竹林内で除竹作業をしていると、靴に切り残しが多々あたる。明らかに視認できる長さは従前に地際で切り離し、危険の排除に努めているが、竹の落葉に隠れた数センチの切り残しは、感知した時に切り取るしかない。これが結構な数になる。
この見えない数センチは、つまづく原因になるし、打ち所によっては大怪我をする長さでもある。このような隠れた切り株は古いものが多く、ほとんどが不特定多数の採竹者が残した物だ。不思議なことに新しい切り残しは乱杭状態で、この高さの物は全く無い。
ある意味、これくらいの長さで切り取ってくれたのは「良心的」と言えなくもないけれど、歩き慣れた大人ならまだしも、幼児にはとても危険な存在に間違いはない。景観林として維持管理していたこの竹林は、後始末が出来ないだけでなく、危険を再生産していく採竹者が絶えないから、結局は更地にするしかなくなった。
竹の猛威や弊害は周知される事も多くなったが、結局は人為的に荒廃を作り出した結果に過ぎない。手入れの行き届いた竹林は気持ちの良い所である。