焼岳方面






抜戸岳側の斜面





秩父沢に近づいたあたり
道が沢のようになっています。






小さな沢を渡っると・・・




秩父沢の本流
幸いにしてさほどの増水はありません。










上流には大きな雪渓が残っています。







それにしても、この小池新道
細かく石が積んであってとても歩きやすい。






このように整備するのは大変な労力だったでしょうが、
道を開いた人の、たくさんの人に来てもらいたいという思いのこもった
丁寧な仕事ぶりが感じられました。
(なるべく自然のままに加工を最小限にした道も違う意味で良いと思いますがね)


いよいよ左俣谷の本流と出会い
山道はおしまいです。










いよいよ雨は途切れることなく、すさまじい勢いで降っています。
林道を淡々と進む。

こんな雨の中でもこれから鏡平に向かう人とすれ違うのです。
皆さんお気をつけて。








ワサビ平の小屋をすぎて 
さらに林道を小一時間進んで新穂高に到着。
松本行きの午前の便には余裕で間に合いました。

バスターミナルのすぐ裏にある
中崎山荘で一週間の汗を流し、都会に帰れる姿になりました。





あとは松本で蕎麦を食べ、「あずさ」に乗り込み東京へ・・・
ビールを飲んで帰れるのが嬉しい。
こうして一週間の山旅を終えました。


大きな飛騨山脈の中をここまで歩けたことには十分満足です。
槍ヶ岳には久しぶりに登りたあったという思いはもちろん残っています。
ただ鹿島槍と槍ヶ岳はスタートとゴールのけじめと設定したものの
その間の過程をじっくり楽しむことができたのが収穫でした。
自分の現在の脚力も自覚できましたし。



マラソンやトレランを走る方のブログに
ゴールした直後に何を考えているかとの問いに
「次のレースのこと!」と書いておられるのがありましたが、
共感できる言葉でした。

こうして下山した後、次にどこに行こうかと
既に想像をめぐらしている自分がおります。


長いレポ、最後までお付き合いいただきありがとうございました。



おしまい!






北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その8

2010-08-23 21:33:11 | 北アルプス
8月11日

この日目覚めたのは3時半。
この日は双六までは予定通り。
その先は台風の進路次第。

コーヒーを沸かして軽めの食事をすませ、
外は・・・

雲は多いものの、雨は一旦の中休み。
小屋の外に出て木道をつたい、小川の脇の岩の上で夜明けを待ちます。


赤く染まる雲
その下に傘をかぶった水晶岳




濃い雲の傘は次第に薄まってゆき
柔らかいベールをかぶせたような不思議な形になりました。






振り返れば雲ノ平山荘
次々とパーティーが出発して通り過ぎてゆきます。





せっかく来た雲ノ平
暫し標高2500mに広がる天然の庭園を散策いたしました
















今日は水晶岳もくっきり見えています。
遠方に赤牛岳も。






しっとりとした朝の空気
嵐の前の、とても静かなひと時です





雲ノ平の北端、スイス庭園と呼ばれるところ





眼下には高天原
薬師岳は厚い雲の中





澄んだ池溏の水に沈む瑞々しい緑




再びハイマツ帯を越え
ハクサンイチゲ咲く草原を越えて





祖父岳を大きく回り込み日本庭園へ
ここは溶岩の積み重なる上に、チングルマの咲き誇るところ






雪田の脇を通り抜け






黒部源流の谷を挟んで三俣山荘が見えてきました。





谷間への急降下
前回ここを通った時は逆コース、この斜面の登りで汗を絞られました。






沢に降り立ちました





さほどの増水はありません
渡渉点にはロープが張ってあります。






黒部源流の碑






ここから再び稜線に向かって登ってゆきます。
背後にどっしり構えているのは鷲羽岳






三俣山荘に到着したのは9時半ごろ
ここでまず水を補給

未だ雨は降っていません。
ちょっと早いですが今のうちに腹ごしらえしておくことにしました。
お湯を沸かしてマルちゃんのてんぷらそば
(ラーメンが続くと飽きるので、時々こんなのを挟みます. あとカレーうどんとか)


テント場を通り抜け三俣蓮華岳への登りに差し掛かったころ
とうとう降り出しました。
雨具を着て、一眼レフもザックに仕舞い込み・・・


それでも途中の写真を撮れるようにコンデジを雨具のポケットに入れて
先を進みます。








前回は稜線沿いに進んだコース
展望を期待できない今回は、カールの底をたどる巻き道コースをとりました。


このコース、雪渓、お花畑、所々登山道を横切る沢
とても素敵なコースです。
雨の中、淡々と進んではいましたが
とても味わい深い風景でありました。











































ゆったりとした斜面を横切り・・・







双六岳から降りてくる稜線の道と出会うころ







雨はいよいよ激しくなってきました。


双六小屋に転がり込む





ここで一息つきながら先のことを考えます。
まずはホットミルクを注文

ビールのジョッキになみなみと入っていたホットミルク
雨に冷えた体に、優しくしみ込んでくるような暖かい味わい

予定通りに行くならここに泊まって西鎌尾根を登ることになります。
しかし天気予報は、いよいよ台風が接近していることを伝えています。
どうやら台風はそんなに速度が上がっておらず日本海をゆっくり北東に進んでいる模様。
どう見ても明日は雨、しかも今よりさらに激しく降ることでしょう。
明後日も続くかもしれない・・・


・・・ということでここから小池新道経由で下山することにしました。


そうときまれば今日は鏡平まで行っておくのが吉!


双六小屋を出発して鏡平へ
ここの稜線もお花の種類が多く華やかなところです。






















稜線を離れてしばらく下ると、霧深い池の道の向こうに
鏡平小屋が見えてきました。






次回がシリーズ最終回

もう少し続く




北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その7

2010-08-22 11:49:08 | 北アルプス


間があいてしまいましたが・・・

10日続き


野口五郎岳を越えて、裏銀座の快適な稜線歩きが続きます。
しかし前日船窪岳でお会いしたらいちょうのあしさん(爽やか二人組)
から気になる情報をいただいてました。
「南方海上に台風が発生したそうですよ」





午前中の素晴らしい天気も午後に向かって下り坂。
少しずつ台風の影響で湿った空気が流れ込んでいるようです。


水晶小屋に向かって伸びる縦走路
所々大きな岩を乗り越えるところはありますが概ね問題なし




野口五郎岳を振り返る。
周囲の百名山に数えられている山に比べ、強い個性を主張するところはありませんが
懐の広い良い山です。





前方の鞍部は東沢乗越、その先に水晶小屋に向かって登路が伸びています。
上の方はだいぶガスがかかって小屋は見えていません。






東沢乗越まできました。
背景は越えてきた2833のピーク
ここから登りが始まります。







登るに従い岩の色が赤茶けてきます。
鉄分が多いのでしょうか。
鋭い岩のピークをいくつか巻いて進みます。






荒涼とした風景の中にも植物が根をおろしています。





ひと頑張りで水晶小屋が見えてきました。






水晶小屋に到着
軽く腹ごしらえ
小屋のメニューの看板をふと見ると「力汁」とありまして
思わず注文してしまいました。
具だくさんの味噌汁の中にお餅が入っています。
元気が出る一品





・・・と小屋の外では雨がぱらついてきました。
先日まではガスに囲まれていても大きな崩れは感じなかったのですが
今日は明らかに雲が濃くなってきているように見えます。

小屋を出るとらいちょうのあしさんが水晶岳に向かう準備をされてました。
私は雲の平にそのまま向かいます。
ここでお別れ、お気をつけて~。




まだ雨は降ったりやんだり
速いところ雲の平に行っておきたいところ。
それでもついつい寄り道をしてしまいます。
ワリモの分岐に向かって進むときれいな二重稜線の地形








その窪地は素敵なお花畑






ワリモの分岐を西に向かい、祖父岳を目指します。




分岐の下から左手の谷間を見下ろす。
ここが黒部川の源流です。





右手の谷間は、高天原へ向かう道です。
ここを少し下ったところで水を補給しました。

あの船窪のスリリングな水場以来、久しぶりに豊富な水に出会えました。
沢を流れる冷たい水で顔を洗い、のどを潤してリフレッシュ。







で、祖父岳に向かって登ってゆきます。






ワリモ岳と鷲羽岳が大きくそびえています。






三俣山荘を見下ろす地点まで登ってきました。






・・・ここでとうとう雨が本格的に降り出します。
雨具をつけていると
雲ノ平からこちらに向かってきた登山者の方がやってきました。
その方がおっしゃるには「東に来るほど雨が和らいできた気がする」
???ということは当方はこれから天気が悪い方向に進むってことですね


雨の中祖父岳を越えて雲の平を見下ろす地点まで来ました。
ガスの中にかろうじてテント場が見えています。












一旦、雪田のある段上の平地に出てから、
ハイマツ帯を抜けて雲ノ平の縁をたどるように進みます。

祖父岳を振り返ったところ
水晶岳側の谷間は雪解けの後きれいなお花畑になっています。
余裕がなく写真がまともに撮れてませんでしたが。







雲ノ平山荘が見えてきました!





木道をたどっていきます。







小屋の付近は未だチングルマの花がたくさん咲いていました。









やっと山荘に到着!

さて8月10日は、雲ノ平山荘建て替え工事後の
新装オープンの日でした!





雨の中ぞくぞくとやってくる登山者で、入り口は混乱気味

それでもとりあえず荷物を片づけて、自炊場コーナーの一角に座れば
心が落ち着きます。
建物の内部は真新しい木の香りが漂っています。
新装雲ノ平山荘における初自炊?!





ちなみにこちらは食堂
新しいっていいですね!




自炊コーナーでビールを飲んでいると
向かいに年配の単独行者Cさん。
太郎兵衛平にツエルトを張って一泊したのち
こちらに来たのだそうです。
ビール、ウイスキーと進みながら
お仕事のこと、健康のことなどつれづれにお話させていただきました。


雨降る雲ノ平から水晶岳






っと、そこに外国人の若い男女お二人が
軽装で雨具も付けず!に小屋に走りこんできました。
さすがに小屋の人もびっくりしてました。

着替えたお二人は自炊コーナーの私のとなりに座って
小屋の人に出してもらったカレーライスを食べ始めました。
おもむろにザックから出した大きな袋に入ったバターピーナツを
カレーライスにどさっと入れて食べ、
ウイスキーいかがですか?と私が差し出すと
お茶の中にどぼどぼっといれてにっこり笑って飲んでました。

Englandから来たというお二人、これまで日本の山は登ったことありますか?
と聞いたら「Mitakesa~n!」と言ってました。
なんだかその延長でアルプスまで来ちゃったのでしょうか・・・
小屋の人も雨具の予備がなかったようで
とりあえず傘を二本お二人に提供してました。

ちなみに翌日、私が雲ノ平から三俣山荘への道を歩いていると
ものすごいスピードでこのお二人が後ろからやってきました。
小屋の人にもらった傘を、忍者のように背中に斜めに差し込んで。
「Good mornig!」挨拶を交わすとあっという間に小さくなってゆきました。
確かに危なっかしいお二人ですが、その体力には驚愕。




・・・・・・・・・

もどって夕暮れの雲ノ平
一瞬の雲の切れ目から黒部五郎岳





そして三俣蓮華岳







台風は確実に迫ってきているようです。
明日はとりあえず双六まで行って次のことを考えることにしました。


続く




北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その6

2010-08-18 22:06:41 | 北アルプス
10日

3時に起きて外に出ると・・・星空!!


ご来光までに展望のいいところに出ようと出発の準備
4時過ぎに小屋を出て、テント場を越え、小さなピークの上で三脚を構えます。

本日のコース、裏銀座の山々は申し分のない爽やかな空で迎えてくれました。










赤牛岳と薬師岳





これから向かう三ツ岳も赤く染まってます





烏帽子岳のシルエット





そして立山から五色ヶ原へのたおやかな稜線







今回の山行では最高の夜明け
(体にまとわりつく虫たちを除けば・・・)

ゆっくりと登り始めます。



















雪渓とくっきりと映る登山者の影(私ですが・・・)










目指す槍ヶ岳も見えてきました




登高意欲をそそられます





大天井から燕に伸びる表銀座の稜線






再び西に視線を転じるとスゴ乗越の向こうに・・・





富山湾まで見えています










昨日までの苦しい縦走とは打って変わって快適な道が続きます。






野口五郎岳までのたおやかな稜線、どこまでも歩いてゆきたくなる道です






水晶岳










展望のよい岩場で一休み
お茶を飲みながらのんびりと周囲を眺める至福の時間です







燕の向こうには八ヶ岳





そして大天井の左手彼方には富士山





気持のよい道は続きますが、少しずつガスもかかってきます。







野口五郎小屋に到着





ここで健脚Bさんに追いつかれました
最高の縦走路にお互い笑顔がほころぶ






そして広々とした野口五郎岳の山頂に着きました。








Bさんは水晶を経て三俣山荘へ、私は雲ノ平方面へ
どうやらここでお別れです。


ご一緒できてとても楽しい山旅となりました。
どうもありがとうございます。

あとの行程もお互い頑張りましょう!
それではさようなら!





Bさんは例によってすいすいと小さくなってゆきました。
私もしばし山頂を味わってから出発です。


雲の平へ向かって・・・!


続く



北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その5

2010-08-17 22:23:59 | 北アルプス
9日

今日は船窪山から不動岳、南沢岳に至る大崩壊地の縁を通過します。
体力的にも厳しそう~。








朝4時に外に出てみると雨がしとしと
今日のコースを雨の中に歩くのはいやだな~と思ってましたら
明るくなるにつれ雨はやみました。

さて本日も健脚Bさんに先立って出発。
まずは水汲みから・・・


船窪小屋から10分程度歩いた先にテント場から水場に下る。
看板の通り、アルプスの縦走コースではトップクラスのスリリングな水場です。
(といってもルートはちゃんとあります)






樹林帯を下っていくとザレた斜面にむかってロープが伸びております。
水はその斜面に取り付けられた樋から出てました。






水場から下はこんな感じ
確かに誤って滑ったら谷底まで行っちゃいますね~




・・・で船窪山へ
左手はこんな感じで不動沢に向けて崩れ落ちてます。




ヤマケイ選書の「山が楽しくなる地形と地学」(広島三郎さん著)によりますと
このあたりは高瀬川断層が走っていて、表銀座の西岳から高瀬川に沿って伸びており、針の木岳の先は黒部トンネルの工事で障害となった破砕帯となって立山の内蔵助谷まで伸びているそうです。
断層でぐずぐずになった斜面が今も崩壊を続けているようです。
「不動如山」といっても大地はダイナミックに変化し続けているんですね。

今付いている道も数年で崩れて、ルートはもっと右側に移っているはず。



こんな荒々しいルートですが、反対側の斜面は思いのほか長閑で見事なお花畑が続いています。





白くガスが被った先の二つコブのピークが船窪岳
その向こうの大きいピークは船窪第二ピーク
あれを次々越えてゆきます。




まずは下って登って船窪山、
コースも険しいですが、蒸し暑さと虫の攻撃がまた鬱陶しい。






またストーンと下ってコルのあたり、
ここはこのコースの紹介でよく写真に出てくるところ





天気は回復基調
もう少し上に上がってから晴れてほしいんですが。
背中に日を浴びながら第二ピークの登りにかかります。








左手後方に餓鬼岳、燕岳、大天井岳





背後には針の木岳




槍ヶ岳もちょこんと見えました。






汗だくで登って行きます。


ようやく第二ピーク





ここでBさんに追いつかれました。
相変わらず余裕の表情。

またまた下り・・・そろそろしんどくなってきます。


深い森の中をしばらく行くと、爽やかな若い男女お二人組と出会いました。
テント泊で七倉から登り槍ヶ岳を目指すとのこと。
コースが重なるのでこれからも度々お会いするかもしれませんね、よろしく!とのこと。
こちらこそ!
華奢な感じの女性でしたが、体より大きいと思えるようなザックを背負って進んでゆきました。
最近の若いもんは・・・なかなか素敵です。


さてお次のピーク不動岳




この登りは長く感じました。

途中五色ヶ原の展望
こういう景色が励みになります。




ちなみに崩壊している東側斜面は横から見るとこんな感じ





やっとのことで不動岳山頂




健脚Bさん、爽やか二人組は既に食事の準備をしてました。
私もここで一息です。


不動岳付近の砂礫地もコマクサが群生してました。




また下り~




繰り返しおんなじ風景が現れます。





南沢岳へ
いよいよ本日最後の大きな登り、頑張らねば・・・






しかし山頂手前で雨が降り出します。
雨具を出したらやみました。
オイオイこっちは疲れてるんだ


ようやく!ようやく南沢岳山頂
ここまでくればしめたもの~




なだらかな砂礫地を越え・・・
ここにも白いコマクサ!





ハイマツ帯を越えると四十八池の庭園です。
















ガスっていたのが残念ですが、
お花と池の素晴らしいところでした。





やっと着いたぞ烏帽子小屋!




荷物を置いてまずはビール!
一缶一気飲みの後、小さなお花がたくさん咲いている小屋の周りを散策。

マクロレンズでようやくゆっくりと撮影

























夕暮れ時、小屋の前のベンチでBさん、関西から?こられたご夫婦、とゆっくりビールを飲んで談笑しました。












いよいよ明日は裏銀座、晴れるでしょうか・・・



続く



北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その4

2010-08-16 23:35:31 | 北アルプス
8日後半

針の木小屋の前で一服した後、蓮華岳へ登りにかかります。






はじめは急ですが直ぐになだらかな砂礫の道になります。





この蓮華岳はコマクサの大群生地として知られるところ。







あたり一面ピンクのかわいらしい花が咲いています。

他にも小さい可憐な花がちらほらと





ちょっと反省としては、先を急ぐ気持ちが逸って
ここでコマクサのいい写真が撮れていなかったこと。
でもこのときは船窪までの道のりのほうが頭を締めていました。


・・・と後ろから迫る登山者の影。振り返って挨拶すると
昨夜新越で一緒だった、健脚Bさん。
日の出の撮影分を引いても、1時間は速く出たはずなんですが
ここで追い付かれてしまいました。

ご本人いわく、
「登りはだれにも負けないけど下りが苦手なもんで蓮華の下りの前に稼いでおいたんですよ」
と、すいすいと頂上へ行ってしまわれました。

前方の青いザックがBさん↓





間もなく蓮華岳頂上に到着






相変わらず雲に囲まれてますが、一瞬晴れて遠方に穂高の峰が見えました。
船窪方面に向かう縦走路は急激な角度で雲の下に落ち込んでいます。






ここからのコース、蓮華岳山頂2799mから北葛乗越2275mまで500m以上の下り道
しかも下るほどに傾斜が増して険しくなるとのこと・・・

自称下りが苦手なBさん、「私は時間がかかるからお先に~」と行きました。
私も数分置いていよいよ蓮華の下りにかかります。






最初は比較的歩きやすい砂礫地。
この斜面も一面コマクサが咲いているのですが・・・
その途中でふと見ると・・・

噂に聞いた白いコマクサが一株!





いよいよ急になり、岩場のいやらしい道になってきます。
乗越ははるか雲の下、どこまで下るのか見えません。





このあたり降りるのに一生懸命でほとんど写真を撮ってませんでした。
途中はワイヤーや梯子が設置された岩場がいくつかあります。

いい加減あきるころ、ようやく北葛乗越に到着。
既に到着していたBさんはここでラーメンを食べてました。
私もちょっと一服。
Bさんは「この調子なら三時半までには着くね」とおっしゃってますが私はもう少しかかりそう。
北葛岳に向けて先に出発しました。

ここの登りは標高差300m弱ですが、幸い2段に分かれていて比較的登りやすい感じです。


振り返れば蓮華岳が壁のように立っていました。






途中にはニッコウキスゲの咲く草原があったりして気分のよい道です。
しかしさすがに今日は既にいくつも上り下りを繰り返しており
さすがに足は疲れ気味です。





北葛岳の最後の登り。







到着しました。







最後の登りで3名のパーティを抜いてきましたが
その方々も間もなく到着。

その、お一人のザックから、パイナップルの巨大な缶詰がでてきました。
ふと私のほうを見て、
「7個入りなんで一個あまっちゃうんだよねー。
 喧嘩になるといけないからあなた一個食べません?」

・・・ありがたく頂きます・・・

疲れた体にうれしい甘くてジューシーな果肉、元気が出てきます



そしてガスの切れ目から現れたのが、本日のラスボス七倉岳
肩に小さく船窪小屋も見えています。






しばらくしてBさんも追い付いてきました。




蓮華の下りにはじまって、この後明日の行程でも船窪岳、不動岳、南沢岳と上り下りが続いて
体力的に結構大変なコースと聞いてました。
標高差だけなら300m程度の上り下りはあちこちにあるのですが、
ここ蓮華から烏帽子に連なる稜線の山は心理的にも疲労感たっぷりです。
なぜかと勝手に推測するに・・・

北アルプスの稜線上は一般に氷河に削られた地形で
大雑把にはこんな感じ↓のところが多く




鋭いピークや細い稜線はあるものの、その間は比較的ゆったりと見通しも利き
鞍部からの登りの立ち上がりが緩やかでだんだん急になってくる感じ。


一方この山域の稜線は大雑把にこんな感じ↓





奥多摩・奥秩父辺りの尾根と谷の重なったところを輪切りにしたような縦走路のアップダウン。
よって鞍部(というよりは狭い乗越)に近づくほどに急になって、
どこまで下るのかが見通しにくくなっています。
おまけに標高が低く樹林帯に入り益々見通しが利かない。
実際私、下りながら「まだ降りるのかよ~いいかげんにしろ~」
と心の中で何度も叫びました。
そしてやっとのことで降りたと思ったら、そこからまた急に登り道が立ち上がります

どうも私はこれに参ってしまうんですね・・・



・・・と余計なことを考えながらも、ひたすら足を前に出すしかありません。

ようやく頂上です。




ここから緩やかに数分下ると
小さな船窪小屋に着きました。

小屋の前には既に到着した人たちがベンチでくつろいでいます。

霧の中から私の姿が現れるのを見ると
小屋の前にぶら下がっている鐘を鳴らして迎えてくださいました。
先着したBさんも笑顔で立っています。

長い一日の行程が終わりました。


船窪小屋は不便なところにあり比較的静かとされていたのですが
雑誌などで紹介されるようになって人気の小屋になったようです。

この日もツアーが重なって小さな小屋は大混雑!
スタッフの人たちも夕食の準備に大わらわでした。

私、今回の縦走では小屋素泊まりを通しましたが
唯一の例外がこの小屋。

先の塩見岳でふっくんさんに「船窪小屋の食事は素晴らしい!」との話を聞いていたので
ここでは夕食をお願いすると決めてました。

食事前にスタッフの方が料理の説明をしてくださいました。
(それ自体山小屋では珍しいですが)

一つ一つの料理が丁寧に作ってあってとても美味しかったです。
この他にお漬物の大皿が廻ってましたが
昔懐かしい風味がいたしました。








夕暮れ時、同じ部屋(同じ棚?)になった人たちと談笑。
さすがにここに来ている人たちは
北アルプスの基本的なコースはもちろん
結構マニアックなところを歩いている人ばかり(私などはまだまだひよっ子であります)。
面白いお話をいろいろ伺いました。










布団5枚分に8名。それでも疲れも手伝ってか直ぐに寝てしまいました。



続く





北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その3

2010-08-15 20:52:22 | 北アルプス
8月8日 前半

今日の行程をどうするか思案。
当初の計画では3日目までに針の木小屋に入り、次の日に船窪小屋に行く予定でしたが、
新越まで来ていたので、頑張れば船窪まで行けないことは無い。
あとは体力と天候次第
・・・ということで針の木小屋までまずは行ってみます。

新越山荘を4時に出発。

写真好きAさんは既に小屋を出て鳴沢岳に向かっていました。
そのあとは針の木雪渓を下って立山に向かわれるとのこと。
健脚Bさんは、小屋で食事してから出るそうですが端から船窪まで向かわれるようです。


夜明けは5時少し前
ご来光までに山頂は無理かな・・・と思ってましたら
間に合ってしまいました。

既にAさんは三脚を構えて待ってます。
他のパーティーひと組も山頂で待機してました。
私も急いで三脚を伸ばし東に向かって構えます。

今日は霧はなく高曇りの空
その雲と地平線の隙間から日が差してきました。
天井を覆う雲が赤く染まって燃え立つようです。







そしてその光を浴びて反対側の剱・立山連峰も見事に染まり出しました。







「あっ! 虹!」と誰か叫び指さす方をよく見ると
別山の傍らに雲から梯子をおろしたような虹が輝いていました。







神々しい立山の姿






そして雄々しい剱岳の姿






これから向かう赤沢岳から針の木岳に延びる稜線
その向こうには薬師岳、水晶岳をはじめとする黒部源流の山々
針の木岳の左手には前穂高や大天井岳まで望めます。







そのさらに左手に蓮華岳、針の木雪渓
見渡す限り朝日に染まった峰々が連なっていました。






空を厚い雲が覆っているので、決して爽やかな朝というわけではないのですが
心動かされる風景を一同かみしめておりました。
・・・


朝日が演出したショーもほんの数分のことでした。
太陽が雲の中に隠れると景色は落ち着きを取り戻します。






さて、次のピークに向かいますか。





朝の稜線を快調に進みます。

振り返れば鳴沢岳は既にガスがかかり出しました。
鹿島槍はその上にだいぶ遠くなっています。







赤沢岳の山頂からは黒部湖が見下ろせます。













そして次のピークはスバリ岳、そして針の木岳






細く長く続く稜線をたどっていきます。
下りきったあたりから、針の木小屋発の縦走者とすれ違い始めました。

スバリ岳の登りにかかる鞍部はコマクサが群生してました。
既にこの稜線もガスに囲まれて遠望は利かなくなっています。
ここからの登りはちょっとしたアルバイトでしたが、
間もなく山頂へ到着。






わずかなガスの切れ間から黒部湖を見下ろす。






さて次のピーク、針の木岳まではもうすぐです。
荒涼とした灰色の岩の間をたどって進む。










そんな風景の中にも、小さな花は咲いています。














最後はこんな感じの登りで(上から見下ろしてます)
針の木の山頂へ。

前半戦を飾る立派な山なのですが、残念ながら展望はありません。
ただ静かに山頂にいることを味わうのみ。








・・・で早々に針の木小屋に向かって下り始めました。






こちら側は針の木雪渓に向かって大きく湾曲した地形。
その底はシナノキンバイをはじめ多くの花が咲いており、
先ほどまでの荒涼とした風景とは違って何か生命の温かみを感じさせます。






・・・とそこにライチョウの親子が現れました。






ちょっと嬉しい気分で快調に下ってゆきますと
もう針の木小屋です。







ここで泊まるには時間は未だまだ早い。
心配していた膝の調子もまずまず。
(山行直前に買ったミズノのサポーターがばっちり)
天気は良好とは言い難いですが、大きな崩れはなさそうです。


船窪小屋までコースタイムではあと5時間40分。
行っちゃいましょう!



続く



北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その2

2010-08-14 22:23:04 | 北アルプス
8月7日

今回は山小屋素泊まりの山行。
テント泊でもないのに、やたらと荷物は大きく重く、
出会った皆さん一様に不思議な顔をされていました

昨日の夕立は去り、夜中には満天の星空でしたが
出発した4時半ごろは灰色の空。
しかし暑い雲があるようには見えません。

小屋を出てテント場を通過、mapennaさんは既に山頂に向かわれたようです。

先行するパーティに追いついたころ
稜線を覆うガスが薄れて山頂が見えました。
これはもしかして頂上は晴天期待できるぞ





まずは布引山。ここは未だ霧の中。




そして霧のかかる山稜で、真横から強い朝日が当たれば・・・



出ました妖怪! ・・・演じているのは、もちろんtrekker-kであります。





このあたりからの稜線歩き、左を見れば常にこの影がついてきました。




高度を上げるにつれ、ガスのベールは薄くなってゆきます。









そしてついに、ご対面!!

剣、立山、ブロッケン







振り返れば、先ほど通過した布引のピークも頭を出した模様。







眩しいほどの朝日を浴びた東側の斜面と、ガスを噴き出しているかのような西側の斜面。

迫力あります。






昨日の雨の名残りをまとった花たちも目覚めたようで






鹿島槍南峰に到着
周囲は雲の海なのに、ここだけは頭一つ抜け出して日差しを受けていました。








そして目まぐるしい雲の流れが切れれば、剱岳の雄姿が望めます。







北側はわずかに五竜、白馬の一角が時あり姿を現すだけ
でもこのダイナミックな雲の海も見ごたえあります。






振り返れば、こちらも出ているのは布引までの稜線
北アルプス南方の峰々は雲の下です。






ちなみに鹿島槍北峰はガスが晴れることはありませんでした。


しばし頂上ですごしたのち引き返します。


冷池でザックを回収し爺ガ岳へ向かいます。
この途中で出会った男性の単独さん、石川県の人で
北アルプスは思い立てば直ぐに来られる身近な山だそうです。
何ともうらやましい!
赤岩の分岐から爺ヶ岳まで、色々な北アルプスのコースのお話をうかがいながら一緒に歩き、
良いペースメーカーになっていただきました。













やがて種池の小屋へと戻ってきました。
時折青空がのぞくものの、このあたりは雲の下。






こじんまりしてますが、これが種池






いよいよここから水晶小屋に至る稜線が私にとって初めてのルートです。
楽しみ~





種池を過ぎてすぐにこんな看板





ここは行き止まりの散歩道ですが、
このあたりから岩小屋沢岳まではいたるところにお花畑が広がる道でした。













その割に個別の花の写真が少ないのは・・・

風が強くてことごとくブレブレだったからです



まあ自分の目では楽しみつつ歩いて行くと、間もなく岩小屋沢岳。
ここも正面に剣、立山がそびえる絶好のポジションなんですがそちらは雲の中。






針の木方面から歩いてきた人たちとこのあたりですれ違います。




あとは尾根道を下って今夜の宿、新越小屋に到着です。









メニューを見るまでもなく缶ビールを選択です(笑)


食堂でまったりしていると、今日も夕方になるにつれ雲が切れてきました。


剱岳、別山出現!




白馬三山に清水岳出現







ということで、もう一度小屋を出て近くで花の撮影など・・・









きれいな夕焼けとはいきませんでしたが
今日は雨がないだけ良しとしましょう。





新越小屋は小さな小屋ですが、種池よりすいているかも
と思いましたが期待通りゆったり寝られました。

同じ部屋になったのは、関西から来たお二人組、
私が上記の花の写真を撮っているときに岩小屋沢岳から降りてきた
写真好きの単独さん(以下Aさん)
そして、なんとこの日、五竜山荘からここまで来たという
私よりも年配の健脚さん(以下Bさん)

Aさんとは翌日の朝の写真で、
Bさんとはこの後の長い縦走で度々
ご一緒させていただくことになります。

続く














北アルプス縦走2010年8月 鹿島槍~鏡平 その1

2010-08-13 20:34:51 | 北アルプス
2010年8月6日~12日

今年はたっぷりの夏季休暇が取れましたので、
がっちりと縦走行ってみましょうか?ということで北アルプスへ。

この広い山域、私にとってまだまだ未知のところはたくさんありますが、
主稜線上で特に気になっていたのが、種池から水晶小屋に至る裏銀座+α。
最後は槍ヶ岳で締めくくる予定でしたが
台風接近とのことで双六の先は断念

ということで今回歩いた行程は・・・

5日 ムーンライト信州で出発
6日 扇沢~冷池
7日 冷池~鹿島槍ヶ岳往復~新越小屋
8日 新越小屋~針の木岳~蓮華岳~船窪小屋
9日 船窪小屋~烏帽子小屋
10日 烏帽子小屋~野口五郎岳~水晶小屋~祖父岳~雲ノ平山荘
11日 雲ノ平山荘~双六小屋~鏡平山荘
12日 鏡平山荘~わさび平~新穂高


大きく分けて総括しますと

1.鹿島槍~蓮華岳
  お花畑と展望の変化に富んだ縦走路
 (私は今回必ずしも展望に十分には恵まれたわけではありませんが

2.蓮華の下り~烏帽子
  苦行・試練の道
  
3.烏帽子~雲の平
  これぞ裏銀座!雄大な稜線、大きなカールの底の残雪とお花畑を眺めながら歩く
  快適な縦走路

4.雲の平~わさび平
  雨の中、山の大きさを感じながらストイックに歩く
  (でも結構これが嫌いじゃなかったりして


てなことで本編行きます。


::::::::::


6日 扇沢に到着



アルペンルートのチケット売り場に並ぶ人たちを横目に、
準備を整えて柏原新道の入口へ向かいます。
鹿島槍目当てであれば車が便利なのでしょう。
柏原新道の入り口駐車場は結構埋まっていました。

登山口には仮設テントで登山届を出す案内所がありました。






はじめは整備の行き届いた森の道




着々と高度を稼いでゆきます。
でも夜行列車で出かけた初日、ザックがまだなじまない感じ。

所々のポイントにこうした黄色い案内がありました。
八ツ見ベンチとありますが




本日は八は雲の中

ただV字渓谷の向こうには安曇野の盆地が開けていました。




時折、視界が開けると扇沢のターミナルが見下ろせます。
遠方には針ノ木の雪渓も垣間見えます。




左手の谷間を越えた稜線上、雲に隠れて岩小屋沢岳
明日はあの上を歩いて行きます。






高度を上げるにつれ、ガスが濃くなってゆく
今日の展望はちょっと期待薄か・・・







しばらくすると、道は平たんになり主稜線が近づいていることを読み取れます。






さらに道は谷間を大きく回り込み雪渓を渡ります。
道を整備している方、ヘルメットをかぶって雪渓の上から見守っておられました。
ありがたいことです。





傍らに咲くシモツケソウ





最後の斜面をひと登りすると森林限界を出て種池の山荘が見えてきました。
残念ながらガスに囲まれ遠望はありませんが、お花畑の広がる気持ちのよい斜面です。






ここはちょうどチングルマが見ごろでした.









初日は大抵短めのプランにするので、種池で一泊しても良いと思っていましたが
今日はまだ時間も早く冷池まで行くことにします。





爺ヶ岳に向かうおおらかな稜線を登ってゆきます。







ところで・・・
登山口に入ったところから、お互いの休憩の度に抜きつ抜かれつの単独行の女性登山者がいらっしゃいまして、
スタイルは、今流行りの女性向けアウトドア雑誌から抜け出してきたような山ガールさんなのですが
大きなザックを背負って着実に進む様子はただ者でない感じ。

どちらからともなく声をかけてお話ししますと、
幕営で白馬まで縦走するとのこと。
(直前まで迷って結局小屋泊まりにしたtrekker-kでございます)

冷池までほぼ同時に歩かせていただきました。


前方の赤いザックがそのmepannaさん




やがて爺ヶ岳南峰





本当なら前方に鹿島槍、左手には剣立山連峰が眺められるはずなのですが展望はなし。
それでも青空と入道雲、夏のアルプスに来ていることだけは感じさせてくれます。






イワヒバリも出迎えてますし・・・






・・・で、次は中峰に向かいます。





南峰と中峰の間のコルにはコマクサも咲いていました。






さてここからは冷池に向かって下ってゆきます。
赤岩の分岐を過ぎると東側が大きくえぐれた鞍部に出て
小屋が見えてきました。






到着~!




小屋の手続きをして、外のベンチへ
テントを張って戻ってきたmepannnaさんと合流し、お待ちかねのビールタイム!
(これが無くっちゃね


キャンピングカーで全国の百名山巡りをされているという男性も加わって
色々と山のお話をしておりますと
次第に雲は晴れてきて周囲の山の姿が・・・


おおー、あれは布引に鹿島槍南峰!!
(そしてトンボの急降下)




双耳峰そろい踏み~!





背後には爺ヶ岳も・・・





今夜、冷池に泊まる人たちが皆さん広場に集まってきました。
ポーズを決めながら記念写真の撮り合い。
ガスに囲まれた一日だっただけに、とてもうれしいひと時でした。





しかし・・・




その後襲ってきた激しい雷雨
明日の天気が心配です。



続く


鹿島槍から槍を目指して・・・(速報)

2010-08-12 21:45:20 | 北アルプス
久しぶりの長い山旅から帰ってまいりました。


ここから・・・




あそこまで・・・




歩く予定でしたが、
台風接近の報に恐れをなして
双六から鏡平経由で降りてきました。

久しぶりの槍の穂に立てず残念でしたが、
どっぷり山に浸って今は満足です。


花もたくさん咲いてましたし
















真っ青な空もあれば






雨降る時もあり





妖怪にも出会い・・・





出会えた色々な人とも楽しくお話できました。


ぼちぼちとアップしていきます。



夏休み

2010-08-04 17:38:00 | その他

今年は、割と長めの休みを取ることが出来ました。
明日の晩に出発し、来週一週間は山にこもってます。
久しぶりの長めの縦走で体力が続くかちょっと心配ですが、無理せずゆっくり楽しんできます。
というわけでしばらく更新できないと思いますが、
帰ってからゆっくりご報告いたします。

それではまた!