鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

雪ねぶり、亀鳴く

2012-02-22 05:25:33 | 写真短歌・写真俳句

雪ねぶり郷は眠りの覚めやらず

(ゆねぶりさとはねむりのさめやらず)

ツィッターの「雪ねぶり」という季題で詠みました。

雪解けの頃、地面に立つ靄(もや)を、

信州・越後地方ではこう呼ぶそうです。

写真は、2010年1月、福井県南越前町の

「板取の関跡」で撮ったものです。

 

亀鳴くや民の声なき声数多

(かめなくやたみのこえなきこえあまた)

 これも、ツィッターの「亀なく」の季題で詠みました。

写真は、昨年10月、大阪の四天王寺で撮ったものです。

 

投稿句有難うございました。

あっさりと焼いて醤油の春子かな  よしさん

 

2月11日~20の、ツィッターでつぶやいた句をまとめました。

                (一部削除  一部推敲)

地虫出づ昔喝采浴びし人            セシウム禍知るや地虫の穴を出づ

地虫出づいまだ瓦礫に埋もる街         絶えしこと数多なるかな地虫出づ

二月やひねもすのらりくらりゐて        フリーズの心解きて二月かな

建国日国策いまだ定まらず           料峭や底なきデフレスパイラル

料峭や原発依存の片思ひ            峠路を越えて越前菜の花忌

菜の花忌人の絶えたる山河かな         少年の無口となりぬ鮒巣立ち

鮒巣立ち近江土産とならむべく         鶯餅記憶にあらず貧しかり

鶯餅もうすぐ声も聞こえそで          鶯餅茶飲み話の咲きにけり

鶯餅包み包まれ睦まじき            歌姫の永久の旅立ち鮒巣立ち

繕へどなほ綻びて春の愁            雪ねぶり郷は眠りの覚めやらず

雪ねぶり裾より四方の明けにけり        雪ねぶり底の瀬音のいや増せり

白魚の指もふしくれ刻みけり          白魚の如く少女の弾けけり

磯竈老えど婆たちかしましく          磯竈弾む話題の過去未来            

磯竈初恋話なんぞして             歴史巡り大阪市長の踏絵かな          

ゆるぎなき信条あらず踏絵見る         幾百の辛酸見たる踏絵かな

蚕卵紙かくて世界の真央となり         夜の更けて餌食む音や蚕卵紙

婆さんの糸採る手業蚕卵紙           蚕卵紙洋の東西結びけり

山里の深き人情種の芋             種の芋生命(いのち)宿して眠るかな

少子化の里に眠りて種の芋           亀鳴くや民の声なき声数多

忍ぶれど色に出にけり亀鳴く夜         人生に多き屈託亀鳴きぬ

春浅し河野の海の若き潮            野仏の眠る陽だまり春浅し

パソコンに屈託ありや春浅し          貝寄せや高田の松の故地あたり

貝寄せや大腸憩室暴れだし           藪椿お里(おくに)訛の少女かな

ゆきちやんの赤きほつぺや藪椿         雁風呂や生命(いのち)貰ひて今を生く

現世は仮の止まり木雁の風呂          放棄田の増えし故郷や田螺和

田螺和苦労話のぽつぽつと           田螺和田に汗したる昔あり

辿り入る深き山田や田螺和           君佇てば菜の花てふと化しにけり菜の花のてふと化し舞ふ湖風かな

 

 

 

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