空は まだ 荒れていそうな 雲ですが、 風は 昼を前にして 凪ぎました。
網なおし(網の取替え)をするという
ベタは 何とか 出来ましたが 別々に 柵に その網を張ることになりました。
私は ずっと南の漁場に行きました。
手縄を解くのは 何とかできましたが 手縄を結ぼうとすると うねりで 1メートルぐらい
勝手に沖に揺らされて すぐに再び元の場所に 揺り戻されます。
その間は 手縄を持ったまま なすがままで 止まった瞬間を見計らって 大急ぎで結びます。
大体 通常の倍ぐらいの時間をかけて 受け持ちを終えました。
さあ 防御網を張って 帰ろう と 舟の面に立って 防御網の端糸を持って 柵に結ぼうとしたところ
うねりで 舟は 1メートルほど 岸側に勝手に動きました。
なんと 私の身体は 柵に残されたまま 足元に船はありません。
幸い 背丈は 海面より上でしたので 舟を手繰り寄せて 下駄を履いて 舟に乗り込みました。
くわばら くわばら
海水は つめたいな