AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

SKE48アルバム『革命の丘』を聴く。(ときめき研究家)

2017-07-20 20:02:53 | ときめき研究家
SKE48、2枚目のアルバム。1枚目が『この日のチャイムを忘れない』だったから、およそ4年半ぶり。前作には『強気者よ』から『片思いFinally』までのシングル曲8曲が収録されていたが、今作には『アイシテラブル!』から『金の愛、銀の愛』まで12曲のシングル曲を収録している。いくら何でも間隔が空きすぎと思うが、毎回のシングルがアルバムみたいなものと考えれば仕方ないのかもしれない。12曲連続してシングル曲を聴くのも意外に楽しかった。

ここでは、シングル曲以外に収録された新曲について感想を記す。

『夏よ、急げ!』。
2月発売のアルバムとしては季節外れだが、夏を待ちきれない感じが溢れている名曲だ。
AKBグループの夏の歌のエッセンスが詰まったような歌詞、サウンドであり、斬新さはないが、聴きなれた感じで安心して楽しめる。「海の家の骨組み」というアイテムからは、アルバム『ここにいたこと』収録の『風の行方』を思い出す。「日灼けより後に残る」というフレーズは『そばかすのキス』を連想する。
『風の行方』や『そばかすのキス』は、去年別れた恋人を思い出す歌だったが、『夏よ、急げ!』はこれから恋を始めようとしている歌だ。
シングル曲にしてもいいくらい、完成度の高い曲だと思う。

『ホライズン』。
トンネルを抜けると雪国なのはNGT48。この曲はトンネルを抜けると海だ。
就活シーズンを迎え、もやもやした気持ちを振り切るため、恋人と二人、車で海に行く歌だ。「愛知トヨタ選抜」だけにドライブの爽快感が出ている。
やりたいことがわからない悩みや、二人の将来のことに答えが出たわけではないが、海の夜明けを見て何となくガンバローという気持ちになっている。そういうことはよくある。気分転換は大事なことだ。
サビのメロディーと歌詞「ホライズンへ走り出せ」がぴったり合っていて心地よい。

『花占い』。
松井珠理奈のソロ曲。作詞も松井本人のようだ。いつもの松井のダンサブルなソロ曲とは異なり、ミディアムテンポでナイーブな乙女心を表現しようとした意欲作だ。
しかし松井の歌唱は、いつものような一本調子の押し出すような歌い方だ。「好き 嫌い 好き」という決めフレーズも、一語一語異なったニュアンスを込めて歌おうという意欲は感じられるが、力みが目立ち、聴いていて苦しくなってくる。
ただ、それが松井の個性だとも言える。不器用でぎこちない恋心。素直になろうとしても強がってしまう。そういう青臭さ、未熟さがいとおしいという気がして来ないこともない。
ところで『花占い』と言えば桜田淳子の同名曲を思い出す。せっかくの花びらを千切るとは勿体ないと当時も思ったが、40年経った今でも、現実に花占いなどする少女がいるのだろうか。

『制服を脱ぎたくなってきた』。
純朴なフォークソング調の曲調で、今どき珍しい純朴な内容の歌だ。イントロや歌い出しの感じは『片思いの卒業式』を連想させる。
制服を脱ぐ、すなわち卒業して、もっと制約なく恋人と付き合いたいという思いを歌っているが、今すぐ脱ぎたいと言っている訳ではないところが純朴だ。
『セーラー服を脱がさないで』『制服が邪魔をする』『制服アイデンティティー』など、連綿と続く「制服の制約」シリーズの1曲である。
彼が「アスファルトの向こうから名前を呼ぶ」のは松田聖子『夏の扉』からの引用と思われる。

『てっぺんとったるて!』。
NMB48の『てっぺんとったんで!』を名古屋弁でカバーした曲。方言の違いがわかって面白いし、メンバーが生き生き歌っているような気がする。私は九州出身なのでHKT48『君のことが好きやけん』の博多弁は少し気恥しい気がしてしまうが、名古屋弁や大阪弁にはそういう感覚がなくていい。
ただ、大阪弁と名古屋弁は案外似ている。「どつき倒す」とか「カチコミ」「アホ」といったキーワードが変わらないので、違いが大きくないのは惜しい。

『今の私じゃダメなんだ』。
須田亜香里のソロ曲。
彼女が「今の私じゃダメ」だとしたら、一体どうなればいいんだろう。いつもがむしゃらに頑張って、「恋よりもDREAM」を目指して、前へ前へと走って来て、ついに「神7」(6位)まで上り詰めた須田がダメなら、一体誰がいいのだろう。
いや、これはそういうことではなくて、誰であれ今の自分に満足して歩みを止めたらダメだという意味なのだろう。現状維持は後退すること。常に自己変革し、ジタバタ努力せよと歌っているのだ。
須田にはいつもこんな曲があてがわれる。高橋みなみが去った今、AKBグループのがむしゃらな努力を最も体現しているのは彼女なのかもしれない。

『ライフルガール』。
銃器で恋人のハートを撃ち抜きたいというシリーズ。『投げキッスで撃ち落とせ』『バズーカ砲発射』『ロマンス拳銃』『砂浜でピストル』『DA DA マシンガン』などに連なる曲だ。
「セーラー服が汚れても構わない 空のカメレオン」というフレーズの意味がわからない。
屋上に寝転がって、カメレオンのように身を隠すということか?セーラー服の青色と空の青色が保護色になっているということか?いずれにしても無理がある。
セーラー服とカメレオンと言えば、どうしても『カメレオン女子高生』を思い出してしまう。その曲を連想させたかったのだろうか。

『愛のために何を捨てる?』
私のために大事なものを捨てられるかと、恋人を試すような歌。スタイリッシュなサウンドだが、あまり好きになれない内容だ。「未来で後悔するくらい今を生きてみたい」というフレーズは新鮮。究極の刹那主義だ。

『ゼロベース』。
毎日がゼロからの出発で、前日のプラスもマイナスも消えてしまうという歌。
理屈っぽい歌詞だ。また、「ゼロベース ゼロベース」と繰り返すサビはややくどい。この曲はちょっと苦手だ。

それから、これらの新曲のメドレーが収録されている。ひところはSKE48のシングルCDの恒例だったが、久々に復活して懐かしい。単に編集で繋いでいるだけだが、収録曲を覚える役に立つ。

ところで、アルバムタイトルの『革命の丘』とはどういう意味だろう。
AKBグループの中で革命を起こしてイニシアティブを取るといった意気込みを表しているのか。須田亜香里が歌ったように、弛まぬ自己変革を意味しているのか。いずれにせよ大袈裟なタイトルだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 渡辺麻友主演ドラマ『サヨナ... | トップ | 指原莉乃 各種ランキング結... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ときめき研究家」カテゴリの最新記事