バードマンズBAR改~むしろトリ

映画、音楽、アニメ、漫画、女優など興味あることについてつぶやきます。

長谷川健一 「凍る炎」 「星霜」

2007-11-27 18:49:13 | CD


 タ〇ー・レコードがポイント2倍セールをやっていたので、べつに買う当てもないのですが足を運びます。とりあえず試聴できるものでも聴いてみるかと思い、聴いて回っていると目に留まったのがこれです。「ふちがみとふなと」の船戸博史氏プロデュースとあったので興味をもったのです。そして「星霜」の一曲目の「やまいとオレンジ」のイントロを聴いたとたん・・・・やられました。船戸氏の重厚なコントラバスで始まるイントロで打ちのめされ、長谷川健一氏のボーカルがかぶって来るころにはもう購入決定の文字が頭の中に。たぶん現時点で今年購入したCDの中でベスト1になるのではないかと思います。素晴らしいの一言に尽きます。彼のボーカルを聴いて真っ先に思い浮かべたのは宇多田ヒカル。全く関係のないように思えますが、彼女のボーカルを聴いているとナチュラルに声が震えるところがあるのです。ヒッキーの場合は時々ですが、彼はほぼ全編に渡って揺らいでいます。音程が不安定とか弱々しいとかじゃなく、1/f 揺らぎのように揺らいでいるのです。歌い方も声を張り上げるようなこともなく淡々としているのですが、弱弱しさどころか逆に力強さを感じます。これはおそらく天性のものだろうと思います。
 基本的に弾き語りスタイルですが、最小限のバンドスタイルでもやっています。歌詞も奥深い。CDの帯には「京都に住む音楽好きならば、誰もが長谷川健一の歌の凄みを知っているだろう」とありますが・・・・全く知りませんでした。まぁライブハウスとかいかないし~・・・
  良い物を聴いたり観たりすることが自分の創作活動の活力の源になります。普通は美しい景色や自然の伊吹などを感じて創作意欲が沸くものだと思いますが、自分の場合は、人間の作り出したもの=良い映画を観た時とか良い音楽を聴いたときに、創作意欲がかきたてられることが多いのです。特に最近は音楽の恩恵をこうむっています。自分にも何か人の心を動かせるようなものが作り出せるのではないか(または作り出したい)という錯覚と思い込みを増長させる働きがあるようです。この思い込みが死ぬまで持続できればいいのですが、たまに我に返って空っぽの自分に幻滅することもしばしば。そう言う時に素晴らしい作品に出会うことが出来るのは幸せなことだと思います。

   幸せのすぐそばで目をそらしたのは何故

   君はまた後ろめたい恋をしてでも前へと進む

   この身は壊れ果ててすべてはなくなっても 

   このうたは灯りのように誰かを守って夜空は流れてゆく

                   長谷川健一「空の色」より抜粋

 

 

 

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