トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のトンボ「まだ日陰に居るオオアオイトトンボ」

2022-09-29 | 小父のお隣さん
 水路を付け替え補修していたら動くのが見えた。背景に紛れて見つけにくかったのだがオオアオイトトンボだった。種の判定や確定は苦手な小生でも「翅を開いて止まるイトトンボ」であるからオオアオイトトンボと言い切れるのであった。初夏に発生し師走の中頃まで姿を見せてくれるトンボなのだが9月末ではまだ日陰に居る。日当たりの良い場所で見られるようになるには10月後半まで待たねばならない。

 一昔も前なのだがトンボ池の法面に植えたマユミの枝に多くのカップルが集まり産卵していた時がある。その樹は既に枯れてしまったから産卵樹を失った格好になるけれど頭上のヤナギの枝にでも産卵しているのだろうか。久しく産卵は見ていないトンボだ。

           

遅かりし由良之助・・・

2022-09-29 | 水辺環境の保全
 台風15号のもたらした結果、取水地の復旧は済んだが断水のままである。早急な送水を実現せなばならないのだが棚田部の湛水復活も急がないとギンヤンマの飛翔期が終わる。とは言え湛水復旧出来たとしてもギンヤンマの飛来産卵は未知数な時期に入っている。それでも断水復旧より湛水復旧を急いだ訳は「1日足りとは言え産卵機会があれば◎」なのだ。不確かな期待に依存するしかないのが現実である。破壊するのは容易でも元通りにするには長い時間と手間暇を要する。

 オーバーフロー部の復旧  ➡   湛水成った

 前日に破壊された堰(オーバーフロー部)を直し、直したとはいえ崩壊された基盤までは復旧できない。土嚢を積んで緊急対応である。時間に余裕が出来た頃合いに基盤部から設え直しする。
 見た目だけだがとりあえず湛水は出来た。水稲が茂っていた時分に水稲の中に埋もれていたコナギやチゴザサは稲刈り後の田に残っている。まずはこれを取り除かないと来季は更に目も当てられない手太楽になりかねない。

 四本鍬を打ち込み摺動させてチゴザサは根株もろとも抜き取り引き上げて堤の上端幅の拡幅に用いる。コナギは一株づつ抜き取るしかない。日陰は涼やかでも日向に出ると汗が噴き出る陽気だ。とは言え耳に届くのはツクツクボウシの鳴き声だけで他の蝉は既に鳴き声すら無くなった。9月も終盤ともなれば草叢の鳴き声にとってかわられる。日中からコオロギの鳴き声が心地よいけれど抜き取り引きずり踏み込む作業は汗びっしょりになる。

 それでも残り僅かになったギンヤンマの出現期を信じて棚田部の環境復旧に泥水を浴びたのだった。例え1匹でも産卵にこぎつけてくれれば来季に数匹は親に成れるはずだ。それを信じるから泥まみれの作業でも救われるのである。

 ➡ 

 水面を観じると左右の水位差分かる。春先にトンボで地ならしを施したから水位は等々に近くて良いはずなのだが堰を崩した結果の底泥の流出が水位の差になって現れた。現状これで困る事は無いけれど泥の層が減る事は生物層の豊かさを減じる結果になるだろう。目に見えたり数値に現れる事でも無いのだが経験値からは断言できる。
 主君の切腹に間に合わなかった事と同じようにギンヤンマの産卵期をふいにしてしまった後悔・・・。こう言う事は「一期一作」「一期一会」なのである。
 今回、水域を切腹させてしまった張本人は恥ずかしながら小生なので、これに懲りて来期以降の稲作は関与させない。水域の環境保全と土用干しや作業のために水や泥を抜かれる行為は環境保全・生物保全に逆行する以外の何物でもなかった。

               水面見えればトンボ還りてすぐ打産