歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

福島市・西久保遺跡 「鎮兵」を記した木簡が国内初出土

2023年09月25日 | Weblog
 福島市は21日、福島市平石地区にある西久保遺跡の発掘調査で、奈良末期から平安初期にかけて東北地方の防備を担った「鎮兵」と記した木簡(長さ29.6cm、幅2.5cm、厚さ1.1cm)が8月に出土したと発表した。
 赤外線分析の結果、「出羽国牒下野国司 鎮兵□□□之状□□□」(牒とは差し出すの意味)の18文字が記されていた。鎮兵の二文字が完全な形で残る史料が見つかったのは全国初という。
 鎮兵は平安時代に編纂された「続日本紀」に記述があり、蝦夷(えみし)の反乱を受けて陸奥国や出羽国を防備するために関東周辺から派遣された兵士。「鎮兵」は810大同五年五月~881元慶五年に5回ほど記されている。
 近くに古代の官道東山道の推定箇所があり、出土した建物跡の配置などを踏まえると、役所機能のある場所だったと考えられるとした。
出土した木簡は朝廷と蝦夷の対立が激化した776~806年ごろ、出羽国から下野国(現在の栃木県)の国司に宛てたものみられる。
 見学会が23日、遺跡内で開かれた。
[参考:福島民友、福島民報、時事通信]
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桜井市・桜井茶臼山古墳  石室内の銅鏡が103枚以上になることが判明

2023年09月07日 | Weblog
 桜井市の桜井茶臼山古墳(3世紀末、全長204m)で、石室内に納められた銅鏡が103枚以上に上ることが7日、わかった。
 103枚の鏡の内訳は三角縁神獣鏡26枚、画文帯神獣鏡19枚、中国製内行花文鏡9枚、日本製内行花文鏡12枚、鼉龍鏡7枚など。中国産が56枚、国産が21枚、産地不明が26枚。
 畿内の古墳での銅鏡の出土数は、京都府木津川市の椿井大塚山古墳(全長175mの前方後円墳、3世紀末)が2番目で37枚。奈良県河合町の佐味田宝塚古墳(全長112mの前方後円墳、4世紀末)が36枚、黒塚古墳(全長130mの前方後円墳、3世紀後半)が34枚と続く。
[参考:共同通信、産経新聞、朝日新聞、毎日新聞、奈良新聞、奈良テレビ]

過去のニュース
2020.1.9 81枚以上の銅鏡が副葬されていたことを確認
桜井茶臼山古墳
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