2013年1月4日
今年の正月休みは4日を休むと結構長い。
私とカミさんの実家に顔を出した後、
どこかに出かけようと相談した結果、
私の山登りと、カミさん、娘のスキーを両立できる
浅間高峰方面に出かけることになった。
高峰高原ホテルが4日の晩あいていたので一泊二日の旅行となった。
朝6時に東京を出発、関越道は部分的に流れの悪いところはあったが
9時にはホテルの駐車場に入ることができた。
昼間はカミさんと娘はアサマ2000パークスキー場へ
私はスノーシューをはいて水ノ塔山へ
水ノ塔は一昨年とその前、篭ノ登は昨年とこの方面には毎年のように歩きに来ている。
比較的晴天率が高く、雪も適度に深くてサラサラでスノーシューで歩くにはちょうど良い。
何せアルプスや八ヶ岳、上信越の山に囲まれていて展望が最高なのがポイント高い。
前に水ノ塔に登った時は篭ノ登までつなげるつもりが、
水ノ塔の山頂から先が雪が深くて遅々として先に進めず断念した。
今回はつなげて歩くぞ。
本日は稜線上の風が強く、雲が流れている。
北から西側の山は雲に隠れて見えない。
上信越や北アルプスは相当荒れているんだろうな。
午後に向けて治まっていく見込みであるが、歩き始めはきつかった。
先行者のトレースは残っていたが、強風で埋まっている箇所が多い。
木々を飾る霧氷がきれい。
この雰囲気を味わいに来ているようなもの。
高峯への分岐を過ぎて斜面を下りだすと目指す水ノ塔が見えてきた。
山頂にまとわる雲の流れが速い。
高峯温泉の前に出ると雪だるまが迎えてくれた。
いつもの通りスキー場のわきの尾根を登っていく。
一旦鞍部に降りると、水ノ塔山頂から篭ノ登への稜線が見渡せる。
今日のコンディションはどんなもんだろうか。
少なくとも風は強いだろう。
雪の斜面を快調に登っていく。
いつもは樹林帯に入ったあたりでかなりのラッセルになるのであるが。
今日は、はっきりしたトレースができていたので、省エネで登れた。
山頂が見えてきた。かなり傾斜が急になってくる。
振り返れば浅間山外輪山が見える。黒斑山、蛇骨岳のあたり。
ひと頑張りで山頂に出た。
気温が低く風が強い。
私は南方出身のためか、かなり汗かきで
こんな日でも登りでは汗がにじんでしまう。
今日はかなりセーブして歩いたつもりなのだが
風に当たると体が冷えて仕方がない。
羊羹とチョコバーを口にして、魔法瓶の熱いお湯を飲んだらすぐに出発
・・・とその前に頂上にいることをカミさんに電話で伝える。
調度どこかのロッジで休憩中だったらしくすぐに電話に出た。
スキー場は空いているので、順調に数をこなしているようだ。
さて篭ノ登の方向を見ると、白い雲が北側から流れてきており山頂が見え隠れしている。
あちらの山頂は周囲に気もなくまさに吹きさらし。なんだか不安な様相である。
水ノ塔山頂の北側にまわって樹林帯の中を下る。
北側の斜面に出たところでいつもなら四阿山や草津白根山などがよく見えるのだが
今日は全く展望無し。
さてルートのほうは今日は先行者のトレースがわずかに残っていた。
一昨年はトレースのないところに飛び込んでいったのだが
今日は少しは楽になりそう。
水ノ塔を振り返る。
樹林に入ったり出たりしながら進む。
ところどころ樹林の中の登りでサラサラの雪が吹き溜まりになっており
さすがのスノーシューでもしんどい。
ストックの手ごたえもないので、雪の中でおぼれているようだ。
それでも何とか突き抜けると、露出した個所は風で雪が飛ばされていて割と歩きやすい。
ただし稜線の左側は切れ落ちているので慎重に進む。
雪庇は出ていないし、トレースもあるので心強い。
小さなアップダウンを繰り返し、次第に東篭ノ登の山頂が近づいてきた。
ここの樹林の登りで、再び深雪と格闘。結構しんどかった。
ようやく樹林帯が切れて先が見えてきた。
山頂に飛び出した!
思った通り風が強い。
何とか周囲を見渡しながら写真を撮る。
西篭ノ塔の方向
こちらは水ノ塔への稜線。
浅間山方面。今日は浅間のてっぺんは隠れている。
とにかく長居できる雰囲気ではない。
腹は減っているけど休憩は下ってからにしよう。
岩が露出した斜面を下り南側に入ると、だいぶ穏やかになってきた。
周囲のモンスターたちを見まわす余裕も出てくる。
森の中を駆け下りていく
振り返れば左には篭ノ登、右手遠くに水ノ塔
林道に出るとほっと一息。
ザックを下してチョコケーキとコーヒーを味わった。
あとはタラタラと林道を歩いていけば高峯温泉に帰り着く。
それなりに奮闘して疲れているが、ここもトレースがあってラッキー。
富士山も見えている。
午前中は奥秩父のあたりも雲が出ていたのだが、だいぶ回復してきたのだろう。
もう一度林道から、今日歩いた山を見上げる。
標高差こそ大したことはないのだが、
やっぱり雪山は手ごわい。
50代の単独行おじさんとしてはこの辺がちょうどよいところ。
林道を歩き、いくつか尾根を回り込むと八ヶ岳も見えてきた。
高峯温泉についたところで4時ぐらい。
カミさんに電話すると調度向こうもホテルに戻るところのようだ。
こちらはまだ距離があるけれど、
あとはスキー場の中の雪上車ルートをたどっていけばよい。
さすがにもう一度高峯に登り返す元気はなかった。
赤みがかった日差しの中に浮かぶ水ノ塔、篭ノ登。
そして前方には黒斑山
カミさんと娘はあったかいホテルの部屋ですでにまったりしていた。
窓からは夕暮れ時の奥秩父連峰と富士山が眺められる。
アウトドア嫌い(スキー以外)の我が家の女性陣も
この夕暮れ時の風景に感激の様子。
でも「明日は少し雪の中を歩いてみる?」というのには乗ってこないんだな~。
なかなか充実した一日に大満足。
続く