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今日の筆洗

2020年06月25日 | Weblog
 「結婚をしたら、半分目を閉じよ」。米国にそんな意味の格言があるそうだ。じっくりと相手を観察し、長所、短所を見極める必要はあるが、結ばれたならば、多少の欠点を見過ごすほうが、うまくいくという心得である▼国と国の同盟関係は、結婚に例えられることがある。多少の難を気にしていては、うまくいかない一面は、格言に通じていようか。改定日米安全保障条約は発効から六十年を迎えた。日米同盟はダイヤモンド婚式の年らしいが、思わず刮目(かつもく)するような、伴侶ならぬトランプ大統領の言動である▼米国内外で話題のボルトン前大統領補佐官の回顧録によれば、トランプ氏は防衛費の分担金として、現在の四倍以上の巨額を日本側に求めたという▼米軍撤退で脅せば交渉が有利になる、北朝鮮のミサイル実験は交渉にとって都合がいい、という趣旨のことも言ってきたそうだ。困っているのに、付け込もうということだろう。巨額の要求といい、長年連れ添ってきた相手に対して、見過ごすことのできない姿勢ではないか▼日本の負担が小さすぎると、前回大統領選の時から主張するトランプ氏である。これまでは見ぬふりをするのがよかったのかもしれないが、再選がかかる選挙を控えて、強硬な姿勢は増す可能性がある▼安倍首相とは蜜月といわれる。英語でハネムーンであるが、よく観察したほうがよさそうだ。