チェロ物語FINAL

虹の橋で、
そろそろ、
のんびり、

過ごします。

ATM

2019年03月01日 | 犬の戯言


全世界を騒がすトランプさんが、

詐欺師や、ペテン師の類なのか、

はたまたそうではないのか、

それは、兎も角であります。

「仏像お出まし事件」の小説は、

飽きもせず、二度目を読ませていただいておりますが、

小説ばかりではなく、

リアルの世の中にも、

不思議な事が、起きるものであります。





それは、遠い世界ばかりなのではなく、

私たちの、ごく身の回りにもあるのでした。

つい数日前にも、

父の身辺で、そんな事件は起こったのです。

「千円札お隠れ事件」が、それでございます。

雨が降った日、午後の四時過ぎくらいでした。

いつになく、大量の千円札を手にした父は、

万円札でもないのに、

緊張のあまり、数え間違いをしてはならないと思い、

予め、車の中で1枚1枚丁寧に数え、

千円札10枚、をひとまとめにして、

上着の内ポケットに、入れたのでありました。





そして、車を降りて、某スーパーの中にある、

某銀行の、ATMの中に、

その一塊りを、投入したのであります。

これで一件落着、と思ったのでしたが、

なんと、出てきた表示は1万円ではなく、

悲しいかな、9千円だったのであります。

慌てた父は、これは大変もう一度確認をしてもらおう、

と愚かにも、確認ボタンを、連打したのでありました。

すぐに、気がついたのでしたが、最早、手遅れです。

当然のこと、取引は確定です。

確認ボタンは、承認ボタンなのでございます。

確認ボタンは、地獄のボタン、でありました。

某銀行ばかりでなく、調べてみますと、

銀行ATMに間違いはない、ということのようであります。

然し乍ら、呆けた父ではありますし、

数えたのは車の中ではありましたが、

足し算引き算からしても、辻褄はあっていて、

どの観点から考えても、

数え間違いの可能性は、少ないのです。

さすれば、どこかに、

1枚だけを、はらり、と呆け父は、落としたのでしょうか。

千円札は、何処に、

お隠れになったのでありましょうか。

某銀行は、慇懃無礼に、その可能性を否定したのでしたが、

本当に、よく調べもしないで、間違いはないのでしょうか。

トランプさんではありませんし、

たかが千円で、(されど千円)

詐欺師やペテン師、とは申しませんが、

私は、ATMを、実は、疑っているのです。

間違えたのは、ATM、

おまえ、だ。



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