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今日の筆洗

2021年03月30日 | Weblog
 江戸末期の浮世絵師、歌川国芳の作品に「正札附(しょうふだつき)現金男」と銘打ったシリーズがある。歌舞伎や講談でおなじみの幡随院(ばんずいいん)長兵衛や野晒(のざらし)悟助が描かれているが、はて「正札附現金男」とは▼「現金男」と今、聞けば、お金で態度を変えるお調子者が浮かぶが、おそらく、「掛け値なし」のシャレだろう。「正札附」とは掛け値のない適正な価格を表示する札で、本物の男だての人物という意味になる。<現金、正札附、掛け値なし>で繁盛した越後屋の新商法とも関係があるか▼四月からは分かりやすい「正札」となる。商品やサービスの価格表示。四月一日以降、税込みの価格を示すことが義務づけられるそうだ▼本体価格千円、消費税が百円の商品ならこれまでは「千円プラス税」という表示が認められていたが、一日からは「千百円」と総額を示さなければならない▼値段が上がったように見え、商いに影響が出ると心配する声は分かるが、消費者としては実際に支払う金額をきちんと示してもらった方が分かりやすい。本体価格と混同し、支払った後でレシートを不信の目で見返すようなことも減るだろう▼少々ややこしいが、本体価格も合わせて表示できるそうだ。本体価格は大きく、総額は小さく表示されることもあるか。注意が必要で、幡随院長兵衛のせりふを借りれば、購入前に「おわけえのお待ちなせえやし」である。

 


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