「綯(ない)交ぜにした」
という言葉を見て、
実はこの「ない」とは違うのですが、
昨日の朝日新聞の「ことばサプリ」という、
コラムを思い出しました。
「せわしない」は、
まさに忙(せわ)しい、のです。
ないは否定ではなく、
意味を強調する接尾語なのであります。
「はしたない」も、
「半端(はした)ない」のであり、
とってもみっともないのであります。
また「まんべんに」も「まんべんなく」も、
万遍にあまねく照らすことなのであります。
「せつない」「ぎこちない」「あどけない」
も同じです。
さすれば、
「あざとい」「あざとしい」の強調として、
「あざとない」はどうなのだろうと、
思ったのでしたが、
そのような使い方は全く確認できませんでした。
少し残念であります。
「綯交ぜ」は否定でも強調でもなく、
綯って交ぜる、
つまりごちゃごちゃにしてしまう、
ということでありました。
「綯交ぜ」響きが心地よいのです。
「ない」は否定も強調もあって、
それ以外もあるのであります。
このややこしき日本の言葉を楽しみなさい、
という結論のようでございました。
頭が少々疲れましたので、
熱いお味噌汁でもいただきます。