トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

雨の日の手慰み

2018-07-08 | 今日は真面目に
 7号台風の影響で家に雪隠詰め状態である。1日程度なら快適な休息日だが「土方を殺すに刃物は要らぬ、雨の三日も降れば良い」とのざれ唄に在る様に退屈この上ない日々ともなる。
 フイールドに入れあげて庭も室内もお化け屋敷、ゴミ屋敷状態に近いが雨の日では草取りも出来ない。
 おもちゃ作りも切羽詰まらなくては身体は動かないしで、手慰みとして絞り出したのが衣服のリフォームだった。繕い物とは言え手を出すにはそれなりの覚悟が必要で、アイロンや台、ミシンやお針箱などを引っ張り出さねばならぬ。
 今回はジーンズの膝の繕いとオーバーオールの補修を行った。ジーンズは右膝が切れてしまい穿き難い。最近はわざわざ切り裂いて穿くのがお洒落のようだけれど実用には程遠いお洒落である。
 オーバーオールは右肩紐がすぐ外れてしまいうっとおしい事この上もない作業着となっていたのだ。

 ヘルニアのOPをしてからズボンのバンドに不快感があり、更に水筒や救急キット、蚊取り線香を付けたベルトを装着するといっそう不快になる。せめてズボンだけでもベルト無しにしたくてオーバーオールにしたのだった。
 オーバーオールの肩紐、背の部分の形を詰め、紐が広がらないようにゴムベルトを途中に付けた。これで肩甲骨上端のあたりで寄せてくれるから作業中に肩紐が外れてしまう不愉快は無くなるだろう。
 肩紐取り付け部の修正   ➡   肩紐外れ防止のゴム紐取り付け

 ジーンズはサイドの縫い目を切り解きミシンが使えるように展開させ裏布で補強と摺り切れた部分の補修をする。擦り切れの徴候も無い左側も「おっつけ擦り切れが顕在化するだろう」と同じ裏布をあて補強して終了。
 雨の日の手慰みとしても半日だけで終わってしまった。「手慰み」の用法が正しいかどうか不安だったから辞書に当たる。「手すさび」の記憶は曖昧で「ばくち」は何となく記憶にあった。
 結論から言えば「手慰み」より「手すさび」の方が表現としては正確と言えるが、童話の中の服飾はお洒落でなくてはならぬ。特に爺婆が黒っぽい服装は頂けないし危険だ。
 まあ、どっちにしろ、いい歳こいて繕い物など、今日日行う人など変人の部類で笑い者だが、由緒正しい水飲み百姓の生まれで育ちでは子どもの頃からの習い性になる…。
          裏側に補強の当て布   ➡    補修終了
 膝が当たる部分が二重になり穿き難くなるかと思っていたが窮屈さも滑りにくさも感じられず、我が腕のプロフィッショナルを実感した次第…。
 これで「爺さんは山へ草刈りにオーバーオールで、ジイジは絵本を買いにジーンズで…」と新童話が完成する。高齢者には「日日是好日」が一番なのである。「ネチネチこの口実」は頂けない…。