富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

77歳の老人の回顧:一体、二芸、三学

2019年05月04日 | Weblog

喜寿となり、若い方のために間違いのない生き方を語っておきたい。それは、「論語」の孔子のコトバに従い、倹約質素であれば人生、転落することはない、という教訓です。それは、平成の時代に生まれた方々には、不要の説教です。皆さんは、すでにそうなさっています。所有価値よりも、利用価値、期間限定の使用権にのみ対価を払うという観念です。では、「一体、二芸、三学」とは?「一体」とは、体力づくりです。私は乱視なので、球技が苦手、それで中学時代に中距離のランナーの練習をしていました。そのお陰で大腿の筋が発達し、自転車を楽しむことができます。第二の「二芸」は、二流で良いから音楽か、絵画など、美にかかわる芸術の趣味に関わること。写真でもよい。第三は、「三学」とは、「産学」と言い換えます。生産性のある学識です。使える学識です。職業を支える専門知識といえば正解でしょう。その起点は、孔子の説くように、15歳に原点があります。「志学」の年齢にあたり、他人に比べ、必ず何か優位の素養があります。僕の場合、社会科であり、商業の貸借対照表でした。当時、公立中学では、職業科という科目があり、商業を学びました。昭和20年代の話です。先行投資、在庫の積み上げと放出の意義がほぼ分かっていたので、研究者の道を選んだ時に、研究の戦略課題を踏まえ、原料確保=原史料の入手、読解=仕掛け在庫、・・・論文公刊=商品化という経営管理を行いました。生涯60本の論文を書きましたが、年間の平均打数は、1+2分の1です。40年で60本。2分の1というのは、内野安打の崩れみたいな駄作もありますから。「アダム・スミスの中国経済論」という論文と、「科挙体制の崩壊」、「孫文のアメリカとの共生志向」などは、学界の定説を覆し、現代に影響を及ぼした仕事です。これは、神戸大学で薫陶をうけた賜物で、仮に、より上位の大学に進学していたら、柔軟な頭で、時代が必要とする論文は提供できなかったと思います。多様性の時代と言われますが、まずは体育、次に芸術、最後に中三のときに、ここは自分が天才かと過信できそうな学習分野の自覚です。万遍なく出来る秀才では、学者としては成功しません。純資産も流動過程のなかで、生きた資産でないと長期繰り越しの資産にはなりません。経営学こそ、総合的な科学の支柱です。政治学、経済学は主観の塊です。貸借対照表を自己に当てはめ、知識の流動資産性を追求すること、それが「産学」の意味です。

 


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77歳の老人の回顧:一体、二芸、三学

2019年05月04日 | Weblog

喜寿となり、若い方の間違いのない生き方を語っておきたい。それは、「論語」の孔子のコトバに従い、倹約質素であれば人生、転落することはない、という教訓です。それは、平成の時代に生まれた方々には、不要の説教です。皆さんは、すでにそうなさっています。所有価値よりも、利用価値、期間限定の使用権にのみ対価を払うという観念です。では、「一体、二芸、三学」とは?「一体」とは、体力づくりです。乱視なので、球技が苦手なので、中学時代に中距離のランナーの練習をしていました。そのお陰で大腿の筋が発達し、自転車を楽しむことができます。第二の「二芸」は、二流で良いから音楽か、絵画など、美にかかわる芸術の趣味に関わること。写真でもよい。第三は、「三学」とは、「産学」と言い換えます。生産性のある学識です。使える学識です。職業を支える専門知識といえば正解でしょう。その起点は、孔子の説くように、15歳に原点があります。「志学」の年齢にあたり、他人に比べ、必ず優位の素養があります。僕の場合、社会科であり、商業の貸借対照表でした。当時、公立中学では、職業科という科目があり、商業を学びました。昭和20年代の話です。先行投資、在庫の積み上げと放出の意義がほぼ分かっていたので、研究者の道を選んだ時に、研究の戦略課題を踏まえ、原料確保=原史料の入手、読解=仕掛け在庫、・・・論文公刊=商品化という経営管理を行いました。生涯60本の論文を書きましたが、年間の平均打数は、1+2分の1です。40年で60本。2分の1というのは、内野安打の崩れみたいな駄作もありますから。「アダム・スミスの中国経済論」という論文と、「科挙体制の崩壊」、「孫文のアメリカとの共生志向」などは、学界の定説を覆し、現代に影響を及ぼした仕事です。これは、神戸大学で薫陶をうけた賜物で、仮に、より上位の大学に進学していたら、柔軟な頭で、時代が必要とする論文は提供できなかったと思います。多様性の時代と言われますが、まずは体育、次に芸術、最後に中三のときに、ここは自分が天才かと過信できそうな学習分野の自覚です。万遍なく出来る秀才では、学者としては成功しません。純資産も流動過程のなかで、生きた資産でないと長期繰り越しの資産にはなりません。経営学こそ、総合的な科学の支柱です。政治学、経済学は主観の塊です。貸借対照表を自己に当てはめ、知識の流動資産性を追求すること、それが「産学」の意味です。

 


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