歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

慶南昌寧郡・飛鳳里貝塚遺跡 7千年前の最古の「櫂」が出土

2010年08月17日 | Weblog
 国立金海博物館は17日、昌寧・飛鳳里遺跡(창녕 비봉리 유적、史跡486号)に対する第2次発掘調査の結果、2貝塚(패총)で7千年前(注1)ぐらいに使ったとみられる新石器時代の「櫂(노)」1点を発掘したと発表した。
 2004年に本遺跡では、8千年前まで遡る新石器時代早期の舟2隻が発掘されている。今回の櫂の出土地点は、1次調査で舟が発掘された地点とは東北側に僅か約9mしか離れていないという。
 2貝塚は、隆起文土器と細沈線文土器が主に出土することからみて、新石器時代早期でも後半期の年代と推定される。
 櫂の全長は181㎝で、柄(66㎝)と水掻き(115㎝)がほとんど完全な形態で残っている。 柄と水掻きは幅が各々最大4.5㎝と9㎝であり、両側先の部分が共に尖っている。
[参考:聨合ニュース]

(注1) 日本最古の丸木舟の櫂は、石川県七尾市の三引遺跡(貝塚)出土で6000年前のもの。
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高松市・高松城下 貯水池「亀井戸」の遺構を確認

2010年08月17日 | Weblog
 高松市教委は、同市鍛治屋町の再開発用地で、初代高松藩主(注1)松平頼重が建設したとされる貯水池「亀井戸」の石を積み上げた遺構が出土したと発表した。江戸時代の「高松城下図屏風」(注1)や天保年間(1830~44年)の古地図に描かれ、跡地に水神社が建立されている亀井戸の存在を裏付ける貴重な遺構とする。
 当時の上水道技術を知る手がかりになるともしている。
 現地説明会は22日午後1時から開かれる。20日までに市教委文化財課への申し込みが必要。
[参考:読売新聞]

(注1) 高松藩は、生駒親正(1526?-1603)が、豊臣秀吉より讃岐1国の17万3000石を与えられたことに始まる。第4代藩主・生駒高俊の時、寛永17年(1640)にお家騒動により改易され、出羽矢島藩に転封された。
 寛永18年(1641)西讃地域に肥後富岡藩より山崎家治が5万3千石で入封し、丸亀藩が興った。
 寛永19年(1642)東讃地域に常陸下館藩より水戸徳川家初代藩主徳川頼房の長男・松平頼重(1622-1695、藩主1642-1673)徳川光圀の兄)が12万石で入封し、高松藩が再興された。次の藩主は徳川光圀の実子・松平頼常。
(注2) 紙本著色高松城下図八曲屏風(県指定): 高松市では1670年頃(寛文年間)のものとしている。


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