は・な・し・の・種

話の種のつきるまで・・・

明けない夜

2013-05-16 | 暮らし

 人はつねに 苦しみや 悲しみの中にいる人に
降り止まない雨はない とか 明けない夜はない と 言う
けれど そんなときいつも 私は こころのなかで思っている
 それはちがうのよ・・・ 誰の人生にも ほんとうは一度だけ
 明けない夜がやってくるのよ と
そしてそのとおり 雨は止まなくて
            夜は明けなくて 
 待っていたけれど その方は 元気に帰られることは無かった

お別れの式に参列して 一人帰宅した
お昼を取りながら ぼんやり・・・ ずっと・・・ 庭を眺めていた

人生の半分以上をこの町で過ごし 数え切れない人と知り合った
そして 同好のお仲間としても 沢山の時を過ごした
人の中にいていやな事もあったけれど 思い直して楽しめたのも又 人 で有って
そして そんな人の中に有って 身を正して生きて来れた
 中でも 親しく身近にいてくれる人の幾人かは
身内のだれよりも 私のことを解ってくれている  と思っている
誰に組み込まれたわけでもない 偶然の人の繋がり・・・
過ぎてきた日々に比べ  この先有る時は何分の一でしかない 位は解っている
だから 私に 明けない夜 がやって来たとき 後悔しない為に
‘今 言っておくね いろいろたのしかったわ ありがとう’  なんて笑いあったりしている

幾人かは もう二度と逢えない  何かの折の思いにふっと重なるときがある
「かかわりの有った人の記憶の中にある限りは ある意味その人は生きている」
と言う言葉を信じている

だから・・・ 出来るだけ私たちは 物忘れ病* に なってはいけない  ガンバロウ