とどこの徒然

はじめまして

老いても姉弟

2011年04月18日 23時05分48秒 | 日記
ピンポンピンポン…玄関の戸は開くのですがだ~れも出てこない。久しぶりに訪ねた主人の姉の家です。田舎の家は広いから。
玄関には履物がずらり。姉さん(ばーちゃん)の靴もきちんと揃えてある。在宅間違いなし。
「こんにちわ~」と声を掛けながらそっと奥へ進んで行くとベッドに腰掛けている姉さんが見える。「姉さん小松や」と声を掛け、今度は慌てて玄関へ。玄関で待っていた主人の靴を脱がせていると杖を突きつつ姉さんが玄関へ。お互いホッ!としながらのご対面。とても嬉しそうな姉でした。

私を交えて座る事の出来ない三人はキッチンのテーブルを囲んでお話しです。すっかり耳の遠くなった姉はテレビも娘の声も聴き辛い。娘(内娘)は大事な話以外2度聞き直すと話してくれない。一緒に居ても寂しいもんや」と。年寄りの決まり文句でした。
お互い気にかけながら耳が遠くて電話が出来ないのです。

週3日デーサービスに通っている姉さんは「お前も週1回でも行けばネーさん(女房)も助かるのに」なーんてさすが姉、弟を諭すのです。弟の一番イヤな話です。弟は話題をそらし「エエ顔色しとるわ」と姉の色艶のいい顔を褒めるのです。「そうや、きちんと3度の食事とおやつも用意してくれるし有り難い事や」と内娘に感謝する事も忘れない。ボケなんで微塵も無い姉さんにあやかりたいものです。

内孫も外孫も優しくしてくれると喜ぶ88歳。今度二人の娘が米寿の祝いをしてくれるとか… 年老いた姉と弟、お互い話は尽きませんが寒くなり帰って来たのです。

帰り道辰口のしだれ桜の並木道を通り上機嫌の主人でした。