富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

「宏池会(岸田派)」の役割

2019年05月19日 | Weblog

次期総裁の候補と目されながら、岸田氏のインパクトは弱い。それは、岸田氏の個人のパーソナリティからくる要素もあるかもしれない。ただ、保守本流の一角、旧大蔵官僚のエリート集団に根をもつ「宏池会」が、総裁派閥の位置から外れ、本流のなかの傍流に位置するのは、やはり、財務省が仕切る日本政治の限界というよりも、日本経済の仕切りにおいて、隠しきれない「大失政」の跡を引きずっているからだ。また、裏面で、アメリカにも、中国にも、特に強いというわけではない。いよいよ以て、日本はTOYOTAの主導権が全面化し、経済の土台が「中京化」してきた現在、官僚の中核は、財務省よりも経済産業省に移り切ったとみた方が良い。このようにみると、保守本流には、元の「宏池会」への大連合が生まれても、岸田氏の個性の限界からも、「宏池会」は構造的に主流にはなり切れない、とみておいた方がよい。なぜ、このような分野のことを論じるのかというと、富山県政界は、あまりにも、総裁派閥の「勝ち馬投票券」を放棄してきたからだ。松村謙三さんも、敗者である。保険つなぎとして、岸田派もあるといえるが、呉西では石破派が多数を制し、明治以来、呉西は外れ馬券を選ぶのが得意である。だがら、呉東は保険つなぎのため、体質が合わないのに保守本流に合わせてきた。富山県は、中央政界へのパイプを必要としない、と言い切れるほどには、オリジナルな産業基盤は、まだまだ弱い。ここは、安倍総理の後任には、安倍さんの亜流の政権が生まれるとみておいたほうがよい。大失政で、国民から孤立して退陣するのではなく、うまく後継の内閣を組織する余裕がある。すると、清和会に属する田畑議員を盛り立てるという長期戦略と、参議院の野上議員の参議院枠の閣僚まちの短期戦略がポイントとなる。しかし、なんでもいうが、呉西は、札の使い方がまるでダメ。政治における正義は、地域への国民総所得の再分配の切符を手に入れることにあるという「政友会」と地域との関係を恥じらいもなく進めることである。【写真は、盛岡市、原敬の胸像】


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富大入試の難化と、富山県立高校からの壁

2019年05月19日 | Weblog

富山県の県立高校の進学地図のなかで、富山大学は第2志望、第3志望として、受かっても辞退する空気があった。ところが、首都圏の有名大学が軒並みに、倍率が下がったが、すべて難関校に転じ、さらに、定員を上回る合格者を絞り込みだした。そうすると、その余波が、金沢大学、新潟大学、富山大学に及びだした。したがって、富山県立の高校から、過去の実績では、7名、人文学部を受験させると、ほぼ全員の合格が期待できた。それになのに、高校の進路指導の教諭が読み間違い、全員不合格となったのが典型的な事例である。最近、育英という受験サポートの企業があるが、片山学園の経営に力点を移し、国立受験では、東進が躍進し、育英には限界がきている。その結果、県立高校の進路状況は、富山県の全体が劣化している。そうして、富山大学の入学者にしめる県内大学の比率は低下し、名古屋圏からの進学者をより多く受け入れている。<受験指導の技術劣化>、これが低下している。基本は、片山さんが悪いようだが、そうではなく、受験数学、受験化学、受験生物・・・こうした分野の名人級の高校教員が劣化し、時代遅れになったためである。こうした特殊技術者が、模擬試験、学力試験の面で、片山学園と提携し、技術料をえる仕組みで、富山の教育の裏部隊を回してきたが、「東進」に大きく後れをとった。あけすけに言うと、勝ち組の「東進」とか、有力筋の東大進学に強い「○○会」の裏サポートに切り替え、片山を見切ることである。受験界は、東大が軸というのは、日本の決まり事である。かって、富山が受験界で栄えたのは、南日恒太朗の受験英語が天下を制したからである。イラストは、富大の最高峰、杉谷キャンパス、医学部、薬学部では、看護を除き、富山県内の合格者は極めて少ない。それで、富山枠まであり、絶滅危惧種となっているのが富山県立高校の現況である。


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