歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

奈良県吉野町・宮滝遺跡 聖武天皇時代の吉野宮建物跡2棟が見つかる

2019年07月19日 | Weblog
 吉野町と県立橿原考古学研究所は19日、聖武天皇時代の正殿に付帯する二つの建物跡を確認したと発表した。
 昨年、同遺跡では正殿とみられる大型建物跡(東西23.7m、縦9.6m)が出土した。今回は、正殿の北側に後殿と南西側に脇殿とみられる。脇殿は1985年度の調査で見つかった正殿南東側の建物と左右対称とみられる。
 また正殿の西側で北へ約61m、掘っ立て柱塀の柱穴が続くのを確認した。
 吉野宮が本格的な離宮で、天皇家にとって特別な場所だったと裏付けられた」としている。
[参考:毎日新聞、産経新聞、NHK]
 
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 奈良時代(8世紀)前半とみられる大型建物跡(東西23.7m、南北9.6m)が見つかる。
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朝倉市・下原遺跡 弥生中期中頃の硯が出土

2019年07月08日 | 竹姫(浄岸院)
 柳田康雄・国学院大客員教授(考古学)の調査で、福岡県朝倉市一木の下原遺跡で弥生時代中期中頃の硯(すずり)が出土していたことが分かった。内陸部は初めて。
 1981年の調査で住居跡から見つかり、当時は砥石(長さ14・6cm、幅6・7cm、厚さ2cm)とされていた。
[参考:2019.7.6 西日本新聞]
 
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全南霊岩郡・内洞里双墓 古代馬韓の最高権力者の墓

2019年07月04日 | 韓国の遺跡・古墳など
 全南・霊岩郡は栄山江流域の古代社会実体を明らかにするために、全南文化財研究所に調査依頼をし、霊岩・内洞里双墓(내동리 쌍무덤、全羅南道記念物第83号)の発掘調査を実施して古墳の噴形、構造、埋葬主体などより、当双墓は6世紀の栄山江流域古代馬韓時代の最上位首長層の古墳と確認した。
 古墳は周溝の形から方台形と確認され、6基の埋葬施設(石室1基、石槨3基、甕棺2基)が確認された。
 出土遺物は石槨から大刀、扁壺、有孔広口小壺など多様な土器らと勾玉、管玉などを含む数百点のガラス玉が出土した。その他にも周溝から鶏、馬などの動物埴輪も出土して、日本との交流関係が分かる。
 特に今回の調査で注目されるのは金銅冠片の発見である。金銅冠片中にはガラス玉と瓔珞が確認され、羅州・新村里9号墳で出土した金銅冠(国宝第295号)に装飾されたガラス玉と非常に似ていることが分かった。
 最近の研究資料によれば新村里出土金銅冠は百済よりは、大伽耶の様式に新羅的な要素を帯びていて、百済と区分される馬韓の存在を確認させる最高の権威品と認識されている。 
 したがってこの双墓に埋葬された被葬者の地位や権威は羅州新村里古墳の被葬者とともにこの地域一帯最高の権力者と推定されるという。
 [参考:2019,7.1聯合ニュース、羅州タイムス]
 
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大山崎町・鳥居前古墳 出土した画文帯環状乳神獣鏡片は芝山古墳の出土品と酷似

2019年07月03日 | Weblog
 京都府大山崎町教委は、同町円明寺の鳥居前古墳(全長60mの前方後円墳、4世紀末~5世紀初頭)から出土した、西暦200年前後に中国で製作された青銅鏡「画文帯環状乳神獣鏡」2片について、同町教委と京都大大学院の学生が調査した結果、鏡の成分や文様が、向日市寺戸町芝山の芝山古墳(経20m円墳?)で見つかった鏡と酷似していることから、同じ工人による作品だと発表した。
 異なる勢力の古墳から似た副葬品が出土するのは珍しく、権力者が連携した関係を構築していたとみている。
 出土した画文帯環状乳神獣鏡2片は7日まで、同町歴史資料館ラウンジで展示される。
 
備考: 今年に発行された大山崎町の「鳥居前古墳の概要リーフレット」では、芝山古墳の築造時期は鳥居前古墳よりやや早い、4世紀後半としている。
[参考:京都新聞、大山崎町HP]
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